2019年1月5日放送「第23回 ロマンティックな大記録」
「金栗さん、あなたは今どこを走っているのですか。ゴールテープを切ってくれないと、ストックホルム・オリンピックは終わりませんよ」-スウェーデンのオリンピック委員会から四三に“不思議な”招請状が届いたのは、昭和42年の春のことだった。
「あなたは1912年7月14日午後1時30分、ストックホルムのオリンピック競技場をスタートして以来、何の音沙汰もありません。第5回オリンピック大会マラソン競技の完走を要請します」というのである。
四三は驚いた。思い返せば、ストックホルム大会では猛烈な暑さの中、いつしか倒れて記憶をなくしてしまった。よくよく読んでみれば、半世紀を経て舞い込んだ完走要請は、第5回オリンピック大会55周年記念祝賀行事への招待状だった。
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