4/9「英語って小さい時から習わせたほうがいいですか?」あなたはどう思いますか?
英語講師をしていて、よく尋ねられます。「英語って子供の時から習わせたほうがいいですか?」あなたはどう思いますか?
近い将来、小学校での外国語活動が3年生から始まり、5・6年生では教科として成績もつけられるようになる、ということで、子どもや孫の英語教育に関して不安を感じる人が多くなったようです。ただ不安なのは子どもを預ける側だけでなく、預かる側の先生も同様。「自分が教員になった時には、英語を教えることにはなってなかった。ちゃんと指導できるんだろうか?」と悩んでいる先生も多いことと察します。
英語は小さい時から触れれば、発音がネイティブに近くなる、ということはあると思います。けれど、英語を習う時間を作る、ということは、その分、何か別のことをする時間は減るということで、それには自然の中で遊んだり、日本語の絵本を読んだり、といったことも含まれるのでしょう。で、この「論理展開のある日本語に触れる時間が減る」ということは、それから先の学びに決定的なマイナスになるように感じています。さらに言えば、論理が飛んでいる文章でさえ、全く文章を読まないよりはマシかもしれない、と。試験の答案用紙でも、漢字が極端に少ない、ひらがなの目立つ解答しか書けない学生が増えているのは事実ですし、塾で同じ年齢の仲間だけで過ごして、LINEでのように単純なメッセージのやり取りに慣れてしまうと、失われる日本語の語彙が多過ぎると実感しています。
「うちの子は国語が苦手で」と嘆く前に、新聞楽しいよ!って記事紹介したり、本人が読書習慣をつける、という対処法が確かにあります!国語が苦手という学生の中には「本を読んでないし」と、まるでそれが国語が不得手である正当な理由になりえるかのように話す人がいるのですが(苦笑)それなら何より、文章を読む、ということをまず始めることが問題解決への第一歩!「そんな時間はない」と言いながら、数学を解く時間はあるのなら、ちょっと時間配分を変えてみる、ということは可能だと思うんです、本当に合格したいのなら。今年医学部合格を果たした学生に、何か後輩にアドバイスは?と尋ねた時も、返事は一言「本を読む」でした! ちなみにその学生の読書のきっかけは、小学生の時に読んださくらももこさんの「もものかんづめ」だったとか。
英語の早期教育が必要か?という質問への回答は「英語をやることで失われる可能性は何か?」を考えてみることで様々変わってくるのだと思います。
「たとえ英語はできなくても、こんな子ども(こんな孫)になってほしい」そんな願いの中にも、答えのヒントはありそうです。
Kumamoto Curio 今日のBGMは “Talking to the Moon” by Bruno Mars