今日は2012年の九州北部豪雨での被災から10年。
今月1日に再オープンした阿蘇白雲山荘の支配人
高山智一さんに風戸南陽子がお話を伺いました。
阿蘇市無田にある阿蘇白雲山荘は、1967年(昭和42年)の創業です。
2012年の豪雨で館内1階部分が浸水し休館。
復旧を目指していたものの
2016年には熊本地震にも見舞われました。
その後、建物を取り壊し新築再建。
今月1日、10年の年月を経て復活しました。
再オープンした阿蘇白雲山荘に伺い、高山支配人にお話を伺っています。
再オープン後、ニュースで知った方々が
「明日泊まりに行くよ」とか、
突然来たりとか、
だんだんお客様は増えています。
部屋の中でのインタビュー。窓からの景色も爽快でした!
阿蘇山の方向と外輪山の方向、
どの部屋からも山々が見えるように造られています。
2012年の九州北部豪雨の際は、
『朝起きたら水がすぐ浸水してきて、
あっという間に1階は足膝くらいまで
水に浸かってしまった。
駐車場は車が全部浸かり、
軽自動車はプカプカ浮いていた。
当時いたお客様は丸々2日の足止めになったり、
かなり大変だった。』という過酷な状況。
『建物の設備が地下にあり、
全てダメになってしまった。
修理などもしながら、復旧準備していた。
土地の周りには川がある。
また増水した際は・・ということも
県や市と調査もしながらの準備だった。』と、
安全を軸に復旧に向かっていました。
そして、2016年に熊本地震。
建物は昭和42年からのもので、
耐震がうまくできていませんでした。
補強するのか新しく建てるかの選択で
新しくすることになったそうです。
新しく建設した建物は、
以前の白雲山荘よりコンパクトになりました!
収容人数は3分の1になりました。
その分お客様に何があっても避難誘導などしやすく、
従業員もまとまってお客様の安全を確保できます。
防災面の更なる工夫も
高山支配人に伺いました。
『同じような水害に遭わない為に、
建物自体を1〜2m、土地をかさ上げしている。
大事な設備は、高床式の建物の上に建てている。
水害があってもライフラインは守れる。』
非常時のライフラインの確保も考えられた設計です。
そして、宿泊のスタイルは新しい形になりました。
『修学旅行や団体旅行の利用が多かったが、
これからは、個人のお客様主体。
阿蘇に来て、阿蘇の観光を楽しんで
ホテルでゆっくりしていただきたいというコンセプト。』です。
『歴史が50年あり、
みなさまの思い出が詰まっているホテル。
そこは大切にしたい。
今は宿泊のお客様主体だが、
これからは地元の方にも
利用していただけるようなことを考えたい。』
そのようなお話もされました。
赤水温泉郷は、白雲山荘1軒しかありません。
豪雨水害や地震を乗り越えての10年は
本当に険しい道のりだったと思われます。
同じ場所、
広大なカルデラ盆地からの再出発を応援します!