網田焼蒼土釜 陶器作家 前田和さん

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月曜日

最近話題のあんな人・こんなもの・お店・イベントなどをPICK UPして、

パーソナリティのマッキーがお話を伺う、「Macky Talks」。

 

今日は、日本基礎造形学会 名誉会長で宇土半島「和」の職人展実行委員会 会長の

網田焼蒼土釜 陶器作家 前田和さんにお話を伺います。

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Q① ご自身について、プロフィールや経歴など、教えてください。

昭和41年に熊本大学教育学部美術科を卒業しましたが、

大学時代部活動ばかりしていたので教壇に立つことにあまり自信がありませんでした。

それでもう一年美術だけの勉強を本格的に自信が付くくらいシッカリやりたいと思い

佐賀大学教育学部特設美術教育専攻科(工芸科)に受験したら無事に通りました。

そこは今までと全く違い、本格的な美術を習得する専門のコースがある処で、

工芸志望で入学した私は「金工」「木工」「染色」「陶芸」のそれぞれが

各部門に全国でも有名な教授がおられ充実した教授陣に恵まれました。

教室を使うのは自由だったので、毎日遅くまで密度の高い宿題や実習をこなしていました。

4教科ある中で色々やっているうちに陶芸が何か自分の体に合うと思っていましたが

入学して間もない展覧会(佐賀県美協展)で私の陶芸作品が

上から二番目の賞をもらう事が起こりました。

佐賀県には有田焼、唐津焼など窯屋が沢山有り、若い子や後継者もいっぱい居るなかで

粘土を触って二ヶ月間もない私が「賞」を頂くなんて驚きと感激でいっぱいでした。

又、秋にはユニバシヤード東京大会(文化部門)があり、

佐賀大学代表として作品を出品したらその作品が評判がよかったと聞き

心に中で「小中学校の先生」に成るより「陶芸家」になった方が

より楽しく人生を送れそうな気がして、陶芸の教授に 進路を相談しました。

そしたら教授は陶芸家に成りたいのだったら本場で修業した方が望ましいと言われ、

愛知県の瀬戸に行くことにしました。親からは火のように怒られました。

以上が「教師」から「陶芸家」に成ろうと方向を切り替えた時のことです。

それから本格的に陶芸家を目指し、焼き物の本場である(愛知県瀬戸市)で

14年間下積みの生活が始まります。1967年(昭和42年)4月のことでした。

趣味は音楽を聴くこと。モーツアルトが好きです。

2004年(平成16年)のこと。

2000年持つ手造りでできた焼物の家(下図)を3棟作った頃が私の一番充実していて楽しく忙しかった頃だと思います。

                                                                            

*豊田市「こじま苑」 20万坪の敷地の頂上付近

休憩棟

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優雅堂

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休憩棟内部 

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優雅堂内部

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Q② 網田焼 蒼土窯ではどんな陶器を作ってらっしゃるのでしょうか?

粘土が柔らかいうちに葉っぱを粘土に押し着け、葉っぱの形を取り、

その葉っぱの跡形に着色し1300℃で焼き上げる焼き物で

上記の画像のような大きいものから食器、小さいアクセサリーまで葉っぱの模様の着いた作品を色々と作っています。

200年前の網田焼きの復元もしています。

 

復元網田焼:白磁双龍形山水染付硯屏(はくじ そうりゅうがた さんすいそめつけ けんびょう)

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原日出子、神野三鈴さんのサインの陶板

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Q③ 数々の作品を作ってきたなかで、1番印象に残っている出来事を教えてください。

上記の陶器の家,や展示室で見れる以外に熊本で身近に見られるのが「JR宇土駅東口モニュメント」です。

15万個のタイルを作り「網田から見た御神輿来海岸(おこしきかいがん)」の夕景を焼き物で作りました。

 

御輿来夕景(ヨコ5.0m × タテ 3.0m)

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Q④ 工房、そしてご自宅が映画「大いなる不在」のロケ地になったそうですね!

どういう経緯で映画のロケ地になったのでしょうか?

助監督の助手という若い青年が

「ここを映画のロケ地にしても構いませんか?」と突然尋ねてこられました。

私は「どうぞ いいですよ。」と軽く答えたら、翌日監督とカメラマンの方が来られ

「こんな映画を作っているのですが・・・」と赤い表紙のシナリオを差し出し、

家の作りや周りの景色、生活や作陶姿勢など等色々聞かれました。

すると、3日後又監督と助監督とカメラマンなど5、6人位の人が来られ、

監督が「シナリオを書き替えました」といわれ、

新しい赤表紙のシナリオを渡されました。みんなが帰った後、

渡されたシナリオを読んだのですが全く筋書きは分かりませんでした。

 

Q⑤ なんと前田さんご自身も映画にご出演されているそうですね!

   ご自身の役どころや撮影中の雰囲気など教えてください。

撮影は総勢25人で一週間宇土のホテルから網田の撮影現場まで来られ、

私の役はそのまま陶芸家で、原日出子さんの妹(神野三鈴さん)の夫役です。

直子(原さん)は北九州市にお住まいで、

そこから妹の家(我が家)に逃げてきて居候をしているという想定です。

卓(たかし=森山未來)は陽二(藤達也)の日記帳を直子に渡したく尋ねてくるのですが、

我が家が閉まっていて、工房に妹さんが居るのが分かり 工房に向かいます。

工房では奥で焼き物教室があっていて、私は粘土に葉っぱを押しつける仕事、

奥さんは小皿に絵付けの作業をしているところ、そこに卓がやってきて私の後方にある扉を開き

「見学させてもらってよろしいでしょうか?」と私に聞きます。

私は「どうぞご自由にみてもいいですよ」。と答えるシーンです。

私のシーンでは私は堅くなっているつもりはなかったのですが

監督から「力を抜いて」と6回もNGがでました

 

Q⑥おしまいに、リスナーの皆さんにメッセージをお願いします。

ここ網田は裏の山から水が湧き、有明海の干潟の向こうに雲仙が見え、

広い田んぼがあり、列車や車の往来が見えて、眺めがいい住みやすい処だとは思っていましたが、

ロケ会場になり映画を透して見てみると本当に素晴らしいところだと分かりました。

こんなに美しく映像を撮ってもらって嬉しいです。

どうぞ世界映画祭で賞を三つも獲った映像、紫に光る美しい海や桜吹雪などの光景を

Denkikanに見に来てください。

 

「大いなる不在」は、今週7/12(金)より全国の映画館で公開されます。

熊本県内の上映劇場は、Denkikanです。

みなさん是非、劇場へ足をお運びください!

Program Contents

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PERSONALITY
【Mon/Tue】 マッキー
【Wed/Thu】 緒方仁深
【Fri】 冨田浩二

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