ご機嫌いかがですか、千田浩未です。

10/1 Bon Voyage! という言葉、馴染みがありますか?

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bonvoyageという言葉、馴染みがありますか?

洋画、と言っても私が分かる部分があるのは、フランス語やイタリア語ではなく、英語で語られるものに限られますが、字幕と語られる言葉を比べていて「あれ?」と思うことが時々あります。そして先日、それは映画「ダンケルク」を見た時に起こりました。映画の冒頭でフランス兵がイギリス兵の若者に向かってBon Voyage!と声をかけるシーンがあるのですが、それが字幕には全く訳されなかったんです。Bonは英語で言えば、good に相当、 Voyage は voyage船旅を意味しますので、Bon Voyageというのはフランス語で、「ご無事で、良い旅を!」という表現ですけれど、それを字幕にカタカナでさえ出さず、音を聞いただけで分かる人が、観客のほとんどか、というと、そうは言えないのではないかと思うんです。

また映画の後半で、パイロットが飛行機の計器の一つRESERVE にスイッチを合わせるシーンがあります。RESERVEというのは「取っておく」という意味で、名詞は reservation 、make a reservation で「予約する」ということになりますが、映画のスクリーンに現れるRESERVEというスペリングが、ちゃんとリザーブと読めれば、リザーブを使うということが、ガソリンが切れた時に利用できる最後の頼みの綱を使うことで、それが切れれば先には進めない、ということが、特にバイクに乗る人には分かると思うのですが、RESERVEを読めないと、字幕には何も出ないので、ちょっと分かり辛いシーンとなってしまいます。

これから人工知能が発達して、通訳や翻訳の機械が発達すると、携帯やタブレットで、簡単にコミュニケーションが取れるようになり、そうなれば、外国語なんてわざわざ習得しなくてもよくなるんじゃないか、という声もあるようです。けれど、そうした通訳されたもの、翻訳されたものが本当に話し手の意図をキチンと届けているかどうか、その言語に関する知識がなければ、判断することさえできないのだと思います。間に何かが介入した時に、それを通すことによって見えなくなってしまうもの、もしくは加えられてしまうものを見通す力は、これまで以上に必要になってくるような気がしています。

もちろん、そうした幾つか気になった点はあったものの、映画「ダンケルク」が史実に基づきながら、見事に構成された作品である事は間違いありません!ただ、できればIMAXでみたい作品でした。熊本にも近い将来IMAXが生まれることを祈る今日この頃です!

 

Kumamoto Curio 今日のBGMは “Heart Break” by Lady Antebellumでした。

番組内容

熊本を “visitor-friendly"(訪れる人に優しい)地域に!
2019年にはラグビーワールドカップ2019、2019女子ハンドボール世界選手権大会の開催地となり、翌2020年の東京2020オリンピックにはインドネシアのホストタウンとなる熊本。
海外から訪れる人の増加が見込まれる今、店舗・施設の多言語表記を推進し、熊本の魅力を発信する5分番組。
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