劇団きらら代表 池田美樹さん

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ヒューマン・ラボ
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今日は、昨年暮れに戯曲「ぼくの、おばさん」が
北海道戯曲賞の優秀賞を受賞されました、
劇団きらら代表池田美樹さんにお越しいただきました。

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Q1、先ずは戯曲「ぼくの、おばさん」が北海道戯曲賞の優秀賞を受賞、
おめでとうございます。率直な感想はいかがですか?
 
どうだい、50代!(笑)
創作活動としても人生としても40代10年間、めっちゃキツかったんですが、
ふんばってみてよかったです。とはいえ「大賞」の金メダルではなく、「優秀賞」の
銀メダルなので、次をめざして皆でまたふんばります。
そしてこの「ぼくの、おばさん」、東京・王子小劇場の「佐藤佐吉賞」に三部門で
ノミネート中です(作品・脚本・主演女優)。一週間後の1/18(月)に発表。
8年ぶりの東京公演で、夢みたいな評価を頂きました。
 
◆佐藤佐吉賞2015ノミネート一覧
 
どうだい、50代。
ほんと、続けてみるもんです(^^;)
 
Q2、戯曲「ぼくの、おばさん」はどんな作品ですか?
 
ハタチがみつめる40代の恋愛。
県道の拡張で立ち退きになる古い家。その家に住むのは内気な草食系の大学生…と、
偏屈な40代の伯母。立ち退きの書類に捺印するため、20年ぶりにもうひとりの叔母がやってくる。
艶やかで華やかな叔母の登場で、いろんなことを地味にあきらめ続けてきた
大学生の人生が変わり始める…。
執筆のきっかけになった話→
ある日、25歳の男子が「人間いくつまで(セックスを)したかとかな」とつぶやいていたのを
聞き、50歳でもしたかよ!しかし内容や回数は違うよ!…と反論したかったのですが、
それをやめて、この作品を作ってみました。
 
Q3、永いキャリアをお持ちの池田さんですが、時代の移り変わりや、
ご自身の年齢と共に作風や書きたいものの変化はありますか?
 
30年前から一貫しているのは「対峙」という言葉。
きつい苦しい情けない…「じゃあどうしよう?」と見上げる瞬間、
みたいなところをお話にしたいと思い続けています。
最近のブームは40代。
心身ともに変化…それも衰えるほうの変化が起き始め、
自分の認識も周囲からの見られ方も変わってくる。
あれ?もうこんな無茶出来ないんだな、とか、
もう自分は恋愛対象として見られないんだな…とか。
50代に入るとその変化をなんとか「乗りこなせる」ようになる。
でもそれまでがかなりキツい。特に男性のほうがキツそう。
ここ数年、40代の人の葛藤やあがきやふんばりをみつめるような話を書き続けています。
 
Q4、今後はどんなものを書いていきたい、作っていきたいというイメージはありますか?
 
加齢や貧困、孤独や病気、怖いものは尽きないのだけど、
そしてそれを無視しては生きていけないのだけど、
それでもパワーをもらえる機会もいっぱいあって、
そんな視線を持てるようなお話を作っていきたいと思います。
 
Q5、今月末には演出を担当された作品が上演されますね、どんな作品ですか?
 
ポペンク企画プレゼンツ with a clink5周年企画第4弾ARRANGE~非日常~
「半分恋人」(作:田坂哲郎)
日程:2016年1月29日(金)~31日(日) 会場:早川倉庫
 
女の子2人の音楽劇。
性格が間逆の女の子2人の「小学3年生からおばあちゃんになるまで」を、
愉快な、そしてたぁぁくさんの曲に乗せて描きます。
Withaclinkという劇団に、私が演出として参加。
大帝ポペという劇団の「ちりぢり」という作品と二本立て。
どちらも「100点を目指せない、70点人生」のもどかしさを、愉快に切実に描きます。
熊本演劇の若手パワーを御堪能下さい。

チケット予約サイト
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=68986
 
Q6、基本的には、「作・演出」が多いと思いますが、
演出だけ担当というのは、どんな違いがありますか?
 
自分では書かないストーリー、せりふ回しが新鮮です。
 
今日は昨年暮れに戯曲「ぼくの、おばさん」が北海道戯曲賞の優秀賞を受賞されました、
劇団きらら代表の池田美樹さんにお越しいただきました。
ありがとうございました。
 
以上、ヒューマンラボでした。
 
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