2025年3月16日「南阿蘇村 下宿の大家さんが主の黒川有志団体すがるの里」
南阿蘇村 黒川地区、
地震前は、下宿・アパートが約60軒あり 東海大学の学生約800人暮らす
住民と学生が交流する「学生村」と呼ばれていました。
熊本地震から3年後 下宿の大家さんを主として黒川区有志団体「すがるの里」が発足しました。
活動内容とこれからについて
すがるの里のメンバー 竹原伊都子(いつこ)さんに伺いました。
最初は東海大学の学生さんが阿蘇キャンパスに実習へ来ていたので
お弁当を作ってあげることになった。
学生さんも おばちゃんたちのお弁当を食べたい・・
私たちも学生さん達との繋がりを崩したくなかった。
当時はまだメンバーもみなし仮設での生活で高齢者の方も多く
引きこもりぎみだった。
その方々を巻き込んで 活動をスタート。
やり始めると、みんな元気になっていった気がする。
休憩時間になるとキャッキャッ黄色い声がしていた。
みんなでいろんな話をしていた。
住み慣れない場での生活だったため いい憩いの場になっていたと思う。
お弁当は学生さん向け
唐揚げ、トンカツ、肉巻きフライなどお肉系が多かった。
次第に 学生さんも阿蘇キャンパスへ来る機会が少なくなってきたので
今度は視察へ来られる方向けに
たかなめし、あか牛など地産地消のものを入れた「すがる御膳」を作って出していた。
そして、私が語りべなどもしていた。
これからの すがるの里の活動は・・・
若い人の5年と高齢者の5年は違う。
70代、80代が主なので出来ない事も増えてくる。
このすがるの里が負担になると悪いイメージを抱いたまま終わる事になる
楽しかったね~で終わりたい。
だから そろそろ潮時かな~と思っている。
いつも食べたお弁当箱を回収していた。
完食してくれていると 「これが一番の誉め言葉だね~」
美味しかったという言葉は誰にでも言えるけど
本当に美味しかったんだな~
「このカラのお弁当箱 いいね~」と皆で言っていました。
と、話してくださいました。
南阿蘇村震災伝承館 轍(わだち)に すがるの里の調理休憩時間の写真と言葉を書いた
タペストリーがかけてあります。
タイトル「笑える日」
「最初は わからんずくしではじめた 弁当作りばってん
今は 皆が集まって 笑うたりして 元気な姿で会えると嬉しかです。
地震の後は 全部なくなってしもうて
どこに手をかけて たちあがってよかかわからんごつ
気力も のうなったけど やっと手がかりができたごたる気持ちです。
また皆で笑える日がくるとは おもわんだったです。
なにか いっちょずつでん してみるこつですね。」
南阿蘇村 黒川区有志団体「すがるの里」は 今月(2025年3月)で
約6年の活動を閉じます。
ですが、また新たな 有志団体で活動をしていくそうです。