ご機嫌いかがですか、千田浩未です。

4/21 今の世の中、問題山積なのですけれど「諦めたら試合終了!」ジャーナリスト安田純平さんの言葉です。

安田純平さんは、シリアで40ヶ月拘束されていました。一口に40ヶ月と言っても、3年と4ヶ月。中学や高校に入学して卒業して更に4ヶ月、と考えると、途方もなく長い時間、自由を奪われていたことが分かります。
先月安田さんの講演が熊本で開催され、出かけたのですが、最初に「へえ!?そうなんだ!」と気付かされたのが、「人質」であることと「拘束」されることは、違うということ。つまり、たとえ拘束されていても、身代金の請求がなければ「人質」ということには、ならないんです。ところが彼が最初イラクで自由を奪われた時、メディアが「拘束」ではなく、「人質」英語で hostage と表現したことで、解放された際、「人質だったのに解放されたってことは、お金を誰かが払ったに違いない」ということになってしまったということ。そしてそのことが、彼のその後の活動で、大きなマイナスになります。

ジャーナリストが危険に晒されると、「自己責任」と言われますけれど、彼らが私たちの知らない世界に行き、生きて帰ってきてくれるからこそ知ることができる世界があります。この話をしている、この瞬間にも、世界には、爆撃で体の一部を吹き飛ばされる子供達がいる、清潔な水が水道から出てくるなんてことありえないから、朝早起きして、3キロ歩いて、水汲みに行かねばならない女の子がいるーそうしたことは、ジャーナリストや発展途上国で活動する人たちがいてくれるから知ることができる。「いや、そんなの知らなくていい」とも言われそうですけれど、そうした人たちを知らず、手を差し伸べることがない日本や日本人に、何かあった時、誰か手を差し伸べてくれるのか、というと、それは難しいのかもしれません。
どんな問題が世の中にあり、どうやってそれを解決しようとするか、共に考え、行動することで、未来は、今よりは希望が持てるものになるかもしれない。そう、あくまで「なるかもしれない」だけれど、「諦めたら、試合終了」なんだと思うんです。
ジャーナリズムだけじゃなく、スポーツ、料理、動物、ファッション、何かを探求する人がいるから、私たちの生活は豊かになる。明日、生きていられるかどうかわからず、走馬灯のように人生を振り返ったという安田純平さんが、「自分の好きなことをやってほしい」と話される時、「自分の走馬灯には何が現れるのだろう?」って考えた講演会でした。
Kumamoto Curio, 提供は熊本での多言語表記を推進するKuma Visit.

今日のBGMは “Dark Horse” by Devin Dawsonでした。

番組内容

熊本を “visitor-friendly"(訪れる人に優しい)地域に!
2019年にはラグビーワールドカップ2019、2019女子ハンドボール世界選手権大会の開催地となり、翌2020年の東京2020オリンピックにはインドネシアのホストタウンとなる熊本。
海外から訪れる人の増加が見込まれる今、店舗・施設の多言語表記を推進し、熊本の魅力を発信する5分番組。
クラウドファンディングにより、リスナーの応援が作る新しいスタイルのプログラムです!

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