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2006年4月

ぬれせんべい

Yukisada066429

「月刊行定勲」1回目の放送は、
「・・・ぬれせんべい・・・」という謎の言葉からスタートしました。
オンエアー前に差し入れしてもらった「ぬれせんべい」の美味しさに
出演者一同が盛り上がっていたからです。
普通のおせんべいはパリッとしていますが、この「ぬれせんべい」は
しっとりとしているのです。
行定監督も何枚も食べてました。(お腹減ってたのかな?)
調べてみると、千葉県の銚子の「ぬれせんべい」が有名らしいのですが、
いまではコンビニ・チェーンでも全国発売されているそうです。
「ぬれせんべい」というネーミングに妙に反応していた
出演者3人ではありました・・・・・・・。

by 番組スタッフ きべとしお

明日の記憶

Asitanokioku

行定勲監督の作品ではありませんが、
先日、「明日の記憶」という映画を試写で観ました。
「若年性アルツハイマー」という病にかかった主人公を渡辺謙が演じています。
意外なことに映画の主演は初めてだそうです。
(「ラスト・サムライ」も「SAYURI」もあれは助演だったんですね。)
だんだんと記憶を失ってゆくストーリーというと
去年大ヒットした韓国映画「私の頭の中の消しゴム」を思い出してしまいます。
正直、映画を観る前は「これ二番煎じかなぁ?」と疑っていたきべとしお。
見終わったあとには大反省でした!

これは素晴らしい映画でした!
病気と戦う主人公にも感動しますが、
それを支える家族や周りの人間がまた素晴らしい!
特に妻役の樋口可南子、陶芸家の大滝秀治の演技には号泣でした。
演出は、行定監督を映像の世界に引っ張った恩人ともいえる堤幸彦監督!
「トリック」や「ケイゾク」などのケレン味たっぷりの演出も楽しい監督ですが、
今回は、そういう演出をあえて封印。
大人の鑑賞にもたえる傑作に仕上げました。
キャストとしても、
「ひまわり」の袴田吉彦、
「北の零年」の渡辺謙、香川照之(ネット企業の宣伝課長役!かなりいい!)、
「春の雪」の及川光博など
行定組の俳優さんが実に味わい深い演技をしています。
「日本映画っていいなぁ・・・・」と感じさせてくれる一本でした。

5月13日(土)公開です。

http://www.ashitanokioku.jp/

追伸:昨年公開された行定監督の「春の雪」のDVDが本日リリースです。
未見の方は是非ご覧下さい。
こんなに美しい映画は見たことないです!

by 番組スタッフ きべとしお

行定発言!

Yukisada060427

Q:「世界の中心で、愛をさけぶ」の篠田昇カメラマンってどんな人だったんですか?

A:この作品のロケ地を訪ねている人も多いんですけど、
あの素晴らしい島と海、瀬戸内海と山がある象徴的なロケ地だったり、
ブランコのある高台があったりする場所を見つけたのは篠田さんなんですよ。

あの場所は僕の理想の場所で、イメージを書いた地図を制作部に渡してあったんですよ。
制作のロケーション担当が探したんですけど、
ところどころではあるんですけど、なかなか全部があるロケ地が見つからなかったんですよ。
それでロケハンの最終日に篠田さんが地図を見て、「ここに行ってみよう!」と言うんです。
もう動物的カンですよ。
「地図上で見ると、この海に太陽は沈まないんだけど、行ってみようよ!」という篠田さん。
行ってみると、まさに僕が思っていたような町並みなんです。
写真館がありそうな空き地があったり、高台に上ってみるとブランコがあるんですよ。
もともとブランコのシーンはシナリオにはなかったんですよ。
夕日が沈まないだろうと地図上では思っていた防波堤に行くと、夕日が沈むんです。
奇跡的です。

篠田さんは、そこに甘んじないでどんどん奥に歩いて行くんです。
撮影的には場所は網羅してるんですけどね。
「なんかある。なんかまだある。これが俺の理由じゃない!」って言ってるんです。
するとある空き地があって、外壁がずっと立ってて、そこに植木が置いてあるんです。
なんかへんな感じだなと思って見ると、そこは映画館の跡地なんですよ。
映画館の段々になっているところに植木が置いてあったんですよ。
ふっと見ると草むらのなかに、錆びつた映写機があったんですよ。
映画の神様がこの映写機で僕らを呼んだのかな・・・・って話したんですけどね。

(4月7日「月刊行定勲」より)

行定発言!

Q:行定監督にとって「世界の中心で、愛をさけぶ」という作品は、特別な作品なんですか?

A:僕にとって生涯忘れられない映画だと思います。
それはヒットしたとか、ブームになったとか、そういうこととは違うんですよ。
この作品を撮影した篠田昇カメラマンが去年亡くなられたんですよ。
まだ51歳という若さで癌だったんですけど・・・・・・。
彼は、僕が岩井俊二監督の助監督をやっていた頃から岩井さんのカメラマンをやっていて、僕の監督デビュー作の「OPEN HOUSE」で組んで、浜崎あゆみさんの「月に沈む」とかCMとか一緒にやった仲だったんです。
この「世界の中心で、愛をさけぶ」が彼の最期の作品となったんです。
すい臓癌で一度入院された後に復帰作として岩井監督の「花とアリス」という作品をやって、その後の作品がこの「世界の中心で、愛をさけぶ」だったんですよ。
この作品は地方ロケもあるし、体力的にも大丈夫かなと心配してたんですけど、奥様が「彼は現場をやっていた方が元気になるから、是非やらせてやってください。」ということで篠田さんのOKが出たんです。
撮影中はホントに篠田さんが現場を引っ張ってくれました。

(4月7日「月刊行定勲」より)

撮影拒否のきべさん

Kibesan

番組前の打ち合せでは、監督からいろいろなお話を聞かせていただきました。いつか映画化されるのかな?というぐらい面白くて、ちょっぴり 考えさせられるような話が盛り沢山。

そんな中で「例えば行定勲(37才)ときべとしお(推定42才)が義理の親子だったら…」という設定のお題が監督から出されました。でも面白いストーリーを考えるって難しいですねぇ…。みなさんだったらどんなストーリーを想像&創造されますか?

ちなみに私が行定作品に出ている役者さんで、きべとしお役をお願いするなら大倉孝二さんに一票!

番組スタッフ:ろびん

スカート欲しい!

Yukisada060425

春になると、スカートが欲しくなります。
普段ジーンズばかりのシーラも、なんか、ひらひらしたのが履きたくなるのです。
それこそ『きょうのできごと』の田中麗奈ではありませんが、
「あのスカート可愛かってん!スカートほしー!」モードです。
靴はかわいいの買っちゃったんですよー!
これに合うスカートほしー!

by 番組アシスタント シーラ

ユビサキから世界を

行定勲監督の最新作の企画が発表されました。
なんと今回は、音楽からインスピレーションを受けてのオリジナル映画です。
アンダーグラフの新曲「ユビサキから世界を」(6月21日リリース)を題材に約1時間の映画を製作!
最初ミュージックビデオを作るという企画だったものが、行定監督がアンダーグラフの曲を聴いて映画の企画に方向転換することを思いついたそうです。
「希望の光などないと言っておきながら、自分の指先から何か変えていけるかも知れないという。自分たちが今思っていることを切実に表現していると感じた。」という行定監督。
歌詞に共感した監督は、脚本を一晩で書き上げたそうです。
行定組は、先週から山形ロケがスタート!

この新作映画のニュースに「月刊行定勲」スタッフも少々興奮ぎみです。
次回の「月刊行定勲」(5月12日(金)20:00~)の放送では、きっとこの映画の話も登場することでしょう。
楽しみ!!

by 番組スタッフ きべとしお

「世界の中心で、愛をさけぶ」再び!

渡辺美里さんがラジオのDJ役で声の出演をされていることは周知の事実かと思いますが、私、ろびん、恥ずかしながら映画の中で美里さんのお姿も拝見できるとは存じませんでした!

そこで改めてDVDを見てみたところ、最初の方のカフェのシーンで、ペンを片手にラジオ宛に届いたと思われるメッセージをチェックされている美里さんを発見!

皆さんは気付いていらっしゃいましたか???

番組スタッフ:ろびん

行定発言!

Q:(渡辺美里さんからの『番組スタートおめでとう!』メッセージを受けて)
 「世界の中心で、愛をさけぶ」での美里さんとの撮影の思い出を聴かせてください。

A:僕にとって渡辺美里って人は、やっぱり80年代を代表する女性ボーカルなんです。
「世界の中心で、愛をさけぶ」の主人公たちって、僕らとほぼ同じ年齢なんですね。
青春時代の頃に、誰の曲を聴いていただろう・・・・って言うと、やっぱり「隠れ名曲」を聴いてるんじゃないかと・・・・。
渡辺美里のデビュー・アルバムのB面に収録されていた「君に会えて」っていう曲。
小室哲哉が作曲してるんですけどね。
これが僕大好きで・・・・・素晴らし曲なんです。
これはプロモーション・ビデオもよかった!モノクロで・・・・。
歌ってるだけのワンシーン・ワンカットで、曲の最後に美里さんがポロッと涙を流すんですよ。
こんなプロモ見た事なかった!
そういう曲を使った方が、より映画が豊かになると思ったんです。
美里さんも「世界の中心で、愛をさけぶ」の撮影現場にいらしゃったんですよ。
ちょうど「君に会えて」がかかるシーンを撮影する日で、予定よりちょっと遅くいらっしゃんたんですよ。
撮影そのものは終わってしまってたんですけども、その日撮影したシーンをモニターで見せたら、美里さん泣いてるんですね。
アキが髪の毛が抜けてしまって「君に会えて」がかかるシーン。
モニター上で「君に会えて」をミックスしてあって、聴けるようにしてあったんです。
それを見て美里さんがポロポロ涙をながされていたのが印象的でした。
「君に会えて」の歌詞の「ずっとそばにいるよ」ってところが、この映画で凄く意味があるんだってところを感じてもらったんだと思います。
 
(4月7日「月刊行定勲」より)

行定発言!

Q:行定さんの美的感覚ってどうやって身につけたんですか?教えてください。
(佐賀市の丸尾さんからの質問)

A:映像のこだわりって、潜在的に自分の中にあるんだと思うんですよね。
美しい光景とか光とかへのこだわりですね。
まずは、光ありきなんですよ。映画っていうのは・・・・・
日本の映画ってベタっと明るいとか、シルエットにならない映像が多いんですよ。
光が一番取り入れやすいのは、被写体の後ろに太陽がある「逆光」なんですよ。
普通、写真を撮るときは、「逆光」では撮らないんですよ。
それを「逆光」で撮ると、シルエットになって、
ぼんやりと被写体の顔が見えるようなフォローをすれば、すごく美しいんですよ。
特に青春映画の回想シーンなどにはこだわってますね。
ただ、それにはカメラマンの力がすごくあるんですね。
映画はひとりでは作っていないんですよ。
スタッフがいてはじめて映画ができる。
僕だけの美的センスでは映画は成立しないんですよ。
僕はストーリーやイメージを伝えて、カメラマンがそれを映像として切り取ってゆくんです。
チームワークなんです。
 
(4月7日「月刊行定勲」より)

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