ご機嫌いかがですか、千田浩未です。

5/14 学芸員がどんなに素晴らしい仕事をしてくれているか伝わってくる、3つの展覧会のご紹介です!

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しばらく前、ある閣僚さんから随分なこと言われてしまった学芸員さんたち。今日は、彼らがどんなに素晴らしい仕事をしてくれているか伝わってくる、3つの展覧会のご紹介です!

現在八代市立博物館未来の森ミュージアムで開かれているのは、江戸時代の画家として多くの人に知られる円山応挙の作品展!

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実は、去年の4月15日に開幕予定でした。本震の後、学芸員7人全員が駆けつけ、 展示作を収蔵、全て無事、お借りしていた京都の相国寺に返却。「一点も損傷なく返ってきた」とお寺の管長さんが学芸員の皆さんの丁寧な作業をたたえてくださったそうです。今回展示されている中には国指定重要文化財である「牡丹孔雀図」や地震などの天災も描かれた「七難七福図巻(ずかん)」なども含まれ、充実したものとなっています。6月4日までの開催です。

また熊本県立美術館で開かれている「震災と復興のメモリー@熊本」←ウェブサイトへのリンクはコチラをクリック!

では、奈良時代に肥後で「雷雨地震」があり、八代・天草・芦北などで1520人余りが沈み漂ったという表現が、すでに8世紀の「続日本紀」に記されている、という私のような素人には驚きの史料で展示がスタート!18世紀終わりには、島原の雲仙岳で大規模な山の崩落が起こり、大きな津波が発生。ある年齢以上の方なら聞き覚えのある、あの「島原大変肥後迷惑」の様子を描いた絵図とともに、津波の教訓を後世に残そうとする石碑も紹介され、被災の記憶化の重要性が伝わってきます。明治22年の「金峰山地震」の後のお寺の墓地で、お墓がことごとく倒れている様子を撮影した写真は、昨年の地震の時のものでは無いか、と思うほどです。こちらの展示、明日は休館日ですが、来週日曜5月21日まで開かれています。

そして最後にご紹介するのが、永青文庫の作品展。今年は酉年ということで、肥後銀行本店にある肥後里山ギャラリーでは「永青文庫に舞う鳥たち」という企画展が5月27日まで開催されています。←ウェブサイトへのリンクはコチラ!

江戸時代、鷹狩は将軍家や御一門、家老など一部の人たちにしか許されていませんでしたけれど、細川家は、そうした限られた大名の一つで、今回6代藩主重賢(しげかた)の日記や写生帖に記された鳥たち、また鳥をモチーフにした素晴らしい能装束や茶道具(さどうぐ)が展示されています。「熊本に里帰りし、ギャラリーに舞う鳥たちが、熊本の未来へはばたくよう、震災からの復興への願いも込めて」というパンフにもある言葉に、企画された方の思いが感じられます。3ついずれの展示会も、リンクを番組ブログでご紹介しています。アクティブなGWの後、ギャラリーでの静かなひと時、いかがですか?

Kumamoto Curio 今日のBGMは “Stay” by Alison Kraussでした。

番組内容

熊本を “visitor-friendly"(訪れる人に優しい)地域に!
2019年にはラグビーワールドカップ2019、2019女子ハンドボール世界選手権大会の開催地となり、翌2020年の東京2020オリンピックにはインドネシアのホストタウンとなる熊本。
海外から訪れる人の増加が見込まれる今、店舗・施設の多言語表記を推進し、熊本の魅力を発信する5分番組。
クラウドファンディングにより、リスナーの応援が作る新しいスタイルのプログラムです!

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