2/26 あなたはデンマークと言えば、どんなイメージを持っていますか?
先日デンマークのテレビ局が製作した3分間の素敵なビデオを見ました。50人ほどの人がスタジオに集まり、自分が所属しているカテゴリーに分かれます。社会的に高いとされる地位にある人、逆に、どうにか生活できてる、という人々、社会的に信頼されるとみなされる職業についている人、世の中の人から避けられてる、と感じている人、新しくその国にやってきた人、元からその国にいる人。田舎に住んでいる人、これまでに牛さえ見たことがない都会の人。つまり社会は一見「自分たち」とそうではない「あの人たち」に分かれているように思える。けれど、次のような質問をすると様子が変わってきます。「死後の世界を信じている人は、一歩前に出てください。」「これまでにUFOを見たことがある人は?」「養子がいる人は?」「ダンスが大好きという人は?」そうしたカテゴリーにすると、「あの人たちとは関係ない」と思っていたグループからも、自分が所属しているグループからも、共通点を持った人が見つかります。「失恋して間もない人」「今、とっても幸せな恋をしてる人」「いじめられたことがある人」そして「いじめたことがある人」—そのカテゴリーに出てくる人たちは伏し目がちだったり、苦しそうな表情をしても一歩前に出てきます。「今、孤独だと感じている人」もそれぞれのグループから生まれます。「バイセクシュアルの人」というカテゴリーには一人しか名乗りを上げませんでしたけれど、その勇気を讃える多くの人たちがそれぞれのグループにいました。そして全ての人に共通していることは、デンマークを愛しているということ!というメッセージで終わるビデオ。
番組ブログにリンクを貼っておきますので、ぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=BBgSxUeHU80
自分とは違う何かを持っている人たちを「あの人たち」というカテゴリーにひとまとめにして、問題の責任をその人たちに課すことは簡単ですけれど、きっとそんな人たちと自分にも共通項がある可能性は高いように思います。以前、あるイベントでハグしているカップルを特殊なスクリーンを通すと、その二人が骸骨の姿で映し出される、というのを見たことがあります。人種、宗教、性的嗜好など様々に異なっても、写っているのは、そんな違いが全くわからない、問題にならないお互いを大切に抱きしめるキュートなスケルトンの姿。私たちは思っているよりずっと共通点が多い存在なのかもしれません。
Kumamoto Curio 今日のBGMは “Tomboy” by Miranda Lambertでした。