NPO法人 きらり水源村

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ヒューマン・ラボ
あらゆるジャンルの注目の人にインタビューする「ヒューマン・ラボ」。
NPO法人きらり水源村 企画運営・広報松崎勝己さんがゲストでした。

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Q 「NPO法人きらり水源村」「きくちふるさと水源交流館」の基本情報を教えて下さい。
 
「きくちふるさと水源交流館」の館内に「NPO法人きらり水源村」事務局があります。
 
住所:菊池市原(はら)1600
電話番号:0968-27-0102
(NPO事務局0968-23-4011)
 
メールアドレス:kirari@suigen.org
ホームページ:http://www.suigen.org
 
Q 「NPO法人きらり水源村」「きくちふるさと水源交流館」の活動内容を教えてください。
 
設立の経緯から…
平成12年(2000年)3月、菊池市立菊池東中学校(旧水源中学校)が廃校となる。
戦後、地域住民の協力で建てられた学校は(土台の石は子ども達が毎日運んだ)地域にとって思い入れが強い木造校舎だった。
「校舎を残すために、なにかできることはないだろうか」
子ども達が消えた校舎を新しい施設として、グリーンツーリズムの拠点として活用するために地域住民が立ち上がった。
校舎は「きくちふるさと水源交流館」と名を変え、交流館を運営しイベントや取組みを企画する「NPO法人きらり水源村」も設立。
(NPOの理事は地域住民)
NPOでは4つの事業(地域活性化事業、都市農村交流事業、自然体験活動支援事業、自然環境保全事業)を柱に活動を展開している。
具体的な取組みとしては、農業体験や自然体験を提供するプログラムから、地域を育てる取組み、グリーンツーリズムを推進するイベント、新規就農支援などを行っている。
 
昔懐かしい雰囲気の木造校舎を活用した「きくちふるさと水源交流館」は菊地市所有の施設。
市から委託される形で地域住民が設立したNPOが運営。現在、職員(準職員含めて)7名。
中学校時代の教室、グラウンド、体育館も面影を残したまま今も様々に活用されている。
音楽室だった教室はレストランとして生まれ変わり、地元食材の料理が人気。
宿泊施設として宿泊棟、お風呂、自炊設備などを完備。テント泊も受入。
 
きくちふるさと水源交流館 外観.JPG
 
交流館 南棟廊下.JPG
 
主な活動
◆体験プログラムの提供里山を活かしたプログラム。地域住民の活躍の場を提供
竹細工、郷土料理、イデベンチャー、羽釜ごはんづくり、農業・林業体験等
◆おいしい村農業体験や自然の中での生活・遊びを体験し、自然を学ぶプログラム。月1回
◆森の楽校づくり森林体験プログラムの提供や放置竹林の解消、間伐材資源の活用など。
◆ふるさと楽校「農(アグリ)×業(ビジネス)」をキーワードにした実践的ワークショップ
◆新規就農者受入支援NPOの野菜部が指導。現在3名を指導中。
◆廃校利用視察受入昨年は全国から16団体約300名を受入。2団体は韓国から。
◆水源ばぁばイベントの度に料理を提供してくれる料理上手のお母さんたち。料理は大人気!
 
● 羽釜でご飯炊き体験
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●おいしい村 田植え
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●ピザづくり体験
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●川遊び(千畳川原)
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●茶摘み体験
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Q 松崎さんのプロフィールを教えてください。
 
1965年生まれ宮崎県延岡市出身既婚子ども二人(娘4歳、息子1歳)
子どもの頃、足が速くて力持ち。
肥後守(ひごのかみ)を常に持ち歩き、木々を使って遊び道具を作ったりする工作好き(技術職だった親父の影響)。
釣り好き(中学校までは週に1回)
スポーツは相撲(ちびっこ横綱)、柔道(初段)、野球(レフト)、ソフトボール(ピッチャー)。
高校時代に友人と映画づくりにはまる。
熊本大学への入学がきっかけで熊本へ。映画研究部くまもと映画祭実行委員
建築学科に入るも、映画づくりの延長で映像の世界(マスコミ)に就職
テレビ番組制作のカメラマン、ディレクターとして約20年程マスコミに関わる
昨年、現在の「NPOきらり水源村」(企画運営)へ転職
 
Q 松崎さんが、「NPO法人きらり水源村」に転職されたきっかけは何ですか?
 
子どもの環境、自分の健康のため、田舎暮らしをしたいと考えていた(奥さんも同じ思いだった)。
同僚には40歳ごろには「土に返る!(田舎暮らしをする)」宣言をしていた。
また将来的に宮崎で暮らしたいとの思いもあり、宮崎で生計をたてるスキルが欲しかった。
田舎暮らし夢みていたときに「暇な時間に農業できます」の募集の文字に惹かれNPOの門を叩く。
「1名募集」という就職の可能性の薄さにあまり期待をしなかった気楽さが幸いして合格。
昨年から現在の「NPOきらり水源村企画運営」の仕事に就く。
 
Q 「活動」での苦労、やりがいなどあれば教えてください。
 
○「NPO」について何も知らない状態で就職。
一般の企業とは違う組織の成り立ちや、地域との繋がりに戸惑いながら今日に至る。
NPO、地域づくり、グリーンツーリズムなど、まだまだ勉強中。
 
○約330世帯、約1150人の水源地区。同じ苗字が多い地区もあり、組織に関わる多くの方のフルネームを覚えるのが結構大変でした。(基本、下の名前で呼び合ってます)
その分、一度に多くの親戚が出来た感じ。とても大きな家族のようです。
 
○マスコミの仕事場は比較的街の中心部だったため、まわりに自然が多い田舎の事務所は想像以上に静か(テレビ、ラジオもありません)。
静かすぎて最初の数ヶ月は落ち着きませんでした。
聞こえる鳥の声の種類が会話のネタだったりします。
 
○自然体験プログラムの創出も担当。子ども達の笑顔に癒されています。
しかし、昔のようなガキ大将が少なく、全体的に「良い子」が増えている印象です…
 
Q これまでの活動の中で最も印象深いエピソードをお願いします。
 
3年前の夏から取り組んでいる里山イノベーション。そのひとつが、農業用水路である「井手」を活用した原井手下りアドベンチャー「イデベンチャー」。
用水路をカヤックで下るというシンプルな体験プログラムですが、途中には300mのトンネルや、激しく流れるスリリングなポイントもあり、まさにアドベンチャーな体験ができます。
様々なメディアで取り上げていただいたこともあり、夏だけのプログラム提供ですが、多くの方が水源地区にいらっしゃいました。
今年、87歳のおじいちゃん(熊本市在住・最高齢体験者の記録更新!)が体験され、喜んで頂いたのがとても印象的でした。
 
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先日(11月23日)には、大阪の旅行代理店のイギリス人との繋がりで、英語圏の方々がツアーで来館。
フットパスと郷土料理を楽しんでいただきました。国が変われば興味のポイントも違っていて、とりわけ竹(竹林の風景、竹細工等)にヨーロッパの方々が興味津々でした。
いい刺激を受けたことと、これからは国際的なPRは必要だと実感。英語力の無さも実感。
 
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プライベートでは、奥さんとの夢だった「薪ストーブのある古民家暮らし」を実現。
山鹿市菊鹿町に土地付きの古民家を購入(築106年、山林込みで約3,000坪の敷地)
DIYで薪ストーブを設置。古民家もリフォームしながら、家族の快適スペースを構築中。
8部屋の内、4部屋をリフォーム済み。次はキッチンの予定。
 
Q 12月10日(土)に予定されている「水源フットパス」について詳しく教えてください。
 
イギリス生まれのフットパス。
日本では地域づくりの手法のひとつとして各地で取り組まれています。
熊本県内では美里町が数年前は全国大会が開催されるほど積極的に取組んでいます。
 
菊池市水源地区でも、地域のファンづくりとして平成24年度から取り組んでいます。
冬の体験会として毎年12月に実施しているのが、今回紹介する「水源フットパス」。
4㎞のコースを、約2時間かけて里山の風景を楽しみながら歩きます。
途中には、地域産のお茶とお菓子が楽しめる「軽トラカフェ」もあります。
歩いた後は、水源地区の農産物をふんだんに使った昼食を提供。
フットパス参加費と昼食込みで1,000円。お申し込みは本日12月5日(月)18時まで。

「NPO法人きらり水源村」 オフィシャルサイト
ホームページ:http://www.suigen.org
 

本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。

 
詳しくはここ↓
 

FMK Morning Glory

「熊本の朝をさわやかに!」を合言葉にお届けしています。
毎週月曜~木曜の 7:30~10:34
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