ご機嫌いかがですか、千田浩未です。

7/29 受験生だから、我慢しなければならないことって何があると思いますか?

「受験生だから、今年の夏は遊べない」という言葉を聞くことが少なくありません。確かに、そうでない学年の時よりも、講習会に出かけたり、学校での課外があったり、時間的な制限は多くなるのだろうと思うのですけれど、じゃあ机に向かって勉強してる時間が多ければ、人として成長するか、というとそういうわけでもない。

今月初め、西日本の豪雨で大変な被害が出たとき思い出したのは、熊本地震の後、何日かぶりにお風呂に入ることができた時、とってもありがたくて、嬉しかったこと。そして今。この瞬間にも、まだ広島や岡山の被災地で、お風呂になかなか入ることができないでいる人がたくさんいらっしゃる。熊本地震は4月でしたけれど、今は、7月。しかも梅雨明けと重なって、何にもしなくても汗が噴き出してくるような季節。豪雨の直後のニュースで、避難所になった体育館の中、扇風機も十分になくて、汗だくになっている5歳くらいの男の子の横顔が映ったのを、今でも忘れられないでいます。

予備校の夏って、寒いって、学生から言われるんです。オフィスでもそうかもしれません。暑いと眠たくもなるだろうし、汗かきながらの講義もちょっと、ということで、冷房の設定温度が低めになります。そうすると、座って動かない受講生にとっては、風向きによっては、かなり寒くなることがあるらしいのです。教室が寒いと言いながら夏期講習を受けて勉強して、成績が上がって来年の春合格していくことと、被災地に思いを馳せたり、ボランティアを応援することを天秤にかけて、保護者や教師が前者の方が大切だ、と示唆する、というのは、どんなメッセージを送ることになるのかなあ、と考えたりします。

受験は1年だから、って言われそうですけれど、中学の時には高校受験があって、大学進学を考えた高校に進めば、1年生の時から課外があったりするわけで、思春期の大半「お勉強が大事」と思わされる環境が続きます。勉強であれ、部活であれ、その結果がでさえすればOKで、誰か困っている人のために、自分の時間を割いて、汗を流すという時間のない夏を積み重ねることで、どんな価値観を持った世代が生まれてきているのか考えると、「怪談」並みに怖いです!お勉強も大事かもしれないけど、お風呂に入ってさっぱり汗を流すことができない人が、まだまだたくさんいることも、受験生が忘れない夏になれば、と考える今日この頃です。

 

Kumamoto Curio 今日のBGMは  “21 Summer” by Brothers Osborneでした。

番組内容

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