映画「轢き逃げ ~最高の最悪な日~」

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キネマのススメ

 
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松村奈央が選んだ映画をご紹介しています。
 
令和最初の「キネマのススメ」でご紹介するのは、今週金曜日・5月10日から公開される「轢き逃げ~最高の最悪な日~」です。
 
この映画は、テレビドラマシリーズ「相棒」でお馴染みの俳優、水谷豊の監督2作目。
しかも今回は、監督だけでなく、脚本も担当しています。
 
“水谷豊って、映画も撮ってたの!?”とビックリなさる方も多いと思いますが、実は、水谷監督は、かなり以前から“映画監督をやりたい”と思っていたんだとか。
2017年に公開された、監督デビュー作「TAP ―THE LAST SHOW―」は、なんと20代のころから温めていた構想を実現させたものといいます。 
 
今回の「轢き逃げ ~最高の最悪な日~」は、ダンスの世界を描いた前作とは、全く違う人間ドラマ。
きっかけは、前作を撮り終えた後、プロデューサーに「水谷流のサスペンスが見てみたい」と言われたことで、すぐに構想が湧き、脚本を書き上げたそうです。
 
では、そのストーリーを簡単にご紹介しましょう。
舞台は、とある地方都市。
休日の昼間、車を運転していた宗方秀一は、一人の女性をはねてしまいます。
秀一は、結婚式の打ち合わせに向かう途中で、助手席には、司会をしてくれる友人、森田輝を乗せていました。
約束の時間に遅れ、あせっていた2人は、周囲にひとけがないことから、あろうことか現場を逃走。
女性は命を落とします。
事件後、後悔にさいなまれつつ、毎日を送っていた秀一と輝でしたが、結婚式を終えた後、事件を追っていた刑事に捕まってしまいます。
一方、娘を失い、悲しみにくれていた両親は、娘の死をめぐる、意外な事実を聞かされます・・・。
 
主人公の宗方秀一と、森田輝を演じるのは、期待の若手俳優 中山麻聖と、石田法嗣。
2人ともキャリアが長く、それぞれの主演作もありますが、今回は、なんと、450人以上が参加したオーディションによって選ばれています。
共演には、朝ドラ「まんぷく」で注目を浴びた、毎熊克哉のほか、檀ふみ、「相棒」シリーズでお馴染みの岸部一徳、また、水谷豊自身も、被害者の父親として出演しています。
 
ちなみにこの映画は、日本映画としては初めての「ドルビーシネマ」としても話題です。
「ドルビーシネマ」とは、最先端の映像技術ドルビービジョンと立体音響技術ドルビーアトモス、そして映画体験に最適化されたシアターデザインが一体となった映画の新しいフォーマットです。
「ドルビーシネマ」は、これまでの映画より、作品への没入感が高く、リアルな日常性や人間描写のある映画ほど効果が高いと言われていて、人間の様々な感情を描いたこの作品にはピッタリ!
ただ、熊本の劇場ではまだこの「ドルビーシネマ」に対応できる劇場がないということで、熊本では通常システムでの上映となります。
九州では、福岡の「T・ジョイ博多」が対応する劇場となっていますので、興味がある方は、博多まで行ってみるというのもいいかもしれません。
 
骨太なテーマと重厚感がある演出で、高い評価を得ている、水谷豊監督。
今回、2作目ということで、映画の随所に見事な演出センスを見せています。
今後も監督業を続けていくことは間違いないでしょう。
ひょっとすると、北野武監督に並ぶような、監督・主演の二刀流をこなす人材になる可能性もありますね。
「相棒」の右京さんとは全く違う、水谷豊監督作品を、ぜひ劇場でご覧になってください!
 
今日ご紹介した映画「轢き逃げ~最高の最悪な日~」は、
■ユナイテッド・シネマ熊本
で、今週金曜日・5月10日から公開されます。
 
「轢き逃げ~最高の最悪な日~」オフィシャルサイト
 
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