9/23 あなたは新潟、と言えば、何を思い出しますか?
「新潟」と聞いて思い浮かべるのは、日本酒くらいという私だったのですけれど、この夏、出かけることになったのは、そこで3年に一度のイベント「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の第7回が開かれたからでした。越後は、都から遠く離れており十日町市を含む「妻有」という言葉は「とどのつまり」から来ているとも言われているそうです。豪雪地帯でもあり、2004年には、熊本同様、震度7を記録する中越地震にも襲われ、311の影響も受け、厳しい自然環境である「とどのつまり」で生きてきた人々と、アートで繋がろうとするこの芸術祭は、762平方キロメートルの広大な土地を美術館に見立て、現在、世界最大規模の芸術祭となっています。
今回、特に心に残ったのは、非常に多くの地域の人たちが実際に作品の、製作だけでなく維持・継続に携わっているということでした。熊本でも、阿蘇や芦北にアーティストを呼び、そこで作品を製作してもらう取り組みはありますけれど、その製作と維持に20年近くにもわたり、地域住民が関わる、というのは、まだなかったように思います。
そこにアーティスト本人が毎回来ていなくとも、地元の人たちが、作品の周りに店を出し、ガイドをしていたり、ミシュラン星付のレストランで総料理長を務めたこともあるシェフ監修によるスペシャルランチを、実際に作って観光客に出しているのは、地元の女性たちだったりする地域の活性化に、熊本はヒントを得ることができるように感じています。
実際、星峠という棚田が美しいと言われる場所にも出かけ(そこはトリップ・アドバイザーの評価で5点満点中、4.5を得ているのですが)棚田の美しさであれば、熊本・水俣市久木野の棚田の美しさも決して負けていないように思いました!
美味しい食材に関しても、トリエンナーレのオフィシャルバスツアーのランチで出たのは、棚田米、地元の野菜やポーク、そしてデザートには、ブルーベリーと甘酒のジェラート。どれを取っても、菊池のお米や水俣の棚田米、熊本のトマトとなす、阿蘇のミネラル豚と無農薬のブルーベリー、それに教え子も作ってる甘酒を思い出すばかりで、熊本でだって十分イベントができる可能性を改めて認識した次第です!
ということは、あと必要なのは、北川フラムさんのようなディレクターのみ!思いつく人、誰かいらっしゃいませんか?
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今日のBGMは “Slow Dance in a Parking Lot” by Jordan Davisでした。