2025年9月14日「環境省 阿蘇くじゅう国立公園管理事務所 藤田幸代さん」
阿蘇くじゅう国立公園は、昭和9(1934)年に誕生しました。
熊本県と大分県にまたがり、九州の中央部に位置する国立公園です。
阿蘇カルデラとくじゅう連山や火山群、そしてその周囲には
雄大でなだらかな草原が広がっています。
熊本地震で傷ついた阿蘇くじゅう国立公園について・・・
環境省 阿蘇くじゅう国立公園管理事務所
アクティブレンジャ―の藤田幸代さんに話しを伺いました。
阿蘇くじゅう国立公園の 総面積 76289ha
阿蘇だけだと 面積 57979ha
熊本地震で色んなところが傷ついた。
地震後、4月20日ごろから 阿蘇くじゅう国立公園内を
約2ヶ月かけてまわった。
阿蘇山上、烏帽子岳の南西の斜面が崩落、登山道も崩れ
草千里へ向かう道・仙酔峡へむかうカーブでも大きく崩落していた。
見て回るときにも 道が崩れたり、進めなったりで
車では行くことが出来ない所もあり
歩いて回ったりもしていた。
その光景をみて 想像以上、言葉にならなかった。
こんなに崩れるのか!!と、ショックだった。
阿蘇地域の山々至るところが崩落していた。
特に4月は緑の草原が綺麗な季節
そこが茶色くなって・・皆さん「うわ~」と思われたと思う。
とても痛々しかった。
地元の声で、道路も通れない、野焼きも出来ないと聞いた。
調査した結果 草原73か所傷ついていた。
しかし、草原に対して 補助金などが一切なかった。
草原の復旧へ向けて・・
草原再生募金を活用し牧野道の修復などを行なった。
その為、野焼きをあきらめることなく復旧することが出来た。
環境省は 阿蘇くじゅう国立公園内の自然を守ることだけではなく
観光にも力をいれている。
例えば、施設を整える。
阿蘇山上へ行く道が崩落したこともあって
阿蘇火山博物館のお客様が激減。
建物の被害もあった。
そこで、環境省のビジターセンターを
阿蘇火山博物館の1階に入る事にした。
民間の中に入ることが初めての試みだった。
2019年の3月にOPENして、2024年11月時点で
200万人の来館者を迎えた。
これをきっかけに
新たな環境省・・ 観光面へも取り組むようになった。
阿蘇は九州の中心。
阿蘇は観光の要だと気づかされた。
熊本地震から9年
阿蘇への視点がかわった。
自然を守っていく取り組みだったが
人々の生活、文化、観光面でも重要な役割に
私たちも携われていただいていると思うと。
今回、ご紹介できたのは ほんの一部です。
熊本地震がきっかけで
南阿蘇村青風荘の裏手に誕生した「地獄温泉源泉散策路」
遊歩道を設け 青風荘の源泉を気軽にまじかでみることができるようになりました。
これも 環境省阿蘇くじゅう国立公園のひとつの取り組みです。
国立公園は
次の世代も、私たちと同じ感動を味わい楽しむことができるように、
すぐれた自然を守り、後世に伝えていくところ。
利用しながら 守る。
阿蘇くじゅう国立公園内には色んなアクティビティがあります。
皆さんが阿蘇で楽しみことによって 維持・管理・復興にも繋がります。