映画「バンブルビー」

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キネマのススメ


毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松村奈央が選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、現在公開中の「バンブルビー」です。
 
日本生まれのおもちゃの変形ロボットを実写映画化し、大ヒットした映画「トランスフォーマー」シリーズ。
これまでの劇場版が4作、作られました。
そのシリーズきっての人気キャラクター、バンブルビーを主人公にした初のスピンオフ映画が、今日ご紹介する作品「バンブルビー」です。
 
物語の舞台となるのは、2007年の「トランスフォーマー」シリーズ1作目で人類が、機械生命体「トランスフォーマー」たちと出会う前の1980年代。
 
父親を亡くした悲しみから立ち直れず、自分の居場所を見つけられずにいる少女チャーリーは、海沿いの小さな廃品置き場で、ボロボロの黄色い車を見つけます。
修理しようと家まで持ち帰ったチャーリーの前で、車は突然、人型の生命体に変身。
チャーリーは驚いたものの、記憶と声を失い、何かにおびえるこの生命体を“バンブルビー(黄色い蜂)”と名付けて、かくまうことにします。
ボロボロに傷ついたバンブルビーと、心に傷をかかえたチャーリー。
似たもの同士の2人は友情を育んでいくのですが、思いがけない事態に巻き込まれていきます・・・。
 
主人公のチャーリーを演じるのは、コーエン兄弟の大ヒット作「トゥルー・グリット」で鮮烈なスクリーンデビューを飾り、歌手としても活躍するヘイリー・スタインフェルド。
監督は、2年前のアカデミー賞で長編アニメーション賞にノミネートされたストップモーションアニメ「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」の監督を手掛けた、トラヴィス・ナイト。
彼にとっては初の実写映画となります。
日本情緒あふれる「KUBO」から、派手なアクションと火薬いっぱいの「トランスフォーマー シリーズ」とは、ずいぶん思い切った方向転換だなと思いますが、実はナイト監督は、子供のころ何度も日本を訪れていて、テレビアニメの「トランスフォーマー」を見て育ったとか。
そのため映画にも、彼がテレビで見ていた1980年代のテイストがふんだんに取り入れられています。
例えば、これまでの「トランスフォーマー」シリーズでは、バンブルビーのビークルモード(車モード)はシボレー・カマロですが、今回はフォルクスワーゲンのビートル。
実は日本で1984年に放送されたテレビアニメでのオリジナルのバンブルビーは、ビートルだったんです。
ナイト監督は、他のトランスフォーマーたちも当時のデザインにこだわり、どこかあたたかく、丸みのあるものになっています。
 
さらに今回の映画では、80年代の音楽がフンダンに使われているのも、大きな特徴です。80年代の音楽は最近リバイバルヒットして見直されていますが、今回は、80年代の中でも最も多彩な音楽が誕生した1987年が舞台として選ばれています。
ティーンエージャーの心のモヤモヤを代弁してくれるヒットナンバーが多かったのも、この時代の特徴。
映画の中でも主人公やバンブルビーの心のありようを、ヒットナンバーが代弁するシーンが何度も出てきます。
音楽ファンなら見逃せないシーンですよ。
 
アクション要素もありながら、少女とバンブルビーの絆に泣かされ、バンブルビーの可愛らしさにメロメロになる1作。
これまでの話が分からなくても充分楽しめるので、「トランスフォーマー」を見たことない、という方にもおススメですよ!
 
今日ご紹介した映画「バンブルビー」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■ユナイテッド・シネマ熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
 
「バンブルビー」オフィシャルサイト
 
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