クロペディア「秋の味覚 新メニュー開発」
秋の味覚 新メニュー開発
出典:パンゲア百科事典『クロペディア』
目次
1.新説(RN:かぎしっぽの黒猫さん)
ここは注文の多い料理店。さまざまなお客の要望に応えた美味しい料理を出してくれるので人気の店だ。 今日も沢山のお客がやって来た。 1人の客がこんな注文をした。 「何か少し色気があって興奮するような秋を感じる新作メニューをお願いしたい。」 「かしこまりました。」 シェフは少し考えてすぐに調理に取りかかる。 そしてそのお客の前に出されたのはパスタだった。 「ほう、パスタか。これはなんというパスタだね?」 「《栗とローズマリーのペンネ、ディルとアボカドのソースを添えて》でございます。 旬の栗とローズマリーを生地に練り込み。爽やかな香りのハーブのディルとアボカドを使った濃厚でクリーミーなソースに仕上げました。」 「なるほど、だが私が注文したのは少し色気があって興奮するような料理だったはずだ。」 「どうぞご賞味ください。」 お客は出されたパスタを一口食べる。 「むっ!美味い!口に入れた瞬間に広がるハーブの 香り。そしてそれを包み込むようにねっとりまろやかなアボカドの風味と口当たり。 ペンネを噛むたびに香る栗の甘みと香ばしさ。 これはまるで秋空の下を歩いていたらパンツスーツのOLが乗る原付が横をすり抜けた時に感じる秋の風。実に興奮した。」 「その表現素晴らしいです。ぜひ料理名に加えさせていただきたい。 では改めて、この料理は《パンツスーツのOLが乗る 原付が横をすり抜けた時に感じる 秋の風 。 栗と ローズマリーの ペンネ ディルと アボカドのソースを添えて》略して《パンゲアクロペディア》といたします。」 「パンゲアクロペディア、実にいい料理だ。ありがとう、こんな美味しいものは初めてだ感謝する。」 そしてこのパンゲアクロペディアは店の人気メニューとなり、いつまでも人々に愛されたのだった。 この料理を食べたお客はみんな口を揃えてこう言う。 「ありがとう、パンゲアクロペディア。」 fin.
2.諸説(RN:あきだいさん)
「アニキ、今度の新メニューどうします?シェフの気まぐれパスタ、プリン風味らっきょを添えて…はもうやめましょうよ。ネットでまずいまずいって炎上してますよ」 「ああ、和洋折衷でメインとデザートのコラボを意識して作ったんだがな。味のわからねぇトーシローが食う代物じゃなかったんだな」 …そんな物、玄人だって食いたくない。 「アニキ、なんかこう、もっとウケの良い物でいきませんか?秋の味覚を意識して高級モンブランとか秋鮭を使ったバターソテーとか」 「バカヤロー❗️人間には五感があるんだよ。五感を制するものは世界を制すってガッツ石松が言ってたろが。だから五感を意識して作るんだよ」 …ガッツ石松、本当にそんな事を言ってたか? 「まず視覚、秋を全面的に出すんだよ。秋といえば運動会。そう大運動会をシュチュエーションにするんだよ。まず客が入店したらいきなり3km走らせる。そうすれば喉渇くだろ?そいつに本当は食後に出す予定のホットコーヒー飲ませるんだ。しかも飲み放題。最高のウエルカムドリンクだろ」 「走った後の飲み物は何飲んでも美味いですもんねぇ。しかも熱々のホットコーヒーなら身体に良さそう。さすがアニキだ‼️」 …ほんとにそうか? 「次は聴覚。店の音楽は安心感が大事なんだよ。だから大音量で小さい秋みつけたかけるんだよ。しかしよく考えたらおかしいじゃねえか?誰かさんが小さい秋見つけるんだぞ。誰だよ誰かさんって?♫てめぇがてめぇがてめぇがみぃつけた♬ならわかるけど。てめぇで秋見つけられないくせに歌うなっつーの