行定発言!
Q:行定監督にとって「世界の中心で、愛をさけぶ」という作品は、特別な作品なんですか?
A:僕にとって生涯忘れられない映画だと思います。
それはヒットしたとか、ブームになったとか、そういうこととは違うんですよ。
この作品を撮影した篠田昇カメラマンが去年亡くなられたんですよ。
まだ51歳という若さで癌だったんですけど・・・・・・。
彼は、僕が岩井俊二監督の助監督をやっていた頃から岩井さんのカメラマンをやっていて、僕の監督デビュー作の「OPEN HOUSE」で組んで、浜崎あゆみさんの「月に沈む」とかCMとか一緒にやった仲だったんです。
この「世界の中心で、愛をさけぶ」が彼の最期の作品となったんです。
すい臓癌で一度入院された後に復帰作として岩井監督の「花とアリス」という作品をやって、その後の作品がこの「世界の中心で、愛をさけぶ」だったんですよ。
この作品は地方ロケもあるし、体力的にも大丈夫かなと心配してたんですけど、奥様が「彼は現場をやっていた方が元気になるから、是非やらせてやってください。」ということで篠田さんのOKが出たんです。
撮影中はホントに篠田さんが現場を引っ張ってくれました。
(4月7日「月刊行定勲」より)