2024年8月11日「南阿蘇村 通行止めの先で営業 茶庵とちのき阿南理恵さん」
南阿蘇村 国道325号線沿いの「茶庵 とちのき」
旧阿蘇大橋から1.8キロ 新阿蘇大橋から600mの距離。
今年で36年目を迎える喫茶店です。
窓が大きく そこから北向き山原生林の四季折々の景色を
楽しみ事ができます。
熊本地震の時の事を
茶庵とちのきの 阿南理恵(あなみ りえ)さんに振り返っていただきました。
阿蘇大橋が崩落したと聞いてショックだった。
もう、うちの店(とちのき)はないと思って
店へ行った。
すると、そのままの形で立っていた。
ホッとしたが 複雑だった。
これからどうしたらいいのか・・・不安だった。
外観はそのままでも 店内は食器などが割れ
ぐちゃぐちゃ。
電気も水も使えない。
やっと仮設で水が使えるようになってから
店内の片づけをした。
営業するわけでもなく ただただ毎日お店へ通った。
ただただ、不安だった。
7月から一人でお店を開けてみたが
雨が続き心細かった。
辞めてしまおうかとも考えた。
それでも、常連のお客様や工事現場のお客様がいらほら来てくれて
有難かった。
国道の栃木交差点から阿蘇大橋にかけて通行止めだった。
その通行止めの看板の横に 工事現場の方が
「とちのき営業中」の看板を作ってくれた。
とっても嬉しかった。
それから 常連さんや工事現場の方がさらに来てくれてお店は
賑わったらしい。
でも、やっと心の道が開けたのは
熊本地震から5年後の阿蘇大橋の開通だった。
5年間無我夢中でやってきてたので記憶があまりない。
開通して暫くは 国道が渋滞で大変な状態だった。
初めてみる光景だった。
お店も忙しく有難かったが
お1人お1人話しができる状態ではなかった。
やっと、今 落ち着いてきた。
熊本地震の前のように ゆっくり時間がながれはじめてきた。
お客様もゆっくりできると言ってくれる。
この仕事が好きで 働きながら窓から見える景色に
私も癒されている。
やっと、続けてきてよかったと思えた。と
話してくださいました。
余談ですが
村岡は「茶庵とちのき」で一人でぼ~っとする事が好きです。
別焼の牛カルビがのったカレーがなんともほっこりします。
そして、コーヒーを頂きながら 景色をみてぼ~っ。
ゆっくり、やさしい時間が過ぎていきます。
茶庵とちのき 営業時間 午前11時~午後5時まで
定休日 毎週月曜、火曜(祝日は営業)
南阿蘇村 国道325号線沿い 新阿蘇大橋から600m