本熊本実行委員 矢野亜希子さん

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月曜対談
「ひと」「もの」「こと」に関わるさまざまなトピックを切り取っていくインタビュー「月曜対談」。
本熊本実行委員の矢野亜希子さんがゲストでした。

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● ご出演者のプロフィール
 
名前:矢野亜希子  (ふりがな)やのあきこ
所属:本熊本実行委員
プロフィール:熊本県出身。元司書。
図書館、書店での勤務を経て、2011年10月よりくまもと森都心プラザ図書館に勤める。
主に企画展示、図書館だよりの発行などを担当する。
同館在職中の2012年、熊本市内の書店員らと共に熊本ブックフェスティバル「本熊本(ぼんくまほん)」実行委員会を立ち上げ、副実行委員長として運営全般に関わる。
2015年4月よりえびの市文化センターに勤務。
仕事のかたわらでイベント運営に携わり、えびの~熊本間を行ったり来たりの生活を続けている。
ホームページ、ブログなど:https://m.facebook.com/bonkumahon/
 
Q「本熊本(bonkumahon)」の基本情報をお願いします。
 
2013年にスタートしたブックフェスティバルです。
毎年5月の中旬から下旬にかけて10日間ほど本にまつわる様々なイベントを企画しています。
本と人を結びつける取り組みをすることで、街ににぎわいをもたらし、熊本の本文化向上に努めるために有志のメンバーで運営しています。
 
Q「本熊本(bonkumahon)」はいつから開催されているイベントですか、開催するまでのいきさつも含めてお願いします。
 
ぼんくまほんは2013年にスタートしました。
その頃、おとなり福岡では「ブックオカ」という大きなブックイベントが定着していましたが、熊本ではそのようなイベントがなかったので、あこがれていました。
2012年にブックオカが主催した「ブックフェスティバルのつくりかた」というトークショーを聞きにいき、実行委員のみなさまのお話を伺ううちに、最初は「誰かがはじめてくれないかな」といった気持ちでいましたが、「誰もしないのなら自分たちで始めればいいんじゃないか」と思いはじめたのです。
ちょうど熊本で開かれた本のイベントでまるぶんの前店長さんとお会いする機会があったのですが、店長さんもそのイベントに参加されていたことのことで、それじゃあ一緒に実行委員をたちあげましょうという話になりました。
そのあとはとんとん拍子に話がすすみ、市内書店の書店員と司書という有志のメンバーで実行委員を結成しました。
所属はバラバラでしたが、熊本で本の業界を盛り上げていこうという気持ちは共有していました。
古書店の店主さんなどにもアドバイスをいただきながら形を決めていきました。
 
Q 今年の「本熊本(bonkumahon)」の内容について、詳細を教えてください。
 
今年は5月18日(金)〜27日(日)の10日間を使って様々なイベントを企画しています。
テーマは「男と女」。
主なものですと、19日に上通りアーケードで一箱古本市(本のフリーマーケット)、20日には妄想女子のブックトークと男同士の極私的古書店主対談。
 
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21日はブクブク交換。
今回は交換会のあとに3人のDJによるDJタイムを特別にご用意しています。
 
そのあと24日におとなのためのお話会、25日には作家・角田光代さんと歌人・穂村弘さんによる「自意識過剰異性対談」、27日には「ビブリオバトル」本の書評合戦を開催します。
なお、期間中は市内のカフェやバーで「ブックレシピ」といたしまして、物語の中に登場するメニューを再現していただく企画や、協力店舗におきましてスタンプラリーを開催します。
 
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また、今回は書店員及び司書に寄る『POPコンクールコノサイ文庫』も復活します。
人気投票によりPOPナンバーワンを決定するものです。

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新市街にあるデンキカンさまでは映画『ワンダーストラック』というを期間にあわせて上映してくださることになっており、ぼんくまのチラシを持参された方は1100円でご覧いただけるサービスもあります。
 
そして、今回のイチオシ企画が「蔵書票展」です。
陶芸家のホシノクミ様のご提案となかお画廊様の全面的なご協力により実現することになりました。
蔵書票というのは本の見返しの部分に貼付ける小さな紙のことで、自分の保有する本であるという印になります。
本離れが進む昨今、蔵書票を手にすることで本への愛着がわくように、また、小さな作品としての蔵書票をコレクションする楽しみを感じていただけるようにとの思いを込めての企画展です。
今回は作家さんのお気に入りの本も一緒に展示してくださるとのことで、まさに本イベントにぴったりの企画となっておりますのでぜひご覧ください。
 
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Q 活動を通じての苦労、やりがいとは何ですか?
 
実行委員がそれぞれに本業を持っているため、なかなか全員そろっての打ち合わせなどができないのが悩みです。
そしてひとりずつ異動になっていくという不思議な現象がおきています。
いつの間にか初期メンバーで残っているのは自分だけになっていました。
途中で今年はもう休みたい、と思ったことが何度もありますが、しかし、参加してくださったみなさまの喜ぶ顔を見たり、周りの方の激励の言葉に背中をおされて続ける事ができています。
これからも自分たちのできる範囲で地道に頑張っていきたいと思っています。
 
Q 活動を通じてのもっとも印象的なエピソードは何ですか?
 
震災とき、ちょうどイベントの告知をはじめたあとだったので、中止にするか延期にするかどうするかといった問題に直面しました。
実行委員のメンバーもイベントどころじゃない状況ではあったものの、そのときに、それまで関わってくださったお店の方などから縮小した形でもいいからぜひ開催してほしいとの激励のお言葉をいただきました。
そのことが本当に嬉しかったし励みになりました。
また、東京や福島のほうでブックイベントをされているかたからもご連絡があり、義援金を募ってくださるなどご配慮をいただきました。
いろいろな方達に支えられて続けていられるのだと実感した出来事でした。
 
Q 最後に、熊本県民にPRしたいこと、今後の活動予定、お知らせなどありましたら教えて下さい。
 
地味なイベントではありますが、毎年地道に草の根活動を続けながら開催しています。ぜひ一度足を運んでみてください。
「本」という字が含まれる県は熊本だけですので、ぜひ本を媒体にして熊本の街を一緒にもりあげていきましょう。応援よろしくお願いいたします。
 
今日は、「本熊本(bonkumahon)」の実行委員矢野亜希子さんをお迎えしました。
 
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