ラジオ局エフエム・クマモト「FMK Morning Glory」の番組ブログ
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映画「水上のフライト」


2020/11/17 10:25

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
松村奈央が選んだ映画をご紹介しています。
 
今日は、現在公開中の「水上のフライト」をご紹介します。
 
今年、新型コロナウイルス流行のせいで、さまざまなことを変えたり、諦めたり、生活環境が変わった方も、多いと思います。
今年開催予定だった東京オリンピック、パラリンピックを目指していたアスリートの皆さんも、コロナに翻弄されましたよね。
今日ご紹介する作品は、事故によって人生が大きく変わった、女性アスリートの物語です。
 
主人公の大学生、藤堂遥は、女子走り高跳びのトップアスリート。
努力を惜しまず、自分にも他人にも厳しい「孤高のアスリート」。
ところがある日、交通事故に遭い、脊髄を損傷、歩くことが出来なくなってしまいます。
オリンピックを目指していた選手生活から、一転して車いすの生活になった 遥。
心を閉し、自暴自棄になっていた遥を心配した母の郁子は、亡き夫の友人である宮本が指導しているカヌー教室に連れて行きます。
そこでパラカヌーに出会った彼女は、周囲の人々に支えられながら新たな夢を見出していきます。
 
主人公の遥を演じるのは、
「チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」で見事なチアダンスを披露した、中条あやみ、遥を支える仲間、颯太を「居眠り磐音」の杉野遥亮、遥の母、郁子を大塚寧々、カヌーのコーチ、宮本を小澤征悦が演じます。
監督は、「キセキ あの日のソビト」でヒットを飛ばし、現在は、井ノ原快彦主演の「461個のおべんとう」も公開中の兼重淳監督。
監督作品が、同時に2本公開中というのも、珍しいことです。
脚本は「超高速!参勤交代」シリーズの、土橋章宏が担当しています。
実はこの映画、脚本を書いた土橋章宏が、実在のパラカヌー日本代表選手瀬立モニカさんとの交流に着想を得て、企画したもの。
瀬立選手も、この映画の主人公と同じように、もともと下半身に障害はなく、高校1年生の時に怪我をしてしまい、車椅子生活になったとか。
もともと国体を目指すカヌーのトップアスリートでしたが、怪我から1年間リハビリに取り組み、2014年、パラカヌーで競技復帰。それからわずか2年で、リオパラリンピック8位入賞を果たしたという、すごい経歴の持ち主なんです。
 
今回、パラカヌーに挑戦した主演の中条あやみも、乗るのに1ヶ月かかるという競技用カヌーを乗りこなし、指導したコーチに、実際にオリンピックを目指せると太鼓判を押されたほどのセンスと頑張りを見せていますよ!
前半パートの高跳びのシーン、後半のパラカヌーのシーンと1本の映画で2つの種目をハイレベルな技術で見せてくれますので、彼女の身体能力の高さは相当なもの。
今後の活躍が楽しみです。
 
実話をモデルにしているからこそのリアリティと、中条あやみの熱演に胸が熱くなる1本です。
ぜひ、ご覧ください!
 
今日ご紹介した映画「水上のフライト」は、
■ユナイテッド・シネマ熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
 
「水上のフライト」オフィシャルサイト
https://suijo-movie.jp/
 
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