2018年12月8日放送「第19回 三たび五輪代表に パリ大会」

大正13年、四三は3度目のオリンピックに出場した。第8回パリ大会である。

このころ、全身全霊を傾けて推進してきた女子スポーツも日を追って盛んになった。手塩にかけて育てた長距離の弟子たちも、そうそうたる顔ぶれが揃っている。四三もすでに33歳。弟子たちにバトンを渡し、オリンピック制覇の宿願は、後輩たちに託そうという気持ちが強くなっていた。

予選会は5月に行われた。「先生が出なければ士気が上がりません。伴走のつもりで走ってください」と懇願され四三はやむなく出場した。ところが雨の中の寒いレースで、「もう俺より強い」と思っていた若手選手が次々と脱落していき、四三がトップでゴール。完走できなかった弟子たちに代表権を譲ってやるわけにもいかず、不本意ながら代表に選ばれたのである。

 

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番組内容

日本人初の
オリンピック選手
金栗四三のものがたり

毎週土曜 10:55~11:00
【出演】本田みずえ

熊本に生まれた、日本初のオリンピック選手。箱根駅伝や熊日30キロロードレースの創設をはじめ、マラソンの普及と女子スポーツ振興に偉大な足跡を残した金栗四三の生涯を紹介します。

玉名市役所 金栗四三PR推進室