「トリエ」寺本幸司さん

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月曜対談
「ひと」「もの」「こと」に関わるさまざまなトピックを切り取っていくインタビュー「月曜対談」。
おしゃれで気軽な和のファッションを提案する「トリエ」寺本幸司さんがゲストでした。

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●ご出演者のプロフィール
お名前:寺本幸司
所属・肩書:株式会社トリエ代表取締役
 
Q「トリエ」の概要を教えて下さい。
 
●オフィスの所在地:大阪市中央区島町1-1-2(天満橋)
●業務内容:モノや帯などの和装品のトータルプロデュース
●コンセプト:キモノの世界をもっとオシャレにもっと気軽に未来に届く新しい和の価値観をクリエイト
●ホームページのアドレス:torie-kimono.co.jp
●トリエの商品はどんな所で購入できますか?百貨店、およびウェブで問合せ
 
Q 寺本さんの和装に関するプロフィールを教えて下さい。
 
京都の大学卒業後、老舗和装品メーカーに入社。
和装品トータルブランドプロデューサーおよびMDを10数年携わる。
2009年退社。2010年7月よりカジュアル和装プロダクツ、オフィストリエ活動開始。
同年11月熊本鶴屋百貨店にてはじめての百貨店イベント実施、その後全国百貨店で販売イベント、年3回の展示会、個展などでありそうでないオシャレでカジュアルなキモノを提案している。
2018年で8年目。
 
Q 和装に関するお仕事をされていますが、もともと和・洋に関わらずファッションなどに興味があったのでしょうか?
子どもの頃~学生時代などいかがでしたか?
寺本さんは熊本出身ですが、熊本時代はどんなファッションに興味がありましたか?
 
そもそも服が好きな学生でした。
中学、高校生時代はDCブランドブームど真ん中世代でしたので街もオシャレな人で溢れてましたが私もそんな感じでしたでしょうか。
その当時の雑誌を読みあさり良く上通り下通りを何往復もしてましたね。
熊本は今も昔もオシャレでした。熊本の服屋さんは好きですよ?
 
Q 老舗和装品メーカーにお勤めだったということですが、そもそも和装品メーカーに就職しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
 
就職した企業は京都が本社の繊維関係のメーカーで洋服和服どちらもやっている会社でした。
僕は完全に洋服志望でした。入社後和装になったんです。
 
Q そんな大手メーカーから独立しようと思ったきっかけを教えて下さい。
 
いろんな方から依頼されるキモノのオリジナル製作をやりながら知識と自信がついてきました。
ある方に自分でやればっと言われたことがきっかけです。
 
Q 独立された後の手ごたえはいかがでしたか?
独立して良かった点、難しい点などはどんなところでしょうか?
 
はじめは大変でした。
業界が保守的で同一化傾向でしたので、少し楽しく面白い感度を作ったらいいじゃんと感じていたのですが…はじめはさっぱりでした…一年二年とイベントなどトリエとしてファンが増えていき自分のやっていることに安心と確信をえました。
お客さんにこんなキモノ探してました!とか言われたときサラリーマンを思いきって辞めて良かった~っと思います。
あとテレビや映画の衣装にも携わっており『源氏物語千年の謎』『わが母の記』『関ケ原』などの時代物や来年の大河ドラマ『いだてん』の衣装製作にも携わってます。
 
Q 寺本さんはトリエでデザインも手掛けているそうですが、図案や下絵など、寺本さんの手掛ける工程、職人さんにお願いする工程など、着物づくりについて教えてください。
 
デザインソースは日常何気ないところにあります。
美術館の装飾品や本の装丁とか本当にインスピレーションを大切にしてます。
ラフを書いて本図案にするまで妥協せずに何回も職人とやり直し本図案を作り、型を制作します。
京都では型友禅、関東では長板染など昔ながらの手染めにこだわってます。
配色はすべて僕が組み立ててます。トリエは色に特徴があると思います。
 
Q デザインに関して、職人さんの数は減っているのでしょうか?
職人さんにしかできない難しい部分はどんなところでしょうか?
 
着物を制作する職人の数は年々減ってます。
特に京都は着物制作を分業でしますが図案家、型屋、染屋、蒸し、水洗、整理屋すべての職人が高齢です。
この工程で1つでもなくなると作品はできなくなりますので死活問題です。
トリエの特徴である着映えするカラーリングは産地職人の高い染色技術のおかげです。
 
Q トリエの着物、ゆかたでおすすめのもの、面白いものなどいくつか教えてください。
 
ゆかたは真夏だけに着るものではありません。
そもそもゆかたは湯上りに着る木綿のきものでだったのですが、色柄デザインにオシャレなものが出始めた時からお出かけのキモノになりました。
僕は夏のキモノとして浴衣をとらえています。5月から暑くなるまでは薄ハオリが便利です。
もう少ししたらまた羽織をきて10月の熊本の花火に行かれてもいいと思います。
刺繍のなごや帯やウィットのきいた小物もトリエの特徴です。
 
Q 秋の新作として「デニムきもの」というものがあるそうですが、どんなきものですか?
 
この秋の新作のヘンプデニムキモノです。
ヘンプが入っているので軽くて3シーズンお召になれます。
オーダーメイドでして7色のステッチカラーを選べるます。
レディースだけでなくメンズもありきもの初心者には最適かと思います。
 
Q 8月15日(水)から20日(月)まで鶴屋百貨店で催事が予定されているそうですが、どんな内容になっていますか?
詳しく教えてください。寺本さんは店頭にいらっしゃいますか?
 
8月15日から20日まで鶴屋百貨店でキモノのイベントが6階催事場で行われます。
「和を楽しむ、きものをたのしむ」をメインテーマにしたおしゃれ着物の祭典の第二回目です。
全国からおしゃれきもののブランドや人気ワークショップが集結します。
昨年は一回目にも関わらず熊本県内外から楽しみにされている方が集まり、ほとんどお着物姿でお越しになりました。
年に一度熊本に集まる楽しみも醍醐味かと思います。
モノだけでなくコトもこだわったおり土日を中心にイベントがたくさんございます。
おしゃれな帯結びデモンストレーションや着物制作者自身によるトークショー気付師のための英語レッスン、伊賀組紐体験や、鼻緒すげ実演、足袋に型染の体験などなど盛り沢山の6日間です。
是非体験してみてください。ワークショップは予約有料制もものもございますのでSNS等ご確認ください。
土曜日3時からは私と人気着付け教室『多奈ゑりきもの教室』の田中えり子先生とのトークショーあります。
秋からの着物の過ごし方やトリエの帯を使った新しい帯結びのデモンストレーションも行いますのでお見逃しなく。
僕も最終日までおります。
 
Q 寺本さんが思う和装の魅力はどんなところでしょうか?
 
日本人のアイデンティティーである和の装い。似合わない方はいません。
着物の持つマイナスイメージ、高い、難しい、面倒くさい・・そう思われている方は是非明日からの鶴屋に来てみてください。
魅力3割増しのご自身に出会うことできると思います。
 
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