特集

気になる〝有給休暇〟について

 近年、社会問題として『人手不足』が挙げられていますね。

アルバイト、パート、契約社員、正社員・・・雇用形態は様々ありますが、

どんな仕事にせよ「働きやすい環境づくり」というのは企業側も努力するべきところ、

雇われる側も与えられた仕事を全うしていかなくてはなりませんよね。

そこで9月は知っておいて損はない労働をテーマに特集していきます!

今回は〝有給休暇〟について、

弁護士法人「田中ひろし法律事務所」代表弁護士の田中裕司先生(熊本県弁護士会所属)

にお話を伺ってきました。

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Q)働いて半年経つと取得できる〝有給休暇〟。

日頃の疲れを取ろうと リフレッシュに当てたり、家族と旅行に出かけたり、

学校行事に参加するなど 様々活用できる休みですよね。

そこで質問です。例えば会社に有給休暇の申請をしたところ、

その日は休んでもらうと業務上困ると言われてしまった場合、どうすればいいのでしょう?

田中先生→有給休暇は、労働者に与えられている(自分で休みを指定できる)権利ですので、

一般的に申請して取得することは可能です。

ただしそれが業務上支障を来すということになれば、

上司や職場の方との相談が必要になってくると思います。

日にちをずらすとか、シフトの調整をする、(企業側が)どうにか人員を確保するよう

努めるなどが必要になってきますね。

Q)どうしてもその日に有給をとる!と強行した場合、その後 仕事がやりにくくなってしまう、

職場で嫌がらせを受けるようになった、左遷や配置転換をさせられた・・・

という状況も考えられなくもないんですが、こういう場合はどうしたらいいのでしょうか?

田中先生→(権利を持つ労働者が)有給を使うのは自由ですし、

それによって不利益を被ることはあってはならない訳ですから、有給を取ったがために、

そういう状況になるのは不当と言えます。先ほども言いました通り、

労働者には休む権利が認められている訳ですから、そこは守られていいはずです。

やはり休む日については事前に(上司や職場の方に)相談するなどして、

有給を消化されたほうがいいでしょうね。

困ったことがあれば、労働組合などに相談されてもいいかもしれません。

 

***編集後記***

会社によって大なり小なりありますし、

職場環境も他の人と比較しても違う部分はあると思います。

そこでの人間関係もありますしね、、、

今回、有給休暇の話題を通して、労働者の権利が守られていることがしっかり分かったので、

そういう点では安心して働いていいんだなと思いました。

ただ いつどういう状況で休みをとるのか ということになれば、

普段の仕事に対する姿勢(勤務態度)・人間関係・協調性といった面も

少なからず影響があるようですね。

今月27日にも、また別の角度から労働についての取材をしてきますので、

よかったらまたご一読ください。

 

<取材・文  前園 絵吏>