ご機嫌いかがですか、千田浩未です。

6/25 日本人だから、という理由で、海外で辛い思いをした経験、ありませんか?

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日本人だから、という理由で、海外で辛い思いをした経験、ありませんか?

先月アメリカで行われたカーレース Indy 500で、佐藤琢磨さんが、日本人として初優勝を果たしたのは、車ファンにとっては大きなニュースでしたけれど、その直後、コロラド州のスポーツ記者が、一つのTweet をしたことで、解雇されたことは、それほど知られてはいないようです。Indy500が行われたのは、Memorial Dayを迎えるweekendでした。Memorial Dayは、戦争中、兵役で亡くなった人々を追悼する記念日で、その記者は「Memorial Dayの週末に、日本人が勝ったことに、とても違和感を感じている」とTweet. つまり、アメリカ人に取って思い入れの強いレースで、戦没者追悼記念日の週末、第二次大戦で戦った敵国の人間が勝つのは、個人的にはちょっと、、、ということだったのです。彼は後に、発言を撤回、謝罪したものの、彼が勤めていた新聞社は、この tweetは新聞社の信条を表すものではなく受け入れられない、として、謝罪、彼をただちに解雇したのでした。

記者の父親が第二次大戦で兵役につき、日本との戦いで多くの友人を失ったことなどが、Tweet の背景にあるようですけれど、戦後70年以上経って、消えることのない思いがあることを改めて認識させられたと同時に、そうした差別的発言を許さないシステムが、アメリカで機能していることにホッとしてもいます。

熊本地震の際、避難所へ提供された支援物資が、イスラム教徒の人たちからだから、という理由で受け入れてもらえなかった、という話を聞いた時、胸が痛みました。試しに「イスラム」という言葉ではなく「外国人コミュティですが」と名乗ると、すんなり受け入れられた、ということも聞くと、日本人の「外国人」というイメージは何なのだろう、と更に考えさせられます。日本赤軍というグループが1970年代から80年代にかけて、様々なテロ事件を中東、ヨーロッパ、東南アジアなどで引き起こしました。その時、「あなた、日本人だから」という理由で、差別的待遇を受けていれば「自分はテログループの一員ではないのに!」と憤りを感じることもあったでしょう。たまたまどの地域で生まれたか、によって、宗教や人種や国籍は、選べないことも多い。だからこそ「十把一からげ」ではなく、個人として顔の見える機会が増えることが大切なような気がしています。熊本で、宗教や国籍や肌の色のせいで辛い思いをした、そんな経験をする人が少なくなるには、どんな教育や体験が必要なんだろう、そんなこと考える今日この頃です。

 

Kumamoto Curio 今日のBGMは “I’m Moving On” by Rascal Flattsでした。

番組内容

熊本を “visitor-friendly"(訪れる人に優しい)地域に!
2019年にはラグビーワールドカップ2019、2019女子ハンドボール世界選手権大会の開催地となり、翌2020年の東京2020オリンピックにはインドネシアのホストタウンとなる熊本。
海外から訪れる人の増加が見込まれる今、店舗・施設の多言語表記を推進し、熊本の魅力を発信する5分番組。
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