7月6日(金) たまご麺や いっぷくラーメン 一美俊輔さん

梅雨はまだ明けそうにないので今回も和室のZEROスタジオからお届けしました。
お相手はラーメンにも詳しいタンクマ編集企画部チーフの羽田野宗朗さん。
そしてゲストは、たまご麺や いっぷくラーメン若大将の一美俊輔さんです。
 
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一美さんの第一印象は明るい笑顔!
長身で体格も立派でお肌もたまご麺のようにツルツルです。
 
いっぷくラーメンのユニークなところは看板でした。
「いっぷく」は平仮名で「ラーメン」の文字だけが上下逆転していたんですね。
田井島交差点で看板を見かけて「あれ?」と不思議に思ったことがある人も多いと思います。
実はあれは、一美さんの両親のアイデアだったそうです。
目立つようにわざと文字を逆にしてお店をアピールする....凄い戦略ですよね。
その看板の謎を知るために多くのお客様から理由を聞かれたそうで、その説明が煩わしくなってきたので(笑)、
数年前に看板を新しくする際に普通にしたそうです。
すると今度は「なぜ普通にしたの?」の質問が増えてきたので、次はまた元の看板に戻るかもしれませんね。
 
 
いっぷくラーメンは家族経営のラーメン屋さんでお父さんが大将、俊輔さんが若大将です。
創業が1984年なので34年の歴史があります。
短期大学を卒業した後に半導体関連の会社に勤めていた一美さんはラーメン屋に魅力を感じるようになり、
27歳の時に会社を退職して今に至ります。
転職のきっかけは両親の働く姿に憧れたから。
取材してきた羽田野さんの目にも一美家は家族円満なのだそうです。
「変わり者ですから」と自己評価する一美さんですが、笑顔が素敵なのでお店の雰囲気が良いのも分かりますね。
ただ、会社員からラーメン職人に転身するとなると知識は無いはずです。
ラーメンの専門誌を買って読み込んで自分なりに勉強していかれました。
 
 
いっぷくラーメンの特徴は「全てが手作り」。
スープ、麺、トッピングに餃子の皮までお店で仕込みます。
これは他店には無い強みだと感じました。
熊本ラーメンは中太麺が主流ですが、いっぷくラーメンの麺は若干細めで卵も加えてあってコシがあります。
ラーメンの種類によってスープに合う麺を3種類から選んで出してくださいます。
驚くのがメニューの多彩さ!それでもメニューを減らしたそうです。
大将と若大将考案のメニューがあるので、どうしても増えてしまうのだそう。
初めて行く方は迷ったらスタンダードなラーメンから試してみてください。
新メニューも考案なさいます。主に食べ歩いて模倣してみるのだとか。
ユニークなのがラーメン二郎を熊本風にアレンジした具沢山な一杯。マー油が決め手のようです。
ライスもサービスでつくので(!)男性には嬉しいボリュームですね。
 
 
地域に愛されるいっぷくラーメンは熊本地震の時も4月16日の昼から営業なさいました。
大将が店の幟を振って営業アピールをしていたそうです。
もちろんお客様も多くつめかけて、水や食べ物の確保も大変な時期に温かいラーメンが食べられたのは
何よりホッと出来たことでしょうね。お客様から「ありがとう」と言われた事が嬉しかったそうです。
 
 
いっぷくラーメンの店内はカウンター席とテーブル席があります。
お店の雰囲気はラーメン屋さんっぽくないのが特徴的です。
大将が家族連れでラーメンを楽しめるようにとファミリーレストラン風になさったそうです。
暖色の明るい色調のテーブル席に座ると、どこか懐かしさを感じます。
 
羽田野さんが思ういっぷくラーメンの凄いところは、同業者にも作り方を教えてくださる懐の深さです。
熊本のラーメン屋さんはフレンドリーな方が多いそうですね。
あの火の国 文龍にも製麺づくりを教えたそう。
このように熊本ラーメン業界同士で切磋琢磨し、結果的に熊本ラーメンのレベルが高まったというのも頷けます。
なんとなくラーメンに関しては一子相伝のイメージがあったので驚きましたが。
 
いっぷくラーメンには姉妹店の「マルイチ食堂」もありますよ。
下通りから入った通称「酒場通り」にある黄色の暖簾が目印です。
こちらは大将が厨房に立ち、天草大王からとった鶏ガラスープの天草大王塩ラーメンが自慢の一杯です。
飲んだ後もツルッといただけます。
 
 
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一美さんが“ZERO”になれる時は、帰宅してすぐトイレで過ごす10分間。
スマホをチェックしたりする時間だそうで、家では仕事の話はしないそうです。
大将もサッカー好きとのことなので、今のサッカーW杯ロシア大会も家族で楽しまれていることでしょうね。
 
皆さんもちょっと一服したくなったら、いっぷくラーメンの看板を目指して行ってみてください。
仲良い家族スタッフがお出迎えしてくれますよ。
 
 
 
Sakiko Yoshimoto

Program info

熊本市中央区安政町にあるサテライトスタジオ「ZERO」。
金曜日の夜、第一線で活躍する様々な人たちが集まり、ゼロから広がる無限の可能性を求めて、クリエイティブな会話が行われます。
今回はどのようなケミストリーが生まれるのでしょうか・・・