脚本家・映画監督 上村奈帆さん
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使用にあたっては、ポスター内記載の©コピーライト表記=
『©2024映画「三日月とネコ」製作委員会 ©ウオズミアミ/集英社』
とともに使用することで、配給「ギグリーボックス社」から許諾を得ています。
Q① 上村様ご自身について、プロフィールや経歴など、教えてください。
1988 年生まれ。千葉県佐倉市出身。 中学生の時に映画の脚本家になりたいと思ってこの世界を志しました。
日本映画学校卒業後は、 映画の照明部などしながらアルバイトで貯めたお金で
「蒼のざらざら」という自主映画をつくりました。
その3年後、「ばぁちゃんロード」と言う、
孫が歩行困難なおばあちゃんと一緒にバージンロード を歩く物語を書いて脚本家デビューしました。
28歳の時でした。元々おばあちゃんこです。
実家に 2匹の猫がいて、とてもかわいがっています。
Q② 映画監督になった経緯、現在のお仕事や活動について詳しく教えてください。
映画監督になった経緯は、偶然といえば偶然かもしれません。
元々映画の脚本家になりたかった のですが、①でも回答した自主映画「蒼のざらざら」の脚本が完成した瞬間に
「自分で撮りたい!」 と思い、自分で監督すべく貯金をスタートしました。
そもそも集団を仕切ることなど自分にはあまり 向いておらず、
監督なんてできないと思っていたのがあったのですが、
書くと結局「こんなお芝居 になったらいいな」「こんな場所だったらいいな」などイメージが膨らみ、
自分で撮りたくなってしま いました。笑
しかし撮ると撮ったで反省点ばかりなので、もっともっと勉強しないといけないと痛感し、
いまだに手探りですが、本当に多くの方に支えてもらってなんとかやってます。笑
Q③ 「三日月とネコ」公開おめでとうございます!簡単にあらすじを教えてください。
ありがとうございます! 今作は、熊本で活動をされている漫画家・ウオズミアミ先生の漫画が原作です。
2016 年の熊本地震の際に同じマンションの別の部屋に住んでいた3人が避難した先で出会います。
みんな偶然にも猫が好きで、不安な気持ちを抱きながらも、
ネコを中心にしながらほんの少し心地のいい時間を過ごします。
それから3人はどこか必然のように一緒に暮らす様になります。
とはいえ、猫好きということ以外には、いわゆる共通点もない3人。でも、一緒にいると心地いい。
じゃあそれでいいんじゃない?それがいいよね? というような…。
そんな3人とネコたちの愛おしい 日々の暮らしの物語です。
Q④ 「三日月とネコ」の見所・こだわりを教えてください。
また、本作に限らず上村監督が映画をつくるときに大切にしていることはありますか?
この作品で大切にしたことは、「映画が完成した時に、
心地いい居場所で生きることを選択した彼らの人生を、
みてくれた人が心から祝福できる様な作品にしたい」ということでした。
それがエンド ロールが終わって映画館を出る頃には、自分の人生の肯定にじんわりと広がってくれていたらいい。
そのことは私がこの原作から頂いた気持ちそのものなので、私も映画でそのことを大切にしたいと思いました。
私が映画を書くとき、撮るとき、つくるときに大切にしていることは、
「人間(その人)の感情になる べく潜り、感情にフォーカスして物語を作っていくことです。
Q⑤ 「三日月とネコ」は熊本が舞台の作品で、熊本の様々な風景が出てくるそうですね!
具体的に劇中ではどこが登場するのでしょうか?
(熊本県内でお気に入りの場所等もございましたら教えて頂きたいです!)
安達祐実さん演じる主人公・灯ちゃんが、山中崇さん演じる長浜さんという本や猫が好きな男性に 出会います。
二人のデートシーンは、全編熊本で撮影させていただきました。
きれいな景色がたくさんで、食べ物もおいしくて、好きな場所や楽しかった思い出がたくさんあります!
原作にも出てくる田楽屋さん「高森田楽保存会」もゆったりと過ごせる素敵な場所でした!
二 人がデートで訪れる絵本美術館「葉祥明 阿蘇高原 絵本美術館」も本当に美しい場所でした。
マンガ&映画のロケ地めぐりとかしてもらえたら嬉しいな〜などと勝手に思っております!
「三日月とネコ」は、今週 5/24(金)から全国の映画館で公開されます。
熊本県内の上映劇場は、 TOHO シネマズ 熊本サクラマチ、TOHO シネマズ 宇城の 2 か所となっております。
みなさん是非、劇場へ足をお運びください!
Q⑥ おしまいに、ラジオをお聴きのみなさんにメッセージをお願いします。
映画『三日月とネコ』は、私自身が原作からもらった気持ちのように、
きっと温かくて優しい人々の 想いを受けとっていただける作品だと思っております。
登場人物のそれぞれに、「自分が子どもの 頃にイメージしていた“正しさ”には当てはまっていないのかも」
「それって自分は欠けてるってこと かな?」と感じる時があって、
それは私たちが年を重ねるごとに抱く感情とあまり遠くないように感じます。
そんな時にこの映画と出会ってくれたら、
なんだか自分にとって居心地がいいと感じる生き方をうんと愛せる様な気がするんです。
ぜひ、映画館に足をお運びいただき、ゆったりと映画の世界にひたっていただけたら嬉しいです!
ご視聴ありがとうございました!映画『三日月とネコ』を、よろしくお願いします。