熊本県シルバー人材センター連合会

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ヒューマン・ラボ
あらゆるジャンルの“注目の人”にインタビューする「ヒューマン・ラボ」。
公益社団法人 熊本県シルバー人材センター連合会
専務理事兼事務局長の中村総一郎さんがゲストでした。

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◆熊本県シルバー人材センター連合会とはどんな機関ですか?
 
シルバー人材センター連合会は、知事の指定を受けた公益法人です。
県内の市町村にあるシルバー人材センターの活動を支援するとともに、
シルバー事業の普及啓発、新しい仕事の開拓、労働者派遣事業など、
高年齢者の能力を生かした活力ある地域社会づくりに向けて
事業を展開しています。連合会の一番目の役割は、
県民の皆様にシルバー人材センターを知っていただき、
会員として、あるいはお客様としてセンターをご利用していただくことです。
かくいう私も、連合会に入るまではシルバー人材センターの内容は
よく知りませんでした。また、シルバー人材センター事業の外に、
国や県から高年齢者の就職や就業を支援する事業を受託して、
「シニアのお仕事応援します」のタイトルで活動を行っています。
このように、シニアやシルバー世代の方々のセカンドライフを
総合的に支援している団体です。
 
◆シルバー人材センターとはどんな仕組みですか?
 
シルバー人材センターは、「自主・自立、共働・共助」を理念とし、
会員自らが運営に参画する組織です。センターは、
「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(通称「高齢法」)に基づいて、
各市町村に設置されています。
従いまして、国や県・市町村から補助金や公共の仕事を発注して
いただくなどの支援を受けて運営を行っていますので、
地域のお役に立つ活動が求められています。
センターは、定年退職された方などの高年齢者に、
ライフスタイルに合わせた「臨時的かつ短期的又はその他の軽易な就業」を
提供するとともに、ボランティア活動などを通じて、
高年齢者の健康で生きがいのある生活の実現と、地域社会の福祉の向上と、
活性化に貢献しています。会員は原則として60歳以上です。
平均年齢は約70歳で80歳台でも現役でバリバリ仕事を
されている会員もいます。現在、県内には43のセンターがあり、
その中の40センターが連合会に加盟しています。
会員2,400名の熊本市のセンターから会員数十名のセンターまで
規模はさまざまですが、会員合計は約9,700名と大きな組織です。
 
◆シルバー人材センターで仕事をするにはどのようにすればいいのでしょうか?
 
シルバー人材センターでお仕事をしたい方は、お住まいの市町村にある
シルバー人材センターに入会していただくことになります。
現在新規会員を大募集しています。
センターごとに定期的な入会説明会を開催したり、
随時受付のところもありますので、まずはセンターにお問い合わせ下さい。
各センターの電話番号は連合会のホームページをご覧いただくか、
連合会に電話でお尋ね下さい。
電話番号は、096-312-3310です。
入会時にご希望の仕事を登録しておくと、仕事の受注があった時に
センターから紹介があります。
 
◆シルバー人材センターではどういった仕事ができるでしょうか?
 
会員の仕事は沢山の種類があります。樹木の剪定、除草作業、
農作業といった屋外の仕事や、施設の受付、清掃、調理補助、
運転業務、事務などの仕事があります。会員の働き方では、
仕事に応じて月10日、週20時間といった制限があります。
仕事は「請負」と「派遣」の2つのやり方がありますが、
多くの仕事は「請負」です。
この場合、会員とセンターとは雇用関係にないので、
会員が頂くお金は「配分金」と呼んでいます。
「派遣」は、会員と連合会が雇用契約を結んで、
介護施設やスーパーなどで派遣会員として仕事をします。
この場合は「給与」を会員に支払います。
民間の派遣会社で仕事をされるのと同じです。
 
◆シルバー人材センターに
仕事をお願いするにはどのようにすればいいのでしょうか?
 
シルバー人材センターに仕事をご依頼したい方は、
仕事をする場所の市町村シルバー人材センターにお電話をお願いします。
各センターの連絡先は先ほどと同じく、連合会のホームページを
ご覧いただくか、連合会に電話でお尋ね下さい。
ご依頼されたセンターに仕事ができる会員がいない場合は、
近くのセンターと連携をとって対応させていただくこともありあます。
また、高齢者の就業なので、危険・有害な仕事は
お引き受けできませんのでご了承願います。
 
◆特にお願いされる需要が多い仕事はどんなものでしょうか?
 
シルバー人材センターの仕事で代表的なのは、
樹木の剪定や除草作業で、昔からの主力の仕事です。
需要が多い仕事は、地域によって農業が多かったり、
公共の仕事が多かったりとセンターによって特色があります。
今後は、少子高齢化対策の一助となるよう、介護や生活支援サービス、
子育て支援の仕事を増やして行きたいと考えています。
 
◆お願いできる珍しい仕事などはありますか?
 
ワンコインサービスという仕事があります。
八代市のセンターが発祥の地で、全国のセンターに広まったサービスです。
例えば、一人住まいのお年寄りが電球の取替えやゴミ出しを
誰かに頼みたいけれど周りにいない、いてもタダでは頼みづらい。
そういう時にセンターの会員が仕事に応じて100円、
500円といったワンコインでお引き受けするサービスです。
有償ボランティアに近い仕事です。
遠方にお住まいの方から依頼を受けてお墓の掃除をしたり、
筆を使った宛名書きや賞状書きといった高齢者らしい仕事もあります。
また、しめ縄や門松づくり、味噌づくりを行なっているセンターもあります。
 
◆シルバー人材センターを利用する方の人数は増えていますか?
減っていますか?近年どんな傾向にあるのでしょうか?
 
まず、シルバー人材センターの会員ですが、
平成22年度をピークに減少傾向にあります。
このため、「一人の会員が会員を一人増やす」運動など会員を
増やす活動を強力に行っています。特に、660万人の
団塊の世代の方々に入会していただく施策が派遣事業の拡大です。
次に、お客様からの受注状況ですが、県全体では、受注件数が年間8万件、
契約金額は44億円と微増の傾向が続いています。
シルバー人材センターのお客様は、大きく3つに分かれます。
一つ目が「公共」と呼んでいる国や自治体です。
二つ目は企業や商店です。三つ目が個人・家庭のお客様です。
契約金額の比率は、ほぼ3分の1ずつです。
全国の会員数を73万人から100万人に増やす目標をかかげて、
全国1,300のセンターが頑張っていますので、
ラジオをお聴きの皆様には、会員あるいはお客様として
シルバー人材センターのファンになっていただくよう宜しくお願いいたします。
 
◆シルバー人材センター連合会では
「シルバー派遣講習」も実施されているそうですが、どんなものですか?
 
シルバー派遣講習は、厚生労働省から委託を受けた講習です。
会員が派遣の仕事をしやすくするための知識や技能を身につけます。
受講対象は、センター会員と60歳以上の一般の方です。
調理補助や子育て支援、運転業務などの講習を来年1月まで
34講習実施します。是非、一般の方も講習を受講して、
センターの派遣会員としてお仕事をしていただきたいです。
 
◆「いきいきシルバースクール」も実施されているそうですが、
どんなものですか?
 
熊本県から委託を受けた地域人づくり事業で実施しています。
60歳以上の元気な高齢者に地域貢献をしていただく事業です。
介護支援教室や子育て支援教室など来年1月まで12教室開催します。
教室参加をキッカケにシルバー人材センターに入会して
活動していただくことが狙いです。
 
◆「シニアワークプログラム講習」というものがあるそうですが、
どんなプログラムですか?
 
厚生労働省から委託を受けた就職支援事業で行っている講習です。
受講対象は55歳以上で、ハローワークの求職登録が必要です。
介護関係やマンション管理員、パソコン基礎などの講習を
来年1月までに34講習実施します。
今ご説明しました、3種類の講習は全て受講料が無料となっています。
講習毎のパンフレットや募集チラシは、ハローワーク、
シルバー人材センター、職業紹介機関などに置いていますが、
無い場合は連合会までお申し付け下さい。
皆様のご応募をお待ちしています。

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