ご機嫌いかがですか、千田浩未です。

7/7 内藤濯、という名前、聞いたことありますか?

フランスの作家サン・テグジュペリの「星の王子さま」を初めて日本語に翻訳したのが、内藤濯。彼が70歳の時でした。元々のタイトルは Le Petit Prince。英語では”The Little Prince” ですし、アラビア語やドイツ語など他の言語でも「小さな王子様」というのが題名で、「星の」という表現が入っているのは、おそらく日本語だけではないかと思います。

随分前、ヨーロッパに行った時、たまたま入った本屋さんでイタリア語を見つけ、フランス語、英語、日本語と4ヶ国語揃った頃、予備校の学生に紹介し始めました。すると、それを覚えていた卒塾生が、「先生、旅行に行ったら見つけました!」といろんな言語を送ってきてくれるようになって、今では、スペイン語、フィンランド語、タイ語、ラオス語、ミャンマー語、中国語、など揃い、つい先月はスペインに出かけた友人がガルシア語を届けてくれました!もちろん読むことはできないのですけれど、「この文字は、この意味のはず!」と色々比べるのは楽しいです。

一番有名なフレーズ「こころで見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」。小学生の頃読んで、「大切なことは目に見えない」って言われても、「そうなのかな」って感じだったに違いない私でも、今なら、「そう。愛だって、家族の思いだって、友達のありがたさだって、目に見えないしなあ」って実感できる。それが大人になるってことなら、大人になるのも悪くない。キツネが王子さまに言う「君は、いったん誰かを飼い慣らしたら、いつまでもその人との関係を大切にしなきゃ」という言葉も、心に響きます。「飼いならす」と内藤が訳した元のフランス語は「アプリヴォワゼ」。これは英語で言えば tame に近いのでしょうけれど、野生動物などを手なずけるという意味と、相手から、警戒心やためらいを取り除いて、徐々に親しくなる、という意味があると、フランス語翻訳家の井川真由美さんが書いていらっしゃいました。

内藤濯は、熊本市に生まれ、慶徳小学校の出身。お父様は、横井小楠の元書生。柳川の伝習館では、北原白秋と同級生。いろんな繋がりが楽しい。今も「くまもと文学歴史館」に彼の記念碑が残っています。「星の王子さま」を訳した内藤濯、誕生日は今日、七夕7月7日です。

Kumamoto Curio, 提供は熊本での多言語表記を推進するKuma Visit.

今日のBGMは “Save Myself” by Ed Sheeranでした。

番組内容

熊本を “visitor-friendly"(訪れる人に優しい)地域に!
2019年にはラグビーワールドカップ2019、2019女子ハンドボール世界選手権大会の開催地となり、翌2020年の東京2020オリンピックにはインドネシアのホストタウンとなる熊本。
海外から訪れる人の増加が見込まれる今、店舗・施設の多言語表記を推進し、熊本の魅力を発信する5分番組。
クラウドファンディングにより、リスナーの応援が作る新しいスタイルのプログラムです!

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