ラジオ局エフエム・クマモト「FMK Morning Glory」の番組ブログ
[メニュー][トップ]

長洲町役場まちづくり課 商工観光係主事 平川雄基さん


2021/06/21 10:25

「ひと」「もの」「こと」に関わるさまざまなトピックを切り取っていくインタビュー「月曜対談」。
「金魚と鯉の町」として有名な長洲町。
この長洲町役場まちづくり課 商工観光係主事の平川雄基さんに長洲町と金魚の歴史について、金魚の種類や正しい金魚の飼い方など、金魚についてたっぷりと教えて頂きました。
 
● ご出演者のプロフィール
 
名前:平川雄基
所属・肩書き:長洲町役場まちづくり課商工観光係主事
長洲町役場勤務3年目で、今年からまちづくり課の商工観光係に異動となりました。平川です。
長洲町のアピールポイントである、ながす金魚をさらに広めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
私の趣味としては、生き物が好きなので、働き始めてから買った金魚の飼育と鑑賞です。
現在は3匹の金魚を飼っています。
 
● 長洲町役場まちづくり課について、基本情報をお願います。
 
玉名郡長洲町大字長洲2766番地
午前8時30分〜午後5時15分
0968-78-3219
 
Q@ 長洲町といえば、「金魚と鯉の町」として有名ですが、どうして長洲町では金魚や鯉の養殖が盛んになったのでしょうか?
 
長洲町では、約350年前から金魚の養殖が始まったと言われています。明治時代の1880年頃、
寺本末吉さんという方が、松井しょうたろうさんという方と一緒に、エサにミジンコが適していることを発見し、大量生産に成功しました。
その後、松井貞一さんという方が品種改良を重ね、オランダシシガシラが誕生しました。
それを熊本県外でも売ることで、長洲町の金魚が全国に広まり、さらに養殖が盛んになったと言われています。
 
QA 長洲町の金魚の養殖業者はどれくらいいらっしゃいますか?
また、年間どれくらい養殖され、どれくらい出荷されているのか、そして、どのようなところへ出荷されていくのか教えてください。
 
現在、養魚組合には14軒加入されています。
生産量は約70万匹で、そのうち約8割がすくい用金魚、残りの2割が観賞用金魚です。
長洲町には競り市場がありますので、競りにかけられた金魚は業者さんに買い取られ、全国に出荷されます。
そのほか、養魚場に直接仕入れに来られる方もいらっしゃいます。
 
QB たくさんの種類がいる金魚ですが、代表的な品種、性格、また平均寿命についても教えて下さい。
 
代表的な品種としては、ジャンボオランダシシガシラ、琉金、出目金、らんちゅうなどがあります。
長洲町では、縁日でもおなじみの金魚すくい用の金魚、オランダシシガシラ、琉金、出目金などが数多く育てられています。
また、長洲町の代表的な金魚である「ながす羽衣琉金」は、本来赤と白の色しか持たない江戸川琉金に黒色が入った珍しい品種です。
初めは、黒い模様が入った一匹の江戸川琉金を見つけ、養魚組合の方が力を合わせて約5年の歳月をかけて誕生しました。
 
QC そのような多種の金魚の中、最近では高級な観賞用金魚も人気のようですが、どのような品種、特徴があるのでしょうか。
 
代表的な品種としてはジャンボオランダシシガシラとらんちゅうがあります。
高く取引されるときの価格帯としては約10万円前後で取引されており、過去には100万円近い金額で取引されたこともあるそうです。
 
QD 金魚の正しい飼い方、お店や縁日などから金魚をつれて帰ったあと、最初にすべきことはなんでしょうか。
また、金魚を飼う上での楽しみ方やコツ・注意点を教えてください。
 
まずは、連れて帰った金魚をすぐに水槽に入れないように気をつけてください。
水道水には塩素が入っていますので、1〜2日くみ置きをするか、ハイポという中和剤を入れて1時間程度置きます。
その後、金魚を袋に入れたまま、30分ほど水に浮かべて袋のなかと外の水温を一緒にして、金魚を入れます。
また、エサを与えすぎないことも大切です。
ついついたくさんやってしまいがちですが、見ているうちに食べきってしまうくらいの量を与えるようにしてください。
毎日観察して、金魚の身になって飼育することが大切です。
 
QE 長洲町の金魚に関する施設、実際に金魚を見ることができる施設を教えてください。
 
金魚と鯉の郷広場内の金魚の館では、たくさんの種類の金魚を見ることができます。
さらに、金魚の館では金魚を見るだけでなく金魚すくい体験もできますので、楽しんでいただけると思います。
 
QF 長洲町で金魚すくいを楽しめる場所を教えてください。
また、昨年夏から「アクアランド徳永」さんが始められた「おうちで金魚すくいセット」について教えて下さい。
 
長洲町で金魚すくいを楽しめる場所としては、先ほど申しました、金魚の館で金魚すくいの体験ができます。
おうちで金魚セットとは、金魚とポイ、持ち帰りの袋が入ったセットで、感染症の影響で祭りが中止になり、金魚すくいをする機会が減っている中、おうちで金魚すくいができるというものになります。
今年は200セット限定で、九州内の方は送料込みで3,500円となっています。
7月中旬から10月まで販売するとのことです。
注文に関しては、生き物ですので、金魚すくいをされる1週間以上前から日にち指定で直接店舗への注文をお願いいたします。
 
QG 長洲町には、今では日本でただ1人という金魚の「ふれ売り師」がいらっしゃるとのことですが、「ふれ売り師」とはどのような方なのか詳しく教えてください。
 
両端に金魚の入った桶を棒に下げて肩に担ぎ、話をしながら売り歩く方のことを言います。
戦後の長洲町には何十人もいたと言われており、独特の節回しで、全国各地へ行商に向かい、「長洲金魚」をはじめ、「金魚の町長洲町」の名を全国区へ広めた方たちです。
 
QH 最後にラジオをお聴きの皆さんへメッセージをお願いいたします。
 
今年は感染症の影響により中止となりましたが、長洲町では毎年5月、8月、10月に金魚と鯉の郷広場にて祭りが開催されています。
そこでは養魚組合の方たちが一生懸命育てられた金魚の販売がされていますので、ぜひ足を運んでいただければと思います。
また、本日放送した内容は、長洲町のホームページ内にある「デジタル金魚の館」でも紹介していますので、みなさんぜひご覧ください。
 
------
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
詳しくはここ↓
ポッドキャストへはここをクリック!