熊本学園大学東アジア学科

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月曜対談
「ひと」「もの」「こと」に関わる
さまざまなトピックを切り取っていくインタビュー「月曜対談」。
熊本学園大学 東アジア学科 教授 申明直先生と、
東アジア学科2年生の加藤草月さん、三池花さんをお招きして、「東アジア学科」について、また10月20日(金)、21日(土)に熊本学園大学で開催される「第8回東アジア市民共生映画祭」のお話などを伺いました。

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●ご出演者のプロフィール
名前:申明直(ふりがな)シンミョンジク
所属:熊本学園大学外国語学部東アジア学科
プロフィール: 
韓国の延世(ヨンセ)大学卒業(博士学位も)。
慶應大学などで、非常勤講師(2000~2003)。
東京外国語大学で客員助教授(2002~2003)など。
2004年から熊本学園大学に赴任。
東アジア市民共生映画祭実行委員長、話してみよう韓国語熊本大会実行委員長。
東アジア共生ブック・カフェ(大学内フェアトレード・カフェ)顧問、
NPO東アジア共生文化センター代表
 
名前:加藤草月
名前:三池花
所属:熊本学園大学東アジア学科2年
プロフィール:
加藤さんは、オーケストラのメンバーで、大学にあるフェアトレード・カフェにボランティアとして参加しています。
三池さんもフェアトレード・カフェに秋学期から参加するつもりです。
二人とも、最近、韓国ソウルの梨花女子大学に語学研修を行ってきました。
 
Q 外国語学部東アジア学科について教えてください。
 
<申先生>
東アジア学科は、日本と近隣している韓国や中国について、言葉や文化、歴史などを学んで、共に生きる道、即ち、政治・経済・社会・文化などすべての分野における共生の道を探り、その道に必要な人材を育成しています。
学生数は1学年50名で、コースは韓国・中国コースがありまして、コースは2年生から選択できます。
教員は韓国・中国コース合わせて9名、男女比率は2:8程度で、女性が多い方です。
留学生は、交換で5-6名程度です。
 
Q 東アジア学科ではどんなことを学ぶことができますか?
 
<申先生>
東アジア学科では、主に3つ、言語・文学文化・歴史について学びます。
言語は、韓国と中国で認定している「韓国語能力試験」「HSK(漢語水平考試)」の最高級に当たる5~6級を目指しており、文学文化の場合、韓国と中国で映画化されている韓国・中国の文学作品を中心に、学んでいます。
他に、ほぼ毎年「話してみよう韓国語熊本大会」を開き、150名程度の出場者がKPOPや短い韓国語劇などを披露していて、約500人程度の観客が来場しています。
 
Q 申先生の専門はどんな分野でしょうか?
また熊本学園大学で特に力を入れて教えていらっしゃること、これまで学生が取り組んできた実績などを教えてください。
 
<申先生>
私の専門は、韓国文学・文化です。
学生たちと共に韓国で映画化されている文学作品を中心に韓国の社会・文化・歴史などを学んでいます。
また、力を入れているのは、「話してみよう韓国語大会」と「東アジア共生映画祭」です。
しかし、日常的に力を入れているのは、東アジア学科の学生多数が参加している「東アジア共生ブックカフェ」です。
学生たちと共に、3~4年前から、正門の入口にあるフェアトレード・カフェで、教育・物品・会計等の運営を実際することにより、国境をこえ東アジアに存在している社会的弱者が自立自活できるような実践と勉強を共に行っています。
 
Q 東アジア学科に入学しようと思ったきっかけは何ですか?
 
<加藤さん>
高校生の時から、韓国の音楽に興味を持ち、東アジア学科に入ろうとしました。
韓国語と中国語を両方学ぶことも、良いかと思い東アジア学科を選びました。
 
Q 特に専攻している分野はありますか?どんなことに興味を持って勉強していますか?
 
<三池さん>
韓国の文学・文化、特に韓国の映画・ドラマに関心を持っています。
勿論、KPOPにも興味深いし、最近は東アジアにおけるフェア・トレードにも関心を持つことになりました。
 
Q 10月20日(金)、21日(土)に開催される「第8回東アジア市民共生映画祭」の概要を教えてください。
 
<加藤さん>
映画祭は、10月20日(金)午後6時から9時まで、21日(土)は午前10時から午後8時までで、熊本学園大学14号館にある高橋守雄ホールで行われます。
上映する作品は、韓国の映画「空と風と星の詩人~尹東柱の生涯」、「もう一つの約束」、「Hello?!Orchestra」と、日本とオランダ合作の映画「子供たちの涙」、そしてアメリカ映画ですがバグラデシュ等東南アジアが背景である「ザ・トゥル・コスト」など総5本を上映します。
チケットは2日通し券で1,800円になりますが、前売り券を買うと1,500円になります。
学生と60歳以上のシニアは1,000円です。
尚、チケットは、下通入口にある蔦屋書店熊本三年坂店と熊本学園大学学生会館2階で購入できます。
 
Q「東アジア市民共生映画祭」は今回が8回目ですが、この映画祭を始めたきっかけを教えてください。
 
<申先生>
映画祭は、最初「東アジア移住共生映画祭」でした。
グローバル時代と共に、モノとカネだけではなくヒトの移動も頻繁に行っているので、東アジアにいる人々がどう仲良くしながら共に生きるかについて、学生と共に映画を通して考えてみる時間を持ちたいと思いました。
ですが、第3回目から、幅をより大きくして、東アジアにおける共生のテーマにふさわしい様々映画を上映し、「国民」を越え一つの「東アジア市民」になる方法を探ることになりました。
 
Q 今回の上映作品はどんな理由やテーマで選ばれたのでしょうか?
 
<三池さん>
今回の映画祭のテーマは、「ポスト・コロニアル時代の共生」です。
映画「空と風と星の詩人」は、日本統治時代における韓国の有名な詩人尹東柱の生涯を描いた映画です。
韓国の延喜(ヨンヒ)専門学校と日本の立教大学・同支社大学などを通って、1945年2月九州で亡くなった詩人ですが、映画では本当に美しくて切ない彼の詩が朗読されたりしています。
それと共に太平洋戦争中のインドネシアでオランダ系のインドネシア人と日本軍の間で生まれた2生たちの哀歓を描いた「子供たちの涙」、水俣病確認61年を記念して韓国の大手企業サムスンの白血病に関する労災問題を描いた「もう一つの約束」、フェアトレード・ファッションを描いた「ザ・トゥル・コスト」、世界的ヴィオリストと外国につながる韓国の子供たちの協演を描いた「Hello?!Orchestra」も上映します。
どうやって戦前からの辛い歴史を乗越え共に行けるか、どうやって現在の様々な問題を乗越え一つの「東アジア市民」になるかが今回の映画チョイスの基準でした。
 
Q 映画祭に関するお問い合わせ先を教えてください。
 
<加藤さん>
熊本学園大学の申研究室です。
電話番号は096-364-5162で、インターネットで「東アジア市民共生映画祭」と検索したら詳しい情報が載せております。
よろしくお願いします。

●東アジア市民共生映画祭 オフィシャルサイト
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