「大敗後の朝を迎ふ。終生の遺憾のことで心うづく。その恥をすすぐために、粉骨砕身してマラソンの技を磨き、もって皇国の威をあげむ」－初のオリンピックマラソンで敗北した四三は、翌朝、日記にそう記した。帰国の途中、ヨーロッパを視察する四三は、ロンドン滞在中に明治天皇崩御の報を聞いた。帰国し「4年後」に目標を据えた四三の練習は、学友たちが目を見張るほどの真剣さだった。

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