地獄温泉青風荘 河津謙二さん

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月曜対談
「ひと」「もの」「こと」に関わるさまざまなトピックを切り取っていくインタビュー「月曜対談」。
すずめの湯の営業を明日、4月16日(火曜日) 午前10時から再開する地獄温泉青風荘の河津謙二さんに電話でお話を伺いました。
 
●ご出演者のプロフィール
 
名前:河津謙二(かわつけんじ)
所属・肩書き:地獄温泉清風荘副社長
プロフィール
昭和38年(1963年)生まれ55歳
家族:妻、1男2女、孫2
大学卒業後、アメリカでホテルマネジメントを習う。
福岡のホテル勤務後、地獄温泉清風荘へ。
副社長として経営全般を担当。
 
Q 地獄温泉青風荘の概要を教えてください。
 
有限会社地獄温泉清風荘 (ユ)ジゴクオンセンセイフウソウ
住所:熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽2327
電話番号:0967-67-0005(現在休止中)
 
Q 地獄温泉青風荘の歴史を教えてください。
 
文化元年(1803年)発見(明治初期に編纂された日本鉱泉誌より)
文化5年(1808年)入湯の掟
江戸時代は細川藩の所有、明治になり民間に払い下げ
昭和47年有限会社として法人設立
平成28年4月の熊本地震により営業休止
現在に至る
 
Q 地獄温泉青風荘は2016年4月の熊本地震前震および本震、その後6月に発生した土砂災害でそれぞれどのような被害を受けられましたか?
 
2016年4月16日の本震で建物等に大きな被害。
地獄温泉に通じる道路が土砂崩れや崩落により不通となり、約30名のお客様を含む51名が完全孤立状態になり、自衛隊のヘリコプターで救出される。
避難所を転々とするなか同年6月20日から降り続いた大雨により裏山の夜峰山が大きく崩落、土石流となり清風荘を襲う。
敷地内の約7割近くが土石流の埋まる。その結果、建物の約8割が土砂に埋まる。
 
Q 地震後からこれまで、どのような心境の変化を辿ってここまで来られたのでしょうか?
 
地震発生時は大変なことが起こったという思いでしたが、すずめの湯やほかの源泉は被害を受けたにもかかわらず元気に湧いていました。
それを見た瞬間から絶対ここに戻ってきて旅館をやるという思いがふつふつと湧きおこりました。
被災者となり家に戻れない、仕事がない状況でも地獄温泉の復旧をするということを目標にしていたので気持ちが大きく揺らぐことはありませんでした。
 
Q この度、シンボルである「すずめの湯」が復活、営業開始されるそうですが、「すずめの湯」の名前の由来や特徴を教えてください。
 
歴史ある温泉ですので名前に関してははっきりとした由来は分かりませんが、昔から伝わるものの一つはゆっくりと湯に浸かった時に聞こえてくる音が雀の鳴き声に聞こえることからその名がついたというものです。
 
Q「すずめの湯」の営業について教えてください。
 
営業時間は午前10時から午後5時(最終受付午後4時)です。
料金はしばらくの間はすずめの湯のみの営業となる為、期間限定料金として大人1200円(税込)とします。
これには貸バスタオルがついています。
基本的なものは依然と変わらいませんが、大きく変わるものは男女別の内湯以外の休憩室及び露天部分は着衣でのご利用となります。
皆様、湯浴み着又は水着でのご入浴をお願いします。
 
Q「すずめの湯」入浴にあたっての注意事項、道路状況のお知らせ等ございましたら教えて下さい。

今回の復旧に当たって一番に考えたのは多くの方にゆっくりと安心して快適に過ごしていただける空間作りです。
以前のすずめの湯の快適性に欠けたところをほぼ改善しました。
着衣での入浴としたのもそのためです。
日本の温泉文化を考える時には大きな挑戦ですが、唯一無二の温泉を多くの方に利用していただくためにはやらなければいけないことだと思っています。
これが新たなすずめの湯の姿に必ずなっていくと思います。
3年かけてようやく復活しようとしている地獄温泉ですが、アクセス道路に関してはいまだ厳しい状況です。
熊本県や南阿蘇村の多くの関係者の方のお力でどうにか日中のみの通行が可能となりましたが、いまだ工事中の状態で何か所か片側通行の場所があり誘導員を配置して頂く状況です。
通行には十分なご注意が必要です。
また夜間工事も続いており通行時間の厳守をお願いいたします。
 
Q 地獄温泉「清風荘」から「青風荘」へ屋号を変えられたそうですが、どんな想いが込められているのでしょうか。
 
清風荘の清の字のサンズイですが、私たちの苗字にもさんずいが2つついています。
地獄温泉は昔から水に関する苦難を多く抱えてきました。
今後少しでもその苦難から逃れることを願うとともに地獄温泉の上に広がる空の青、地獄温泉の周りの緑の青という意味合いもあります。
 
Q 最後にラジオをお聴きの皆さんへメッセージやお知らせをどうぞ。
 
地震発生後から多くの皆様に励ましや応援の言葉をいただいてきました。
その中でもすずめの湯に入りたいとのお声を多く耳にしました。
すずめの湯は地震後も依然と変わりなく湧き続けています。
その姿に背中を押されてここまで頑張ってきました。
今回3年ぶりに皆様をお迎えすることが出来るようになりました。
すずめの湯を知る皆様には依然と大きく変わっている所もあり戸惑われることもあると思いますが、変わらず湧き続けるすずめの湯が必ず皆様を癒してくれると思います。
是非ここ地獄温泉に足を運びいただき復旧復興へと歩みを進めている様子を見ていただきたいと思っています。
皆様のお越しをお待ちいたしております。
なお、くれぐれも湯浴み着又は水着をお忘れなく。

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