映画「空飛ぶタイヤ」

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キネマのススメ


毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松村奈央が選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、今週金曜日・6月15日から公開される「空飛ぶタイヤ」です。
 
「倍返しだ!」が流行し、2013年の流行語大賞に輝くなど、大ブームを巻き起こした「半沢直樹シリーズ」。
中小企業のモノ作りにかける意気込みを描いた「下町ロケット」や「陸王」、痛快なコメディとして人気だった「花咲舞シリーズ」、「民王」など小説が次々とテレビドラマ化され、そのどれもがヒット作となっているベストセラー作家・池井戸潤。
元銀行マンである経歴をいかし、企業やビジネスの裏側を描いた作品が人気です。
そんな池井戸の代表作であり、意外なことに今回初めて映画化作品となるのが、今日ご紹介する「空飛ぶタイヤ」です。
原作は160万部を超えるベストセラーとなっています。
 
池井戸作品といえば、実在するモデルのあるものが多いですが、これもそんな作品の1つです。
物語は、トラックの事故により、1人の若い主婦が亡くなったことから始まります。
原因は、走行中のトラックから突然タイヤがはずれ、歩道を歩いていた主婦を直撃したことでした。
警察から整備不良を疑われる中、事故を起こした運送会社の社長・赤松は、トラックを製造販売するホープ自動車に再調査を依頼。
しかし、なかなか進展しないことにいら立った赤松は、自ら原因の調査に動き始めます。
一方、赤松の要求をわずらわしく思っていたホープ自動車カスタマー戦略課課長の沢田は、あることをきっかけに、社内に重大な秘密があることに気づきます。
果たして、彼らは、大企業の大きな闇を相手に勝利することができるのでしょうか・・・?
 
主人公の赤松役には、TOKIOの長瀬智也。
対するホープ自動車の沢田役には、ディーン・フジオカ。
さらに、キーマンの1人であるホープ銀行・営業部の井崎役に
高橋一生と、今をときめくイケメン3人が共演!
また、赤松の“敵”となる、ホープ自動車代表取締役・狩野を、岸部一徳、赤松の妻を、深田恭子、赤松を支える専務役を、笹野高史、事件を調べる刑事を、寺脇康文と、人気・実力共に抜群の豪華キャストが、脇を支えます。
登場人物がかなり多い映画なんですが、どの人物も印象的で、ちょっとしか出てこないキャラクターも、実に丁寧に演出されていることがわかります。
 
監督は、「超高速!参勤交代」シリーズを手掛けた本木克英監督です。
これまで、コメディを手掛けることが多かった本木監督ですが、実は助監督を始めた頃は、社会派映画を撮ってみたかったそうで、30年越しの夢が実現したわけですね。
今回、本木監督はリアリティを追求して、いくつかの運送会社や自動車会社などに実際に足を運び、取材したそうですが、中小の運送会社の社長や社員が個性的だったのに比べ、大企業の自動車会社の取材にはかなり苦労したんだとか。
その取材の成果は、映画の中に存分に描かれています。
 
実際に、大手自動車会社のデータ改ざん問題が、ついこの間も明らかになったばかり、大企業でなぜ不祥事が繰り返されるのか?
企業の裏側でどんなことが、起こっているのか?
この映画では実に詳細に描かれています。
そのリアルさは、原作以上にさらに濃密なもの。まさに監督の取材の賜物と言っていいでしょう。
 
ドラマの「半沢直樹」や「陸王」を欠かさず見ていたという方はもちろん、映画でスカッとしたい!という方には、ぜひ見ていただきたい1本です!
この映画のキャッチコピーは、「世紀の大逆転エンタテインメント」。
最後まで画面から目が離せない作品です。
 
今日ご紹介した映画「空飛ぶタイヤ」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■ユナイテッドシネマ熊本
■イオンシネマ熊本
で、今週金曜日・6月15日から公開されます。
 
「空飛ぶタイヤ」オフィシャルサイト
 
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