ラジオ局エフエム・クマモト「FMK Morning Glory」の番組ブログ
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「続・深夜食堂」


2016/11/01 10:25

 
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、今週土曜日・11月5日から公開される「続・深夜食堂」です。
 
この映画は、安倍夜郎の人気コミック「深夜食堂」を実写化した作品で、
2009年から2014年まで、30分一話完結のドラマとして3シリーズを放送。
去年1月には映画化され、小規模での公開ながら大ヒット!
最新のシリーズは、地上派でなく、ネットフリックスで配信中。
海外でもこのドラマは人気で、中国版や韓国版のリメイクも制作されるなど、
テレビドラマの枠には止まらない大きな広がりを見せる人気コンテンツになっています。
前作のヒットに続いて、今回は、劇場版の第2弾となります。
 
新宿・繁華街の路地裏にある小さな食堂「めしや」は、
深夜12時からしか営業しない不思議な食堂。
常連客からは、“深夜食堂”と呼ばれています。
「めしや」のメニューは、豚汁定食、ビール、酒、焼酎だけ。
あとはお客の注文に応じて、
“できるものなら作るよ”というのが、マスターの営業方針です。
マスターの作る味と居心地の良さを求め、毎晩多くの人が集まるこの店を舞台に、
悲喜こもごもの人間ドラマが繰り広げられます。
 
ドラマでは、1つのメニューに1つのエピソードなんですが、
今回は、「焼肉定食」「焼うどん」「豚汁定食」の3つの料理とエピソードが
春、夏、秋の季節ごとに描かれていきます。
いつもより時間をかけて、深くドラマを描けるのは、劇場版ならではといえます。
ドラマのもう1つの主役である料理も、出来上がったものだけをポンと見せるのではなく、
食材を切ったり炒めたり、調理するところが丁寧に撮影されていて、
より食欲をそそられます。
特に「豚汁定食」は、「めしや」の看板メニューでもある重要な料理。
今回のドラマでは、その「豚汁」がストーリー上でも重要なポイントになりますので、
ファンは見逃せない作品になっています。
 
劇中の料理を手掛けているのは、「かもめ食堂」や「海街diary」などの作品でも、
食事のシーンをコーディネートしたフードスタイリスト・飯島奈美。
どの料理もシンプルですがおいしそうで、観ているだけでお腹が鳴ってきます。
素材を切ったり、炒めたりする料理の音も、とても丁寧に演出してあって、
さらに食欲をそそります。
登場する料理は、美味しそうにみえるだけでなく、味もかなり凝ったものだそうで、
「深夜食堂」の常連のお客さんは、どこかで飲んでシメにお店に来るという人が多いので、
味噌の味付けをしつこくなく、あっさりとしたものにしているそうです。
映像にはうつらないこういう些細なことに手を抜かないからこそ、登場人物の食事のシーンが、
心に響いてくるんじゃないでしょうか?
映画の中では、登場人物がみんな本当においしい表情をします
 
この「深夜食堂」のシリーズは、毎回のゲストが豪華で個性的なのが特徴。
劇場版のキャストとして今回加わるのは、佐藤浩市、
池松壮亮、キムラ緑子、渡辺美佐子といった豪華メンバー。
特に、渡辺美佐子演じるおばあちゃんは、「オレオレ詐欺」にひっかかって
熊本から上京するおばあちゃん。
熊本人の我々が観ると、一層心が揺さぶられるエピソードです。
 
また、前作の劇場版でのゲストだった余貴美子と多部未華子が常連客として再登場します。
「めしや」のマスターに前作で助けられた多部未華子演じる みちる が、
今度は、おばあちゃんを助ける側になって人間的に成長した姿を見せるというのも、
シリーズを通して観ているファンには、たまらない展開ですね。
 
もちろん、マスター役には、この人以外には考えられない、小林薫。
カウンターにたたずむ姿と「いらっしゃい」という声だけで、
一瞬にして「深夜食堂」の世界に引き込んでくれます。
松重豊、オダギリジョー、光石研、
山中崇など、ドラマでおなじみのキャストも勢ぞろい。
監督は、ドラマ版から数多くのエピソードの演出し、
「深夜食堂」の世界観を作り上げてきた、松岡錠司監督です。
 
食欲の秋にふさわしい、お腹がなる1本。
観た後には、映画に出てきた料理が絶対食べたくなりますよ!
 
今日ご紹介した映画「続・深夜食堂」は、
■TOHOシネマズ 光の森
で、今週土曜日・11月5日から公開されます。
 
「続・深夜食堂」オフィシャルサイト
http://www.meshiya-movie.com/
 

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