毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。

毎週、松村奈央が選んだ映画をご紹介しています。

 

今日ご紹介するのは、現在公開中のディズニー作品「くるみ割り人形と秘密の王国」です。

 

今年は暖かい日が多いのであまり実感がわきませんが、今年もあとひと月。

クリスマスも近くなってきました。

クリスマスの時期になると、あちこちの舞台で上演されるのがチャイコフスキーのバレエ「くるみ割り人形」です。

「白鳥の湖」や「眠れる森の美女」と並ぶ、“チャイコフスキー３大バレエ”の１つに数えられ、組曲「くるみ割り人形」の楽曲は、ＣＭに使われるなど、日本でもすっかりおなじみです。

 

今日ご紹介する映画「くるみ割り人形と秘密の王国」は、このバレエの名作「くるみ割り人形」をディズニーが映画化した、壮大なファンタジー作品です！

 

ここ最近のディズニーは、往年の名作アニメを実写化するという新しい切り口でヒットを連発しています。

「眠れる森の美女」を実写した「マレフィセント」。

アニメ版と同じく大ヒットを記録した「美女と野獣」。

動物のCG実写化という難しい技術に挑戦した「ジャングル・ブック」など。

CGの時代ならではの素晴らしい映像で、夢の世界を実写化しています。

 

今回の「くるみ割り人形と秘密の王国」は、アニメ版こそディズニーでは作られていませんが、ソ連時代のロシアをはじめ、日本やヨーロッパで映像化されたこともある名作です。

特に1979年の日本で映像化された人形アニメ版「くるみ割り人形」は、人気が高く、2013年にはデジタル・リマスター版が公開になりました。

 

それほど人気の高い「くるみ割り人形」の物語、気になるディズニー版のストーリーは・・・・・

 

主人公は、愛する母を亡くして以来、悲しみに沈む少女・クララ。

彼女は、クリスマスイブに鍵のかかった「金色の卵」をもらいます。

中には何かが入っているようなのですが、それを開ける鍵が見つかりません。

 

鍵を探すクララは、名付け親であるドロッセルマイヤーに導かれ、美しく幻想的な“秘密の王国”に迷い込みます。

そこは、「花の国」「雪の国」「お菓子の国」「第４の国」という４つの王国からなる世界で、クララはそこで、“プリンセス”と呼ばれ、戸惑います。

しかし、この世界を作り上げたのが亡くなった母であることを知り、しかも消滅の危機にあることを知ったクララは、王国を守るため戦うことを決意します。

 

主人公のクララは、子役時代に大ヒット映画「トワイライト」に出演していたマッケンジー・フォイが演じています。

大ヒット作「インターステラ―」では、主人公の幼い娘を演じていましたが、今回は、大作映画の主役として堂々たる演技ぶりです。

 

また、ほかのキャストも、お菓子の国の女王、シュガー・プラムをキーラ・ナイトレイ、クララを導くドロッセルマイヤーをモーガン・フリーマン、第４の国の女王、マダム・ジンジャーをヘレン・ミレンが演じるなど、アカデミー賞クラスの豪華な顔ぶれが脇を固めています。

 

さらに、有名なバレエの演目を基にしているということで、映画の中にもバレエのシーンが登場。

黒人女性として初めてプリンシパルダンサーとなったミスティ・コープランドやイギリスロイヤル・バレエ団の最年少男性プリンシパルであるセルゲイ・ポルーニンなど超一流のバレエダンサーが、華麗なダンスを披露しています。

このバレエのシーンの美しさが素晴らしく、とても得した気分にさせてくれます。

 

今回の映画は、バレエで知られるストーリーに、その原作となる童話の要素を組み合わせたものなので、オリジナルのバレエを知らなくても楽しめる作りになっています。

そのため、豪華絢爛なバレエの舞台よりも、ちょっとダークな雰囲気もあり、大人でも十分楽しめる作品となっていますよ。ぜひ大きなスクリーンでご覧ください！

クリスマス・シーズンに家族やデートで観るにはぴったりの作品です。

 

ちなみに、ディズニーの実写映画化の企画は、来年も続きます。

2019年は、「ダンボ」、「ライオン・キング」、「メリー・ポピンズ」の続編企画なども公開されます。楽しみですねぇ。

 

今日ご紹介した映画「くるみ割り人形と秘密の王国」は、

■ＴＯＨＯシネマズ　光の森

■ＴＯＨＯシネマズ　はません

■ＴＯＨＯシネマズ　宇城

■ユナイテッドシネマ熊本

■イオンシネマ熊本

で、現在公開中です。

 

「くるみ割り人形と秘密の王国」オフィシャルサイト

https://www.disney.co.jp/movie/kurumiwari