肥後そう川手延べ麺 専務取締役 阪本憲作さん

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月曜対談
「ひと」「もの」「こと」に関わるさまざまなトピックを切り取っていくインタビュー「月曜対談」。
今日は熊本県上益城郡甲佐町で手延べ麺を製造している「有限会社 肥後そう川」の専務取締役 阪本憲作さんに、
これからの季節、食卓に上る機会も多いお素麺や手延べ麺について、美味しい食べ方や保存方法など、詳しくお話を伺いました。
 
●ご出演者のプロフィール
 
多摩美術大学卒。学んだデザイン力を活かして、PB等のパッケージまで含めた商品開発とに取り組む。
趣味はバスケットボール、ゴルフ、バイクetcと多岐に渡る。
バイク趣味のお陰で機械整備も出来るので、専用機械の開発にも携われた。
 
 
●「肥後そう川」について、基本情報をお願います。
 
平成3年10月設立、所在地は熊本県上益城郡甲佐町早川2046-1
E-mail:higo@sougawa.com
店舗営業時間10:00~17:30(オーダーストップ14:30)定休日不定休(主に年末年始)
問い合わせ先0120-09-4154
 
Q①「肥後そう川」さんの会社の歴史(これまでの歩み)や、取り扱っている商品について教えてください。
 
手延べ乾そうめんを中心に製造を始め、大手問屋に大量に納める仕事をメインにスタートしましたが、バブル後のデフレの波に押され手延べ業界は困窮してきたので、生き残りを賭けて直売に舵を切り、自社ブランドを立ち上げました。
技術的には、さらに美味しくする為の研究を重ね、超熟成の「潤生(じゅんなま)」仕上げに辿り着きました。
それと同時期に、各地の特産品とのコラボ商品の開発やPB商品の開発に取り組み、そうめんだけでなく、そば・うどん・ラーメン・パスタといろんな種類の麺を、手延べ製法で作る事で麺の技術も上がり、潤生麺の美味しさを知って貰う為に直営店の食事処を始めた事で、さらに美味しさへのフィードバックを得れる様になりました。
その甲斐あって、熊本サプライズグルメコンテストで優勝も出来ました。
 
Q②手延べ麺と聞くと「そうめん」のイメージですが、うどん・ひやむぎ・そば・らーめん・冷やし中華・五穀パスタなどの麺も手延べで製造されているという「肥後そう川」さん、この「手延べ」とは具体的にどのような製造方法なのでしょうか?
また、手打ちとの違い(作り方や食感)や「手延べ」へのこだわりについて教えてください。
 
手延べ製法とは、日本人ならでは労力を惜しまない、きめ細やかな製法になります。
工程も多く、まる2日も要する複雑な製法になります。一般的な麺の製法は、最終的に切って成型しますが、手延べ製法では重ね工程で下地をしっかりと作って、麺の原型を作り、それをひたすらに伸ばして麺にするという特殊な製法になります。
そのお陰で、麺のグルテン繊維の方向が麺線方向に揃っているので、茹でた時に麺の横方向には伸びない、コシのある麺になります。
手打ち麺も、ある程度重ねて伸ばしますが、手延べに比べればかなり少なく、しかも最終的には切って成型しますので、麺のグルテン方向は麺線方向とは限らず、茹でた時に伸びが多方向になってしまうので、手延べ製法と比べるとコシ感が足らず、うどん等の太い麺には良いコシ感の出る製法となってます。
弊社では多種類の麺を手延べ製法で作ってますが、種類に応じて小麦粉の種類も変え、工程にも工夫を入れて、その麺に合う仕様にしています。
うどん等の太麺には薄力系小麦、パスタにはデュラム小麦、ラーメンは強力系小麦粉にカンスイも加えてコリコリ食感にまでこだわってます。
 
Q③そうめんはどのような材料で、どれくらいの時間をかけて作られるのでしょうか?また、肥後そう川さん一押しの麺“潤生”について詳しく教えてください。
 
朝は4時前から練りが始まり、沢山の工程を経て夕方には伸ばして最終形態となり乾燥に入ります。
初期乾燥終えたら、一晩ゆっくり乾燥して熟成をはかり、次の日の朝から本乾燥を経てカット作業となります。つまり製品化までは2日間を要するのです。
しかも、弊社のこだわる「潤生」は本乾燥の後にもう一度水分を与えなおして再熟成をさせる製法なので、さらにもちもち食感に優れた麺になります。
手延べ製法の潤生は、かなり手間が掛かりますが、その美味しさは折り紙つき(グルメコンテスト優勝)となっています。麺に「潤い」を与えて「生」に戻すので「潤生(じゅんなま)」と命名しました。※登録商標です。
 
Q④肥後そう川さんでは、特産品と組み合わせたオリジナル商品の開発を行っているそうですが、開発から販売までの流れ、差し支えない範囲で過去の開発商品について教えてください。
 
各地の特産品を練り込んだ商品開発が得意です。
こだわり素材や特産品を粉末やペーストで頂き、練り込んでいろんな麺を製造できます。
一般的に最初はサンプル製造(5,000円で6人前程度を作成可能)をして味等を見て配合割合等を検討頂き、練り込む分量を決めます。
その後の製品化も、弊社でパッケージ(ラベルや帯紙)まで作成可能なので、麺のみの商品やつゆ/スープ付きの商品、お土産物やギフト等も弊社だけで作成可能です。
ロットも麺で75kg程度から出来るので、個人の発注でも対応できる小ロット体制です。
それらのPB商品は数多くありますが、例として牛蒡の産地からの注文で、ごぼうめんを作ってます。
これはそうめんで食べてももちろん美味しいですが、温麺がお勧めになります。
煮込むと牛蒡ダシ(牛蒡茶にも使われる粉末を使用)が出てダシになり、そこに専用つゆを入れてそのまま食せるので、季節問わず好評です。
このように弊社の麺は、茹でてもぬめりや塩分が少ないので、煮込みでも麺として美味しく頂けますし、茹で汁には練りこんだ素材を活かしたスープが出来上がるのも魅力です。
せっかくこだわりの素材を練り込んだのなら、それを全て食せるので特産品の二次加工品としてはかなりのウリ(メリット)があります。
 
Q⑤改めてですが、そうめんの起源とは、いつ頃、どのようなものだったのでしょうか?
 
日本に伝わったのは奈良時代に遣唐使によるものだったと思います。しかし、現在の複雑な工程をこなす手延べ製法は、4百年前頃から行われてる技術の様です。
 
 
Q⑥続いて、おいしいそうめんの食べ方について伺います。
そうめんの選び方(市場には実にたくさんのそうめんがありますが違いや選び方の基準について)などはありますでしょうか?
また、上手な茹で方を教えてください。
 
そうめんと言っても、機械麺もありますので、一括表示をみて「手延べ干しめん」となってるものが手延べ製法になります。
手延べであれば、ある程度重ね工程や伸ばし工程を経て麺になるので、細くてもコシのある麺になります。弊社では、重ね工程や伸ばし工程に弊社独自の工夫がありますので、さらに美味しいと思います。
美味しい茹で方は、出来るだけ多くのお湯で茹でる事です。
その結果茹でる温度が保たれますし、麺から塩分が出たぶん、水分が入ってきてふっくら茹で上がります。
それを冷水でしめると、さらに美味しくいただけます。
 
Q⑦おすすめの食べ方・薬味などはございますか?
 
やはり、生姜や小葱はスタンダードですかね。あとは刻んだ紫蘇なども合うと思います。
あとは、弊社の食事処では「にゅうめん」の人気が凄いです。
細くてもコシのある麺は、手延べだけだからだと思います。
 
Q⑧これからそうめんを食べる機会や贈り物としていただく機会も多くなる季節ですが、適切な保存方法について教えてください。
また(商品にもよるとは思いますが一般的に)どれくらい保管が利くものでしょうか?
 
常温で日陰であれば、基本的には大丈夫です。冷暗所であれば、なお良いと思います。
その条件なら保管期間は、5年でも美味しく食べられます。
年々コシ感は高まりますが、細めんなら、良い方向に転ぶでしょう。
うどん等の太い麺では茹で時間が長くなり、そうなると麺の表面だけが茹で過ぎてとろけてしまいまするので、1年位が良いと思います。
(因みに長期保管されたうどんも、30分ほど水に漬けてから茹でると、ふっくら茹でる事が出来ます)
 
Q⑨出演者様が思う、そうめんの魅力を教えてください。
 
手延べそうめんは、あんなに細くても、しっかりとコシがある!
だから、食欲がない暑い時期でも、するっと食べられるんだと思います。
それに、にゅうめんの美味しさにも注目して欲しいですね。
 
Q⑩最後に、これからの夢や目標、ラジオをお聴きの皆さんへのメッセージをお願いいたします。
 
手延べ製法の美味しさを伝えて行きたいです。
日本人だからこその技術を、今後もあらゆる麺で表現して、沢山の方に食べて貰いたいです。
もっと美味しく、もっと健康!をテーマに、今後も頑張って行きます♪
 
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