2024年9月8日「ペットの防災 わんにゃん緊急災害ネットワーク熊本・増子元美さん 」
今日はペットの防災について、「わんにゃん緊急災害ネットワーク熊本」リーダーで、愛玩動物看護士の増子元美さんに本田みずえがお話を伺いました。
増子さんは、東日本大震災のときに、相馬市の民間ペット避難所マニュアル作りをした経験から災害時のペット問題への備えを考えはじめました。熊本地震や令和2年7月豪雨では、被災地で支援にあたり、ペット用物資の情報を集めてSNSで募集し、避難所へ配ったり、飼い主からの様々な相談にのったりしたそうです。多くの方がペットと暮らす現代のペットの防災について話を聞きました。
熊本地震では、ペットが家の中で見つからなかったり、逃げ出して一緒に避難できなかった、建物の倒壊で助け出せなかった、倒壊家屋に残った猫の健康被害があったという例や、避難所では、ペットの同伴非難が良いのか、悪いのか分からなかった、ノミ・ダニ予防ができていなくて問題になった、車中泊では犬がストレスでずっと吠えていたなどがありました。
熊本地震から8年、災害時のペットの避難についての状況は、命を助ける同行避難ができても避難所で一緒にいる同伴避難ができるところまではまだ避難所によってバラバラで、避難所を運営する方もどうしようという悩みがあります。熊本市では2か所、同伴避難所ができていますが、車がなかったり遠すぎたり、ペットが車に乗れなかったり、そこまで行けない人はどうするのかという問題もあります。
ペットにとって安全なのは避難所とは限りません。まず危ないところから危なくないところに一緒に移動する。移動できない場合は、誰に頼るのか、どこに行けばいいのかを考えておくことが大事。台風や豪雨は予測できるので準備ができると思います。
猫は緊急時に隠れてしまうことが多いので、見つけ出すのに時間がかかります。よく隠れる場所にキャリーバッグを置いておき、そこに避難する訓練をしておくなど、キャリーバッグは安心できる好きな場所というトレーニングをしておくと、災害の時にもすぐに一緒に逃げられると思います。それぞれの性格を把握しメンタルを考えて避難する、避難先での行動を予測しておくと用意するものが準備できます。
また、ペットの防災セミナーを受けたり、マイタイムラインを作ったり、平時からペットの災害対策をしておくのが大事だと思います。
ペットは家族の一員という方も多いと思いますが、それだけに災害が起きた時にどう避難するのか、しないのか、何が必要なのか、避難に備えての心構えなど、普段からしっかり対策をしておきたいですね。
※使用させていただいたイラストは、NPO法人人と動物の共生センター発行のペット防災カレンダー2024,2025からインタビューに沿うものをお借りして掲載しました。
ペット防災カレンダー特設ページは、https://human-animal.jp/bousai-calendar
NPO法人人と動物の共生センターは、https://human-animal.jp/ をご覧ください。
この番組では、熊本地震に関連して、取り上げて欲しい要望やメッセージなどもお待ちしています。アドレスは、with@fmkumamoto.jpです。