ご機嫌いかがですか、千田浩未です。

11/12 2020年から導入される「大学入学共通テスト」で英語試験の負担、更に大きくなること、ご存知ですか?

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2020年から導入される「大学入学共通テスト」で英語試験の負担、更に大きくなること、ご存知ですか?

現在行われているセンター試験英語では、「読む・聞く」の2つの技能しか測られていないのですけれど、新しい試験では「話す、書く」が加わり4技能テストになることは随分知られてきました。そしてセンター試験が無くなって、英検やTOEFLなどを利用した民間検定試験に変わるのに、移行期間があると、これまで言われていたのですが、今回明らかになったのは、少なくとも2020年度から23年度までは、両方を受験生に必須で課する、という驚きの負担増の決定です。当てはまるのは国立大学で、公立大と私立大は、大学ごとの判断に任せる、とされていますが、追随するところは少なくないでしょうから、基本的に今の高校1年生から中学生にかけては、センター試験と民間試験の両方の準備をしなければならない、ということになってしまいました。学生も大変なのですが、試験を複数受けるということは、受験料も多く支払わなければならない、ということで保護者の負担も大きくなります。学校は学校で、民間試験の候補が複数選ばれれば、それぞれに関して生徒のために準備することを保護者は期待するでしょうけれど、今でさえ教材研究の時間が足りないと感じている教師に、さらに複数試験の準備を十分にすることを求めるのは、なかなか難しいと察します。じゃあ学校でできないのなら塾で、ということになると経済格差が教育格差になるのは明らか。しかも試験会場が福岡のような都市部に比べ、熊本では試験回数が限られますし、福岡まで出かけるとなると、交通費も時間もかかります。新しいシステムは、地方切り捨ての試験制度にもなりそうなのです。

また、今のところ民間検定試験は高校3年生の4月から12月の間に2回までは受けれられる、ということになっていますが、いわゆる浪人生に関しては、ニュースでは言及さえされない始末。結局、プラスになるのは、そうした民間検定試験の会社と、その教材を作る受験産業。。。。「人を育てる」という教育の側面は殆ど感じられないのに、そこに怒りを感じ、おかしいじゃないか、と訴え、変えようという動きが、若者からも保護者からも大きなものとして生まれないことにこそ、実は問題の根本があるのかもしれません。

新しい英語テストが始まる時、子供達が「どうして、僕を(私を)東京とか、英語がもっとちゃんと勉強できるところで産んでくれんかったと?」そんな不満を持たないような制度に変えていくには、何が必要なのか考える今日この頃です。

Kumamoto Curio 今日のBGMは “If I Die Young” by The Band Perryでした。

番組内容

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2019年にはラグビーワールドカップ2019、2019女子ハンドボール世界選手権大会の開催地となり、翌2020年の東京2020オリンピックにはインドネシアのホストタウンとなる熊本。
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