ご機嫌いかがですか、千田浩未です。

9/3 「職人」という言葉を聞いたら、何を生み出す仕事をしている人を思い浮かべますか?

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「職人」という言葉を聞いたら、何を生み出す仕事をしている人を思い浮かべますか?

人工知能AIが進歩し、人類よりも賢くなる – とても端的に言えば、そうした出来事を「シンギュラリティ」もしくは technological singularity 技術的特異点と呼び、これが2045年問題として言及されてきました。けれどAIの加速度的な発展は、それをさらに2030年代まで早めてしまうとも言われています。そうなった時、AIにはできない仕事として何があるか、と考えることは、これから職業を選ぶ世代の若者や子供達にとって意味があることに違いありません。

「Discover Japan」という雑誌の9月号が「職人という生き方」を特集しています。そこに登場するのは、宮大工、お酒造りの杜氏などですが、その一人として、現在熊本の玉名在住、九州を拠点に活動している茅葺き職人 小川剛史(つよし)さん。茅葺き屋根と言えば、世界遺産になっている白川郷の合掌造りが知られていますが、実は地域によって茅葺き屋根のタイプも様々。ただ何れにしても全て自然の素材を用い、日本の原風景とでもいうべき空間を作り出すことができるって魅力的な生業です!

2006年には伊勢神宮の葺き替えにも携わった小川さん。現在は、文化財よりも農家や旅館などを手がけることが多いとのことですが、例えば、伊勢神宮の場合、20年に一度の式年遷宮ですから、35歳で最初に経験した技を次に活かすのは55歳。そしてようやく3回目を迎える時には75歳。「先人たちの技術や知恵を、後世の職人に伝えていく」という大切な役割を担っていることも実感できます。

職人って誰にでも向いている仕事というわけではないと思うのですけれど、そうした道がある、と知れば「自分にはそれ、向いてるかもしれない」っていう若者は、それなりの数いるような気がしています。京都には伝統工芸大学校がありますし、熊本にも人吉市の県立球磨工業高校に伝統建築専攻科があり、このコースの学生が昨年の熊本地震の際にも、益城町の木山神宮の解体にあたり、大きな助けとなったことがニュースにもなりました。小川さんの場合には、ニュージーランドへ1年旅し、他の仕事に就職したことが結果的には、今の茅葺き職人への道に繋がっているとのこと。寄り道もあり、です!

私の「職人」のイメージは「時間を超え、伝統に学びながら、新しいことにも挑戦し、美しい仕事を残すことができる、かっこいい人」です。もしこれから職人になれるとしたら、どんな職人になってみたいですか?

Kumamoto Curio 今日のBGMは “Come Back Song” by Darius Ruckerでした。

番組内容

熊本を “visitor-friendly"(訪れる人に優しい)地域に!
2019年にはラグビーワールドカップ2019、2019女子ハンドボール世界選手権大会の開催地となり、翌2020年の東京2020オリンピックにはインドネシアのホストタウンとなる熊本。
海外から訪れる人の増加が見込まれる今、店舗・施設の多言語表記を推進し、熊本の魅力を発信する5分番組。
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