ラジオ局エフエム・クマモト「FMK Morning Glory」の番組ブログ
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映画「幸せへのまわり道」


2020/09/15 10:25


毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
松村奈央が選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、現在公開中の「幸せへのまわり道」です。
 
みなさんは、自分が子どもの頃によく見ていたテレビ番組って、覚えていますか?
「ひらけ!ポンキッキ」とか「「おかあさんといっしょ」とか、「できるかな?」とか今の子どもたちは、「おかあさんといっしょ」に加えて、「ピタゴラスイッチ」とか、「にほんごであそぼ」などが多いでしょうか?
今日ご紹介する映画「幸せへのまわり道」は、実在のアメリカの子ども番組の司会者、伝説的な人物であるフレッド・ロジャースを描いたヒューマンドラマ。
といっても、伝記映画ではなく、雑誌に掲載された記事を映画化したものです。
 
では、その内容を少しご紹介しましょう。
主人公は、雑誌記者として華々しいキャリアを築いてきた、ロイド・ボーゲル。
姉の結婚式に出席した彼は、そこで縁を切っていた父と再会します。
ロイドは、家族を顧みず、自分たちきょうだいを捨てた父を許していませんでした。
その数日後。ロイドは、編集部の依頼で、子ども向け番組の司会者として人気者だったフレッド・ロジャースに関する記事を書くため、彼の仕事場を訪ねます。
フレッドは、会って間もないロイドが抱えている家族の問題や心のわだかまりを見ぬき、ロイドもフレッドの不思議な人柄に惹かれていきます。
やがて2人は、取材の名目を超えて、公私ともに交流を深めていくのですが・・・。
 
フレッドを演じるのは、名優トム・ハンクス。
今回の演技で、アカデミー助演男優賞にノミネートされる名演を見せています。
また主人公のロイドには、「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」でもハンクスと共演した、マシュー・リスが扮しています。
 
この、アメリカでは誰もが知っているけど、日本ではほとんど知名度のない、“フレッド・ロジャース”。
日本でいえば、「できるかな?」のノッポさんのようなイメージでしょうか?
彼は、常にソフトな語り口と礼儀正しい態度で子供たちに接し、子供だけでなく、大人からも高い支持を集めていました。
彼が司会を務めた子供向けの番組「Mister Roger’s  Neighborhood」は、1968年から2001年まで、なんと33年にわたって放送され、フレッドは、司会だけでなく製作や音楽も担当。
この映画の中でも、当時の番組の様子が、細かいところまでリアルに再現されています。
 
フレッド・ロジャースという人も、番組も知らないから、入り込めないかも・・・と思うかもしれませんが、心配ご無用!
というのも、このフレッド・ロジャースという人が本当に魅力的なんです。
彼は、決して自分の考えを押し付けたりせず、相手に対して真摯に向き合う。
映画にも、彼のそんな温かな人柄が反映されています。
 
コロナをはじめ、様々なストレスで、疲れがたまっている今だからこそ、必要とされる1本です。ぜひ、ごらんください!
 
今日ご紹介した映画、「幸せへのまわり道」は、
■Denkikan
で、現在公開中です。
 
「幸せへのまわり道」オフィシャルサイト
https://www.misterrogers.jp/
 
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