「株式会社 菊家」

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会社のヒミツ
企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は大分のお土産「お菓子の菊家」としておなじみ
「株式会社 菊家」のヒミツに迫ります。
 
「株式会社 菊家」は、昭和31年創業。今年創業60周年を迎えます。
本社および工場は、大分県由布市挾間町にあります。
きれいでおいしい水と、大地の恵みによる自然の素材をいかしたお菓子を
大分県内はもちろん、日本全国や海外に向けて提供している会社です。
南蛮菓子としておなじみの『ドン・フランシスコ』や『ペトロ岐部』などのヒット商品もあります。
 
今日お話を伺ったのは、株式会社 菊家 営業企画統括部長の安部多加志さんです。
 
Q 「菊家」という社名の由来を教えてください。
 
菊屋logo.png
 
創業は昭和31年12月14日。四十七士討ち入りの日に別府市に菊家誕生。
岩手県一関市出身の創業者・齋藤智(サイトウサトシ)は、十六歳の時に菓子と出会い修行の道へ。
仙台から、東京へでて修行し、縁あって九州・鹿児島の地へ。
そこで生涯の伴侶となる、故・齋藤百合子(サイトウユリコ)と出会い、新婚旅行で別府を訪れ、
当時「東洋のナポリ」として有名だった別府を選び、独立開業。
自分を育ててくれた、鹿児島「菊屋」の「菊(きく)」の字と、恩人の菓子店名から「家(いえ)」の
文字を一文字ずついただき、「菊家(きくや)」としました。
「家(いえ)」の古字には、柱が二本しっかりたっていることから「屋(やねのや)」ではなく
「家(いえ)」の字を選んだ、こだわりの屋号です。
菓子だけでなく、修行時代に学んだ茶道や華道の知識豊富な点が、
多くのファンを生み、それまで別府になかった菓子文化を花開かせました。
 
直売店 外観.jpg
 
工場空撮.JPG
 
Q 4月の「熊本地震」の際、大分でもかなり被害があったと聞いていますが、
「菊家」の各店の状況はいかがでしたか?現在は、復旧していますか?
 
このたびの熊本・大分地震におきまして、被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。
わたくしども菊家本社のございます大分県由布市も、観光地・湯布院などは地震の影響を
受け、一時はお客さまの足も遠のき、さまざまな被害もございましたが、
おかげさまで由布市挾間町の本社工場は、大きな被害もなく、通常通り稼働しており、
大分県内の店舗も通常通りの営業を行っております。
ゴールデンウィークは、観光地・別府や湯布院などが打撃をうけましたが、夏休みは、
復興割りなどの効果もあり観光客の出足なども戻りつつあります。
まだまだ、大変な中ですが、大分・熊本ともに力を合わせて、元気に復興にむけて
力をあわせて行きたいと思います。
 
Q 「菊家」の歴史の中でもっともヒットした商品は何ですか?
その商品は、いつごろどんなきっかけで誕生した商品ですか?
累計でどのくらい売れた商品ですか?
 
ゆふいん創作菓子ぷりんどら
累計出荷数1800万個突破

ぷりんどら 2.jpg
 
1、大分県由布市湯布院町花麹菊家(ハナコウジキクヤ)で、一番売れている商品です。
2、ゆふいん創作菓子シリーズ商品の代表作で、平成16年に大阪の阪急百貨店
「春の九州物産展」でデビューしました。1週間で42,000個販売しました。
3、商品の特徴は、どら焼とカスタードクリーム、カラメルソース付ぷりんの、
和洋折衷のふんわりやさしい甘さのお菓子です。
弊社独自の技術による特製ぷりんのため、今では“プリン”と名のつく、洋風どら焼きを
たくさん見かけますが、ここまで「ぷりん」そのものがまるごと入ったものは、ないと思います!
4、発売から10年以上たった現在でも、年間160万個の販売実績があります。
主に全国の百貨店やエキナカショップ等で催事限定販売しており、希少性も高い商品です。
九州内では、一部、高速道路サービスエリアさんや、空港などでもお取り扱いを頂いております。
5、「全国うまいもの博」に連続で選ばれ、各地の催事で出店しております。
6、ナムコ・ナンジャタウン池袋店「ぷりん博覧会」で売上1位を記録
7、セブンイレブン2008年冬のギフトカタログで、全エリアでトップの売上実績。
(※12ヶ入<セブンイレブン限定販売として>21,500箱)
 
商品詳細
・商品名 ゆふいん創作菓子ぷりんどら
・価格 1個172円(税込)4個入691円(税込)
・商品説明 「プリン」と「どら焼き」の出会いが新しいおいしさを生み出しました。
ふんわり甘いどら焼きと、特製のカスタードクリームに、ほろ苦いカラメルソース付プリンが
絶妙です。ひとくち味わうごとに“幸せ~な気分”になること間違いなし。
・その他 商標登録第5049078号※類似品にご注意!!
 
Q 上記商品の開発ポイントがあれば教えてください。
 
★本来、卵などをたっぷり使って水分の多い「プリン」は、一度冷凍すると離水し、
食感や美味しさがなくなるというのが一般的なのですが、ぷりんどらのプリンは、
独自の製法で冷凍後解凍しても変わらずおいしく召し上がって頂けるように工夫を繰り返して
作り上げました。カラメルはプリンとのバランス、程よい苦味を何度も試食して考案されました。
 
★どら焼きの焼成からカスタードクリームの絞り、カラメル付きプリンをサンド、
-30℃以下で瞬間冷凍!までを一連のラインで製造しますので、鮮度が保証されています!
 
★和洋折衷の、どら焼きに少しほろ苦いカラメルの味とカスタード風味のプリンとのバランスが
今までにない食感と風味を引き立てています。
 
Q 「菊家」の最近のおススメ商品はなんでしょうか?
 
「ゆふいん創作菓子蜜衛門」がヒット中です。

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蜜衛門は、バンコク伊勢丹の物産展でさつま芋【べにはるか】に出会い、なんてクリーミーで
甘いお芋があるものだと感心し、1年かけて全国のさつま芋を取り寄せ蒸して焼いて
糖度を比較し研究しました。
 
季節限定大ヒットの蜜衛門2.jpg
 
この【べにはるか】はまさにスイーツ芋の王様と呼ぶにふさわしいもので、大分県の助成金を
頂き、私が開発したお菓子で過去に経験したことのないほどリピート率の高い商品です。

●第26回全国菓子大博覧会で名誉総裁賞を受賞

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蜜衛門 菓子博賞状2.jpg
 
蜜衛門 菓子博 盾2.jpg
 
 
Q 「菊家」の特長ある商品として「南蛮菓子」シリーズがあるそうですが、詳細を教えてください。
 
★「南蛮浪漫ボンディア」

ボンディア2.jpg
 
南蛮銘菓の最初のお菓子。昭和53年にポルトガル・アベイロ市と大分が姉妹都市となった
記念として創作されました。本品はその異国の地の素材や作り方を学びながら、
日本古来の素材である小豆あんをアレンジし、パイ生地で包んだ、
異文化同士の出会いとも言うべきお菓子です。
 
★「キリシタン大名・大友宗麟ドン・フランシスコ」

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ヨーロッパ産アーモンドペーストを使ったクレームダマンドの生地と甘酸っぱいブルーベリーに
甘いメロンを隠し味に煉り込んだ自家製ブルーベリージャムと、
角切りにしたリンゴ入りジャムを重ねて焼き上げた大分の南蛮銘菓です。

●2015モンド授賞式 ドン・フランシスコ13年連続最高金賞
2015モンド授賞式 ドン・フランシスコ13年連続最高金賞.jpg
 
■大友宗麟(そうりん)(大友義鎮(よししげ))
1530年生まれの豊後の戦国大名、キリシタン大名。大友家第21代当主。
九州北東部を支配した大友氏。当時山口にいたフランシスコ・サビエルら宣教師を招き、
布教を許可。33歳で仏門に帰依。法号「宗麟」。その後キリスト教への関心を強め、
自らも洗礼を受ける。洗礼名「ドン・フランシスコ」。キリスト教の影響を受け、
日本初の総合病院開設、西洋音楽・演劇、学校建設など豊後おおいたの異文化交流に
花を咲かせた。ポルトガル人が描いた当時の日本地図に、大きくFumayと書かれた場所が
あります。現在の大分県大分市の中心部にあたる地域です。
Fumay=府内は、16世紀半ば、日本で初めて南蛮文化が花開いた街。
博多や堺をしのぐほどの豪商が住む国際貿易都市でした。(大分市が南蛮文化発祥の地)
 
★「ペトロ岐部」
 
ペトロ岐部2.jpg
 
独自の風味、ホクホク感を出すために香ばしい焼栗をふんだんに使い、しっとり風味の良い
餡を入れました。
皮にはミルクをたっぷり入れ、香りふくよかに焼き上げた銘菓。
 
■ペトロ岐部(ペトロきべ、日本名・本名:岐部茂勝(きべしげかつ)
安土桃山時代から江戸時代初期にかけてのキリスト教(カトリック)の司祭。
ペトロ・カスイ岐部とも呼ばれる。
豊後国国東郡の岐部(現・大分県国東市国見町岐部)に生まれ、司祭になるべくローマへ
向かう途上、日本人として初めてエルサレムを訪問するなど、近世初頭の日本人の中で
最も世界を渡り歩いたため「日本のマルコ・ポーロ」、「世界を歩いたキリシタン」ともいわれる。
同時期に日本で殉教した187人の殉教者とともに、「ペトロ岐部と187殉教者」として
2008年にカトリック教会の福者に列せられた。
 
★「五三カステラ」
 
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熟練のカステラ職人にしか焼き上げることのできない深く濃厚な味わい。希少なルテイン卵、和三盆、トレハロースを用いることにより、黄金色の輝きを放ち、深く濃厚な味わいをもつ、
きめ細やかなカステラに焼きあげました。
 
Q インターネットでの販売が好調とのことですが、ネット通販サイトや
おススメ商品などあれば教えて下さい。
 
オンラインショップhttp://www.kikuya-oita.net
 
オンラインショップでは、大分県内の菊家の店舗で買える商品をはじめ、母の日や父の日、
敬老の日などの季節行事の際には、オンラインショップ限定商品もご用意しております。
また、ポイント変倍SALEや、メルマガ発行なども行っております。
現在は、母の日限定のおすすめ商品が満載です!
端午の節句にぴったりの内祝い菓子などもネット通販で買えると大好評です。
企業さまからのノベルティ使用などの大口にも対応しておりますのでお気軽にお問い合わせください。
 
Q 「菊家」の歴史の中でもっとも印象的な出来事は何ですか?
 
◎昭和31年に別府市にて開業。昭和36年に大分市(県庁所在地)に出店。
◎昭和36年別府工場建設
◎昭和48年お菓子の頒布会「ガストロノミーの会」発足
◎昭和61年子ども俳句の会「豊っ子の会」発足
◎平成6年現在の由布市挾間町に本社工場「無何有(むかう)の郷」を建設。
敷地面積30,000坪
◎平成17年創業50周年で「篝火能(かがりびのう)」を開催。お客さまやお取引さまを2000名
無料ご招待。
 
Q そのほか「菊家」に関する面白いエピソードなどあればお願いします。
 
◎昭和37年の海外視察で影響を受けて開発した、レモンピール入りの焼き菓子に
ホワイトチョコレートをかけた「サンレモン」が全国的に大ヒット。
全国で類似品がでまわり、その発祥は「大分の菊家」というのはあまり知られていない
ホントウのハナシ!?
◎昭和50~60年代には、家族ぐるみで“大運動会”を開催していました!
 
Q そのほか、オススメの商品、イベント、サービス、
キャンペーンなどPRしたい案件があればお願いします。
 
★敬老の日→オンラインショップ限定で、菊家の和菓子職人がひとつひとつ丁寧に仕上げる
上生和菓子ギフトや、「長寿」の焼き印の入ったどら焼きなど、全国送料無料ギフトが勢揃い!
 
★ハロウィン→こちらもオンラインショップ限定でかわいいハロウィンギフトがございます。
 
★ぷりんどらは「ゆふいん創作菓子」シリーズの代表商品ですが、ぷりんどらには他に、
「黒豆入り抹茶ぷりんどら」や、春の季節限定「あまおう苺のぷりんどら」などもございます。
また、同じゆふいん創作菓子シリーズで、近年大ヒットしたのが、秋(10月)から春(4月中旬)の
季節限定で販売しております、「ゆふいん創作菓子蜜衛門」という、
サツマイモを使った焼き芋スイーツです。これまでに経験がないほど、
「リピート率」の高いヒット商品です
。(一度食べたらまた食べたくなるのだそうです!)
※今年もいよいよ来月10月1日から発送開始で、現在オンラインショップではご予約承り中です!
 
●さつまいも生産者 後藤聖憲さん 「JAおおいた野津町甘藷生産部会 部会長」

さつまいも生産者.JPG
 
 
「株式会社 菊家」オフィシャル・サイト:http://www.kikuya-oita.net/
 
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