行定発言!
Q:行定さんの美的感覚ってどうやって身につけたんですか?教えてください。
(佐賀市の丸尾さんからの質問)
A:映像のこだわりって、潜在的に自分の中にあるんだと思うんですよね。
美しい光景とか光とかへのこだわりですね。
まずは、光ありきなんですよ。映画っていうのは・・・・・
日本の映画ってベタっと明るいとか、シルエットにならない映像が多いんですよ。
光が一番取り入れやすいのは、被写体の後ろに太陽がある「逆光」なんですよ。
普通、写真を撮るときは、「逆光」では撮らないんですよ。
それを「逆光」で撮ると、シルエットになって、
ぼんやりと被写体の顔が見えるようなフォローをすれば、すごく美しいんですよ。
特に青春映画の回想シーンなどにはこだわってますね。
ただ、それにはカメラマンの力がすごくあるんですね。
映画はひとりでは作っていないんですよ。
スタッフがいてはじめて映画ができる。
僕だけの美的センスでは映画は成立しないんですよ。
僕はストーリーやイメージを伝えて、カメラマンがそれを映像として切り取ってゆくんです。
チームワークなんです。
(4月7日「月刊行定勲」より)