映画「ボヘミアン・ラプソディ」

カテゴリー
キネマのススメ

 
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松村奈央が選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、現在公開中の「ボヘミアン・ラプソディ」です。
先週金曜日に日本でも公開になり、週末興行で堂々の1位を獲得。全米の記録的大ヒットに続き、日本でも大ヒット中です。
世界的ロックバンドとして、今も高い人気を誇る「Queen」。
主に、1970年代から80年代にかけて活躍したバンドですが、毎年甲子園で「We Will Rock You」が応援歌として演奏されるなど、今も若い世代にファンを増やし続けていますよね。
 
今日ご紹介する映画「ボヘミアン・ラプソディ」は、この「Queen」のボーカルとして絶大な人気を誇り、1991年に45歳の若さでこの世を去った、フレディ・マーキュリーを描いた作品です。
 
「Queen」は、1971年、イギリスのロンドンでリードボーカルのフレディ・マーキュリー、ギターのブライアン・メイ、
ドラムのロジャー・テイラー、ベースのジョン・ディーコンによって結成されました。
しかし「ロックなのに曲の構成が複雑」と、評価は高くなく、デビューアルバム「戦慄の王女」は、レコード契約から1年以上も待機させられ、ようやく73年にデビューとなりました。
デビューした後も、なかなかヒットに恵まれませんでしたが、メンバーたちの果敢な挑戦によって、個性的な名曲が次々に生み出されていきます。
 
映画では、「ボヘミアン・ラプソディ」や「ウィ・ウィル・ロック・ユー」などが生まれたエピソードを再現!
特に“ロックオペラ”と言われ、音楽史に残る名曲となった「ボヘミアン・ラプソディ」のレコーディングシーンは、かなり見ごたえがあります。
さらに、映画の後半では、20世紀最大のチャリティコンサート「ライブ・エイド」のライブシーンが描かれ、まるで実際のライブ会場と錯覚するような迫力です。
 
フレディを演じているのは、「ナイト・ミュージアム」でエジプトの王様・アクメンラーを演じていたラミ・マレック。
フレディの話し方や立ち方、マイクの握り方、ライブ中の体のひねり方など、本人の癖を徹底的に研究し、一見すると本人と見間違うほど。
映画の冒頭、若者フレディとして登場してきたときは、「あんまり似てないかな・・ちょっと違う感じかな・・・」とも一瞬思ったんですが、映画が進むにつれ、どんどん どんどん私たちの知るフレディ・マーキュリーになっていきます。
クライマックスの「ライブ・エイド」のシーンは、まるでフレディが憑依したかのような迫力で観客の度肝を抜きます。
 
この伝説のライブシーンは、ウェンブリー・スタジアムの巨大セットをイギリスのボービントン空軍基地に作り再現されています。
その完成度は、「すべての細部に至るまで当時のままだった。」とQueenのメンバーが証言するほどでピアノの上に置かれたペプシ・コーラのラベルが付いた紙コップまで忠実に再現されています。
 
「ライブ・エイド」の当時の映像は、youtubeなどでも観ることができるので、映画の後に比較してみると面白いですよ。
衣装、セット、お客の熱狂に至るまで忠実な再現ぶりです。
映画の音楽総指揮は、Queenのメンバーであるブライアン・メイとロジャー・テイラーが手掛けていて、劇中で流れる楽曲は、主にフレディ自身の歌声が使われています。
監督は、「X-MEN」でお馴染みの、ブライアン・シンガーです。
繊細な演出が求められる、フレディのプライベートの部分にも踏みこんで描写していて、さすがブライアン・シンガーと思わせる見事な演出です。
 
ところで、Queenは、かなりの親日家なことをご存じでしょうか?
映画の中でも、フレディが着物を着るシーンなどが出てきますが、実はデビューして間もない頃、本国であまりいい評価を受けていなかった彼らは、日本では10代の少女を中心にアイドルバンドのような人気者で、初来日の時には空港に3000人以上のファンが押し掛けたほど。
熊本にもクイーンの追っかけをしていたファンがかなりいらっしゃったそうです。
このラジオ業界にもそんな方がチラホラいます。
 
日本での歓迎ぶりに感動したQueenのメンバーは、後に「手をとりあって」という日本語の曲を作り、アルバムに収録。
当時、日本で人気のあったバンドが日本語の曲を作ったことはありましたが、どれも日本だけで発売されたもの。
言わば日本ファンへのサービス。
オリジナルアルバムに収録したのは、Queenだけでした。
そしてこの曲は、2011年の東日本大震災が起きた際、復興支援を目的としたチャリティーアルバム「SONGS FOR JAPAN」にも収録され、日本とQueenとの固い絆を感じさせてくれます。
 
往年の「Queenファン」はもちろん、あんまり知らないんだけど~という人も、フレディの歌声と生き方に、感動できるはず。
特に、フレディ・マーキュリーを知らない、若い世代に見ていただきたい1本です!
 
今日ご紹介した映画「ボヘミアン・ラプソディ」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■ユナイテッドシネマ熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
 
「ボヘミアン・ラプソディ」オフィシャルサイト 
http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/

-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
詳しくはここ↓

FMK Morning Glory

「熊本の朝をさわやかに!」を合言葉にお届けしています。
毎週月曜~木曜の 7:30~10:34
パーソナリティ
月曜・水曜 長木真琴
火曜・木曜 松村奈央
番組ホームページはこちら