映画「居眠り磐音」

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キネマのススメ

 
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松村奈央が選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、現在公開中の「居眠り磐音」です。
 
この映画は、これまでの総発行部数が2000万部を越え“平成で最も売れた時代小説”と言われる、佐伯泰英の人気時代小説シリーズを、「超高速!参勤交代」で知られる、本木克英監督が松坂桃李主演で映画化した、話題作です。
 
実は今、映画界に“時代劇ブーム”が来ているのをご存じでしょうか?
昭和の時代には、「水戸黄門」や「遠山の金さん」「暴れん坊将軍」など、テレビのゴールデンタイムに欠かせない存在だった時代劇。
しかし、平成に入ると視聴者の時代劇離れが進み、NHKの大河ドラマなど一部の例外を除いては、テレビで時代劇を見る機会は激減してしまいました。
映画でも、時代劇といえば、高齢者をターゲットにしたものがほとんどでした。
 
ところが、そこに新風を吹き込んだのが、本木監督が2014年に発表した「超高速!参勤交代」です。
この映画は、弱小藩の藩主が、幕府の画策した無理難題にユニークな知恵で立ち向かう姿を、コメディタッチで描いた作品で、普段時代劇を見ない若者や女性を中心に、大ヒットしました。
松﨑ひろゆきさん時代のこの「キネマのススメ」でも、この「超高速!参勤交代」は大推薦しまして、本木監督や主演の佐々木蔵之介さんへのインタビューまで実現させるほどのお気に入りの作品でした。
 
この、これまでになかった新しいタイプの時代劇は一大ブームとなり、続編の「超高速!参勤交代 リターンズ」をはじめ、「殿、利息でござる」、「サムライマラソン」など様々な作品が作られ、今後もさらに公開が予定されています。
 
さて、今日ご紹介する「居眠り磐音」は、そんな“ユニーク時代劇”とは違う本格時代劇。
美しい日本の風景描写あり、チャンバラあり、日本人ならではの「人情」あり、日本の伝統的な時代劇に詰まっていたものがすべてあるような見事な一作です。
 
そのストーリーは・・・・・
とある悲劇的な出来事をきっかけに脱藩し、江戸の長屋に暮らす浪人侍・坂崎磐音が、昼は鰻屋で、夜は両替商の用心棒となって働く中で、ある陰謀に巻き込まれていく・・・。
 “本格時代劇”といっても、「超高速!参勤交代」で、時代劇の新ジャンルを切り開いた本木監督のこと、今回も女性や若者が入りやすい仕掛けが用意されています。
まず、主役の磐音が“時代劇史上、最も優しいヒーロー”と言われるほど、優しく穏やかなこと。
しかし、ひとたび剣を抜くと、無敵の剣の達人に変身します。
このあたり、女性のギャップ萌を誘いそうです。
 
ちなみに、タイトルの「居眠り」とは、磐音が剣を構えた姿が、縁側で居眠りしている猫のようだ、ということで「居眠り剣法」と呼ばれるところからきています。
 
もう1つの見どころは、切ないラブストーリーです。磐音は、故郷に許嫁を残して脱藩します。
離れ離れになった2人が、互いへの想いを胸に秘めつつ、自らの運命に翻弄される姿は涙を誘います。
 
“時代劇って、難しそうだな”と思っている方にこそ、おススメしたい1本!
ぜひ、“新しい時代劇のニューヒーロー”をスクリーンでご覧になってください!
 
今日ご紹介した映画「居眠り磐音」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■ユナイテッド・シネマ熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
 
「居眠り磐音」オフィシャルサイト
 
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