毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
私(わたくし)、松村奈央が選んだ映画をご紹介しています。
今日紹介するのは、現在公開中の「テネット」です。
この映画は、「ダークナイト」や「インセプション」など、数々の話題作を世に送り出してきた鬼才、クリストファー・ノーラン監督の話題の最新作です。
クリストファー・ノーラン監督といえばダークな世界観と、奇抜でスピーディーなストーリー展開が特徴。
中でも、初期のスマッシュヒット作「メメント」で描かれた“時間の逆行”というテーマは、公開当時、大きな反響を呼びました。
今日ご紹介する映画「テネット」は、この”時間の逆行”をさらに大きなスケールで描いたアクションサスペンスです。
主人公は、CIAの特殊部隊として、ウクライナでのミッションに参加していた「名もなき男」。
彼はそこで、仲間を守り、テロリストに捕まってしまいます。
厳しい尋問を受ける中、情報を守るため、彼は自らの命を断とうと毒薬を飲みますが、その中身は別の薬にすり替えられていました。
見知らぬ船の上で目覚めた彼は、そこで“フェイ”いう男から「未来からやってきた男と戦い、第三次世界大戦を阻止せよ」というミッションを与えられることに。
そのミッションのキーワードとなるのが「テネット」と、時間の逆行装置でした。
果たして彼は、ミッションを遂行することができるのでしょうか。
ちょっとストーリーを聞いただけでも、謎がいっぱい!という感じですよね。
雰囲気としては、夢の中と現実世界を並行して描いた、「インセプション」に似ています。
あの作品も、夢と現実が入り混じり、平衡感覚が分からなくなってくる、トリッキーな映像が特徴でしたが、今回の「テネット」は、それがさらにパワーアップ!
まるで全てが逆再生したような世界で、中でも格闘シーンや銃撃戦などはアトラクションを体験しているようで、単純に映像として面白いです。
またノーラン監督は、CGをあまり使わないことで知られていますが、今回も、中盤の飛行機の爆破シーンでは、原寸大の飛行機を実際にセットにぶつけて爆破させたというんですから、やることが派手ですごいですよね。
主人公の「名もなき男」を演じているのは、「ブラック・クランズマン」で主演し、一躍注目を集めた、ジョン・デビッド・ワシントン。
あの名優、デンゼル・ワシントンの息子ですが、20代後半までプロのアメフト選手として活躍していたため、俳優デビューはかなり遅いんです。
しかし、父親譲りの存在感に、プロのスポーツ選手の身体能力が加わったとても魅力的な俳優で、ノーラン監督も「ブラック・クランズマン」を見て一目惚れし、主役に抜擢したそうです。
今回の映画は、「007(ダブルオーセブン)」的なスパイアクションと「ドラえもん」のようなタイムトラベルを一緒に描くというこれまで誰も試みていなかった種類の作品。
アメリカでは、今のコロナの厳しい状況の中、2週連続1位を記録し、累計興行収入は2億円を突破しています。
映像の面白さはもちろんですが、劇中の音も、映画を盛り上げてくれる大きな要素。
ぜひ、音響設備のいい映画館で見ていただきたい作品ですよ!
今日ご紹介した映画「テネット」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■TOHOシネマズ 熊本サクラマチ
■ユナイテッド・シネマ熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
ユナイテッドシネマでは、アトラクション型の上映スタイル「4DX」(フォーディーエックス)での上映です。
「テネット」オフィシャルサイト
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