3/20のhitomi dictionary...清貧(1993年)
昔の流行語や新語など時代を映す言葉を毎回1つずつご紹介
「清貧」です
1992年、草思社(現在の文春文庫)から
中野孝次の「清貧の思想」が出版されました。
清貧とは、本来「私欲をすてて行いが正しいため、貧しく生活が質素である」
という意味で、この本では世捨て人の風雅の暮らしを論じ、
「一切を捨てきったあとの心の充実」を説いていました。
ちょうどバブルがはじけた時期と重なったこともあり、
「清貧」という言葉は、新鮮な響きをもって復活し、
1993年の新語・流行語部門銀賞を受賞、
「清貧の思想」はベストセラーとなりました。
1993年といえば自民党政権が崩壊し、熊本県知事を務めた細川護熙が、
第79代内閣総理大臣に任命され、細川内閣が発足しました。
また、東京で第19回先進国首脳会議(サミット)が開催されました。
アメリカのマイクロソフト社からパソコン用オペレーティングシステム
「ウィンドウズ3.1」の日本語版が発売されました。
東京湾には、レインボーブリッジが開通しました。
また、Jリーグ(日本プロサッカーリーグ)が開幕したのもこの年です。
この年1月には、皇室会議で皇太子浩宮徳仁さまと
当時外務省職員だった小和田雅子さんとの婚約が成立し、
4月に結納、6月に結婚式が行なわれました。
テレビでは、江口洋介主演のドラマ「ひとつ屋根の下」や
アニメ「忍たま乱太郎」の放送がスタートしました。