4月27日(金) ベトナムトレーディング㈱ 吉角友里さん

今回タンクマの営業企画部 部長の園城雅子さんと一緒にお話を伺ったのは、
ベトナムトレーディング株式会社 代表取締役社長であり、
日越共同組合 理事長でもある吉角友里さんです。
園城さんが以前ベトナム語を習っていた時の先生だったという吉角さんは、お美しくて知的だけど親しみやすい...
うん、そりゃあ人気でるわ!と納得しました。
 
 
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吉角さんはベトナム・ホーチミンのご出身で、現地で日本語を勉強した後、12才の時(2003年)に来日。
熊本県玉名の中学と高校で学ばれ、熊本県立大学に進学なさった才女です。
大学でビジネスなど学ばれた経験を活かして、先ずはベトナムの雑貨を買い付けて販売するお店を
玉名市で一年半ほど経営なさいました。
 
その後は、ベトナムトレーディング株式会社の仕事にシフトして、ベトナム語の翻訳や通訳、
輸出入のコンサルティングなど、多岐に渡るお仕事でかなり試行錯誤もなさったそうです。
ベトナムトレーディング株式会社のコーポレートマークは、ベトナムのホイアンにある「日本橋」を
イメージしてあります。日本とベトナムの架け橋になりたいという想いが込められているんですね。
16世紀にはベトナムと日本は朱印船貿易をする良好な関係だったことも歴史的背景にああるんです。
 
「ベトナム」を漢字で表記すると「越南」となります。(知らなかった...)
吉角さんのもう一つの顔は、日越共同組合の理事長です。
こちらではベトナムからの実習生の受け入れサポートに取り組んでいらっしゃいます。
実習生は日本の技術を身につけて、ゆくゆくはベトナムでその技術を活かして
自国に貢献する目的を持って来日しています。
驚いたのが、ベトナム人は親や家族を大切にするという国民性です。
弱冠18才くらいで日本に来て、慣れない異国の環境で3年間働き、ベトナムにいる親のために
貯めたお金で家を建ててあげたい...。
就職の面接で「何が一番大事か」と聞かれたら、独身男性であっても「一番は家族や(未来の)奥さん」と
答えるビジョンを持ち合わせているあたりが日本人とは大きく違うなと感じました。
 
若くて体力も漲っているからでしょうか、ベトナムの実習生は残業も喜んで働くそうで、
定時で帰らされると不満に思うというのもビックリです。
今年の2月から3年間の実習期間が5年に延長することも可能になりましたが、皆が適用されるわけではないので
やはり3年間でしっかり働きたいそうですね。
そんな実習生はまずベトナムで半年間日本語研修を受けて日本に来ます。
日越共同組合で一ヶ月研修を受けてから仕事をスタートするようです。
研修プログラムは吉角さん自身の経験を活かしてZEROから作り上げられています。
ベトナム語を教えていた先生としての知識と、日本語を勉強してきたノウハウの両方を無駄にしないところに
感心しました。
 
この仕事のやり甲斐の一つは、企業様からベトナムの実習生受け入れて良かったと評価いただくこと。
そのためには24時間対応の日越サポートもあり、企業様に負担をかけないシステムを構築してあります。
もう一つのやり甲斐は、実習生の派遣先もしっかりと判断すること。
実習生が目標達成出来る企業様か見極めること。
結果として実習生が3年間働ける環境が整うのではないでしょうか。
 
日越共同組合の名刺には「日越100年の未来をつくる人材を育成する」と印刷されています。
これはホー・チ・ミンが残した名言にある、
「10年先の繁栄を望むなら木を育てなさい、100年先の繁栄を望むなら人を育てなさい。」
から引用された言葉です。
「人を育てるのは大変。繰り返し指導して、諦めない。人を育てるには気持ちを込めるし時間をかけます」と
話す吉角さんの笑顔がとても印象的でした。
 
 
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そんな吉角さんが“ZERO”になれる瞬間は2才の息子さんと過ごす時間だそうで、
夜や週末に子供さんと過ごす時間がリフレッシュできるそうです。
日本で会社を2つ経営して、ホーチミンにも一つ会社がある超多忙なスーパーママです。
「息子に感謝!」と話す吉角さんには頭が下がります。
 
これからも日本とベトナムの架け橋としてご活躍をお祈りしています!
cảm ơn bạn(「ありがとう」)
 
 
Sakiko Yoshimoto

Program info

熊本市中央区安政町にあるサテライトスタジオ「ZERO」。
金曜日の夜、第一線で活躍する様々な人たちが集まり、ゼロから広がる無限の可能性を求めて、クリエイティブな会話が行われます。
今回はどのようなケミストリーが生まれるのでしょうか・・・