ご機嫌いかがですか、千田浩未です。

4/1 いよいよ新しい年度の始まりです。学生の皆さん、今年度は、どんな本、読んでみたいですか?

小学生から高校まで、新学期が始まって新しい国語の教科書をもらう時、どんな人のどんな話が載っているのかパラパラとページをめくってみるのが、とても楽しみでした。「あ、今年は谷川俊太郎がある」とか「中島敦、聞いたことはあるかも」って、授業より先に読むと、後の楽しみが減ってしまうと思いながらも、新しい世界、楽しんでいました。

2月に発表された全国大学生協連の調査によると、1日の読書時間について、大学生の53%がゼロと回答したとのこと。ちなみに電子書籍も「読書」には含まれています。読書ゼロが半数を超えたのは、調査に読書時間の項目が入った2004年以来初めてということで、本離れが進んでいることがデータからも明らかになった次第です。背景の一つにアルバイトが挙げられています。アルバイトをしている学生は、していない学生よりゼロ回答が多く、様々な理由でバイトをしている、もしくはせざるをえない学生は、読書時間を削っていることが推測されます。

予備校の学生に尋ねると、読書をする時間がない、と、さも当たり前のように答えます。課外、授業の予習、部活、塾、確かに彼らは時間に追われている。でもだからといって、本を読む時間がないというのは、正当化されるわけではないと思うのです。ちなみに今年度の熊大入試の小論文の内容は「読書はしないといけないの?」という新聞への読者投稿に対して歌人の穂村弘さんが、読書に見出す特別な意味について書かれたものでした。

また多くの大学で、受験生の意見を求める自由英作文が増えていますが、熊大でも今年初登場。過去問の準備しかしていなかった学生は大変だったことと察しますが、内容はスマホを教室で使うことの是非。九州大学では、高齢者を社会でどうサポートしていくことができるか?ということが問われました。いずれも普段から新聞などを読んでいれば、現実を念頭に、論理的に考えたアイディアを浮かべることができたと思います。同時に東京大学では、和文英訳が20年ぶりに復活!直訳では対応できない、日本語の行間を読み取って英語で表現する力が問われました。これからの世の中、情報だけなら、Googleすれば出てきます。けれど、自分を表現する力、問題を分析し解決する力、そうした能力をどう磨いたら良いのか考える新学期が、学生に取って始まろうとしています。

 

Kumamoto Curio 今日のBGMは “Heart Break” by Lady Antebellumでした。

番組内容

熊本を “visitor-friendly"(訪れる人に優しい)地域に!
2019年にはラグビーワールドカップ2019、2019女子ハンドボール世界選手権大会の開催地となり、翌2020年の東京2020オリンピックにはインドネシアのホストタウンとなる熊本。
海外から訪れる人の増加が見込まれる今、店舗・施設の多言語表記を推進し、熊本の魅力を発信する5分番組。
クラウドファンディングにより、リスナーの応援が作る新しいスタイルのプログラムです!

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